トレード・デッドラインの動きが本格化
現地2022年7月28日のマイアミ戦で8回まで5−4のスコアでリードしながら、9回にハンター・ストリックランドの乱調で3点を奪われ、最終的に6-7で落したレッズ。これでシーズンの成績はついに60敗に到達しました(38勝)。
現地2022年7月28日時点の60敗超えは、ナショナルズの34勝66敗、アスレチックスの38勝63敗、ロイヤルズの39勝60敗、タイガースの40勝60敗。よって、レッズはワーストではありませんが、今季は開幕直後を除いて、1度もナ・リーグ中地区の最下位を脱したことがありません。
非常に苦戦しているレッズですが、シーズン前同様にこのトレードデッドラインにおいてもファイヤー・セールを敢行しそうです。その第1弾がOFのタイラー・ネイキンのトレード。
ネイキンがメッツへ
今回、メッツがタイラー・ネイキンを獲得。そのトレードの概要はこちらです。
Tyler Naquin’s last at-bat with the Reds was a homer. pic.twitter.com/wswFDAEp3H
— Bobby Nightengale (@nightengalejr) July 29, 2022
メッツGet
- タイラー・ネイキン(Tyler Naquin/31才)OF/右投げ左打ち
- フィリップ・ディール(Phillip Diehl/28才)LHP
レッズGet
- ホセ・アクーニャ(Jpse Acuna/19才)RHP
- ヘクター・ロドリゲス(Hector Rodriguez/18才) 2B/右投げ左打ち
メッツがOFを補強?
メッツの外野と言えば、スターリン・マルテ、ブランドン・ニモ、そしてマーク・カナ。もうこの3名で回っています。ユーティリティのジェフ・マクニールは2B。あとはプロスペクトのカリル・リー、そしてベテランのトラビス・ジャンコウスキというところ。
つまり、もうOFは十分に足りていたと思うのですが、今回、タイラー・ネイキンを獲得したのはどうやらDHも絡めた打撃強化とトレードを見据えた動きがあった模様。
J.D.デービス、ドミニク・スミスはTDLで動く
メッツは現地2022年7月22日にパイレーツからダニエル・ボーゲルバックを獲得。早速、DHで起用しています。
こうなると、DHを打っていたJ.D. デービスは浮いてしまいます。また、1BとDHのロールを担っていたドミニク・スミスはすでにマイナーにオプションになったりしていますが、もうかなり前からトレードの噂のある選手。
よって、メッツはネイキンの打撃力をまずは優先。OFの4人目あるいは場合によってはDHなどかなり柔軟に起用し、とにかくチームの打撃力が高まるシフトを組めるようになります。
そして、J.D.デービス、ドミニク・スミスはこのトレードデッドラインで手放し、プロスペクトを獲得するという流れになりそうです。
【NYM】タイラー・ネイキンとは
タイラー・ネイキンは1991年4月24日生まれの31才。ドラフトは2012年のインディアンスの1巡目指名(全体15位)。
デビューは2016年でこのシーズンは116試合に出場し、打率.296、OBP .372、SLG .514、HR14、RBI43をマーク。ROYの投票で3位に入りました。その後はややジェットコースターのような成績で上がったり、下がったりというところですが、良いシーズンは3割近くをマークしますので、やはりセンスのあるいい選手であるとは思います。
2020年終了後にFAとなり、レッズとサイン。2021年は127試合に出場し、打率.270をマーク。2022年はここまで56試合に出場。打率.246、OBP .305、SLG .444をマーク。HRは7本。
メッツとすれば、HRは期待できませんが、安打及び二塁打でより確実に得点に絡んでくれるという期待があると思います。
【NYM】フィリップ・ディールとは
メッツがレッズから獲得したもうひとりの選手がフィリップ・ディール。こちらは28才の左腕で、2016年のヤンキースの27巡目指名でプロ入り。
2019年3月にヤンキースがロッキーズからマイク・トークマンを獲得したトレードでロッキーズに移籍。デビューは2019年でロッキーズ時代にすでに経験済みです。
2021年にウェーバー公示となったところをレッズがクレームオフ。2021年はメジャーの登板はなく、マイナーで58試合を投げたのみとなりました。
2022年はここまで5試合に登板。ERAは11.12。左腕リリーバーゆえに需要は多いものの、ロスター競争に残れるかどうか。
【CIN】ホセ・アクーニャ
ホセ・アクーニャはベネズエラ出身の19才右腕。2022年はルーキーとシングルAに在籍。両レベルを併せてSO9は12.8と奪三振が多い投手です。
【CIN】ヘクター・ロドリゲス
ヘクター・ロドリゲスはドミニカ共和国出身の2Bで18才。身長は173cmしかありません。ひょっとしたらこれからもう少し伸びるかもしれません。2022年はルーキーとシングルAの2つのレベルで28試合に出場し、打率.342、OBP .378、SLG .532、HR3をマーク。非常に面白い素材です。
レッズがこれから売りそうな選手
今回のタイラー・ネイキンを皮切りに、レッズはブランドン・ドゥルーリー、ドノバン・ソラーノ、トミー・ファムの野手陣とともにエース、ルイス・カスティーヨ、そして右腕のタイラー・マーリーも売りそうです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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