2022 野球殿堂のセレモニー
現地2022年7月24日、ニューヨーク州のクーパーズタウンで野球殿堂入りのセレモニーが行われました。
David Ortiz gives his speech!
— National Baseball Hall of Fame and Museum ⚾ (@baseballhall) July 24, 2022
📷Milo Stewart Jr. pic.twitter.com/VPBncfJA1f
野球殿堂入りを祝福されたのは元レッドソックスのデービッド・オルティズ。オルティズは去る2022年1月25日に行われた2022年のHall of Fame(HOF:野球殿堂)の投票で1度目の投票資格で見事に殿堂入りとなり、今回はそのセレモニーです。毎年、1月に投票、そして7月にこのようにセレモニーが行われます。
オルティズはDHで初めて1度目の投票で殿堂入り!
デービッド・オルティスは、DH(指名打者)として1度目の投票で殿堂入りを果たした初の選手です。その点で非常にレアな殿堂入りでもあります。
また、ドミニカ共和国出身としては、ペドロ・マルティネス、フアン・マリシャル、ウラディミール・ゲレロと並び4人目の殿堂入り選手です。
ドミニカ共和国出身はもっと多いのかと思いきや、オルティズを含め4人なのですね。
フアン・マリシャルとは?
ペドロ・マルチネス、ヴラディーミル・ゲレロはもうおなじみですね。筆者は幸運にもゲレロ父をアナハイムで見たことがあります。ゲーム前のキャッチボールが異次元の遠投でした(笑)。
フアン・マリシャルは余り存じていない方も多いので簡単に書きますと、1960年から1975年まで活躍した右腕で、ジャイアンツで14シーズン、レッドソックスで1シーズン、ドジャースで1シーズンを過ごしました。誕生日は1937年10月20日。現時点で84才です。
通算243勝、ERA 2.89、シーズン20勝を6度達成。1963年には25勝、1968年には26勝をマーク。オールスターに10度出場。1983年にHOF入りしております。
パワフルで感謝に満ちたスピーチを披露
この日、お嬢さんのアレクサンドラが国歌を斉唱。
スピーチの演壇に立つ前には「パピ!」のチャントが鳴り響きました。
オルティズは、英語とスペイン語を交互に使い、ファンに対してパワフルで感謝に満ちた言葉を紡ぎました。
牧師様のような名言を連発
以下、とても敬虔な言葉を紡ぎ続けたオルティズのスピーチの一部をご紹介します。ほぼ名言レベルです。
「(英語省略)今日ここにいる機会を与えられていること、この道を歩む喜びを与えてられたこと、そして願わくば皆が自分を信じるよう神に感謝したい」
さらに、このようにも。
「(英語省略)もし、私の話が皆さんに何かを思い出させるのであれば、あなたが誰かを信じるとき、あなたはその人の世界を変えることができるということを思い出させてくれるでしょう。あなたは彼らの未来を変えることができるのです。私を信じてくれた多くの人たちのようにね。」
そして、次のような言葉も。
you have the whole planet, the whole nation watching you, and you want to deliver a positive message — especially the way life is going nowadays — so people understand that we need to stay together. We need to be more humble. We need to share more love because that’s what we need.
「地球全体、国民全体があなたを見ているのですから、ポジティブなメッセージを伝えたいと思うでしょう。特に今日のような日においては。私たちはもっと謙虚でなければならないし、もっと愛を分かち合う必要があるのです。なぜなら私達はそうすることが必要だから」
これはダメ押し。
A lot of bad things are happening nowadays, we need to step up and make things different.
「悪いことがたくさん起こっている今、私たちは歩み寄って、物事を変えていかなければならないのです」。
現役時代、冗談でバット・ボーイを威嚇したり、時にはベンチとブルペンをつなぐ電話をバットで破壊したことがあるオルティズの言葉です・・・。
銃撃で人生観が変わったか?
現地2019年6月9日にデービッド・オルティズは故郷ドミニカ共和国で銃で撃たれ、病院に緊急搬送されるという事件が発生しました。3年前のことです。
オルティズはかなり危なかったのです。死を目の前につきつけられて、オルティズの中で何かが変わったのでしょうか!?
上記の言葉はややスピリチュアルな要素が入っている感もありますが、ただ「謙虚でいること、感謝すること」は人として間違いないところかと思いますし、普通に素晴らしい言葉でしたので記載しました。
【YOUTUBE】David Ortiz Gets Inducted Into Baseball Hall of Fame
オルティズの功績
デービッド・オルティズは、最初の6シーズンはツインズに在籍。2002年のシーズン終了後にツインズから解雇されました。2003年に27歳でレッドソックスと契約。そして2004年にはレッドソックスの1918年以来のワールドシリーズ制覇に貢献。
2004年のワールドシリーズ制覇に至るALCSはMLB史上に残る大逆転劇でした。ヤンキースに3連敗し、しかもGame3では19失点を喫した後からのカムバック。3連敗後に延長を2度制し、4連勝。オルティズのこの軌跡のALCSでMVPを獲得。レッドソックスはその勢いでワールドシリーズではカージナルスに4連勝して見事に呪いを打ち砕きました。
オルティズは2004年のWS制覇を皮切りに、2007年、2013年と3度のワールドシリーズを制覇を敬虔。2013年にはワールドシリーズMVPに選出されました。レッドソックスではオールスターに10回出場し、シルバースラッガー賞は7回受賞。
2007年には54HR。20シーズンで計541HRを放ち、RBIは1768。通算で打率.286、OBP .380、SLG .552、OPS .931をマーク。間違いなく、この時代のレッドソックスの最強打者でありました。
また、フィールド外でもその気さくな正確からとても人気のある人物でもあります。
その他、今回のHOFにはバド・ファウラー、ギル・ホッジス、ジム・カーツ、ミニー・ミノーソ、トニー・オリバ、バック・オニールも選出されています。
お読みいただき、ありがとうございました。
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