メッツのテコ入れ
後半戦が始まっていますが、メッツが苦戦しております。
前半戦終了直前の2カードでは、正念場となったブレーブス3連戦を2勝1敗で乗り切り、カブスとの4連戦は3勝1敗。いずれも勝ち越しに成功したのですが、いかんせん6月は13勝12敗、7月も現地2022年7月22日までは11勝7敗と勝ち越してはいるものの、圧倒的な強さが無くなりました。
後半戦は連敗スタート
現地2022年7月22日からメッツはシティ・フィールドにパドレスを招いての3ゲームシリーズ。Game1ではマックス・シャーザーを起用。シャーザーは打線が振るわないので、なんとか先制点を与えたくなかったところでしたが、エリック・ホズマーに2ランHRを浴びて2失点。さらに、さらに代わったジョーリー・ロドリゲスも2失点を喫し、計4失点。打線はダルビッシュ投手に圧倒され、まるで沈黙。1点しか奪えず、1-4で敗戦となりました。
現地2022年7月23日のGame2においても、先発クリス・バシットが7回を2失点に抑えたものの、打線がブレイク・スネルらパドレス投手陣を崩せず、1点を奪うのが精一杯。1-2のスコアで敗れて連敗となりました。
この間、2位ブレーブスはエンゼルスに連勝。ついに58勝で並び、ゲーム差は0.5となりました。ブレーブスがその場所を代われと言わんばかりに襟首を掴んでいる状態です。
また打線が不調に
メッツの苦戦の要因は1つは打線がとにかく湿っていること。
現地2022年7月23日から直近15試合のチーム打率は.206とMLB30クラブ中、28位という低さ。ちなみに29位はマーリンズの.203、ワーストはエンゼルスの.192です。好調時の5月にはチーム打率が.278もあったにもかかわらずです。
これは2021年の最初の2ヶ月を彷彿とさせる打率の低さです。
投手陣は○
投手陣は離脱していたシャーザーが復帰したのが大きい要素で、直近15試合のERAは3.59でMLBでトップ7。5月のERA、6月のERAはともに4点台(5月は4.31、6月は4.32)だったものの、7月に入ってからは現地2022年7月23日時点でERAは2.40。
後ろのエドウィン・ディアスが好調をキープしているので、ブルペンも安心感があります。
つまり、メッツは投手陣が頑張っていますが、打線がとにかく不調だということです。投手陣に関しては前日の記事でも書いたデグロムが、皆がへばっている時期に復帰しそうな感じなので、さらに良い要素が増えています。
打撃にテコ入れ
よって、トレードデッドラインの前に、メッツは打線をテコ入れしてきました。
まず、パイレーツとのディールは2つのトレードがあるので、別々に記載します。
【トレード1】DHテコ入れで、ボーゲルバックを獲得
メッツはパイレーツからダニエル・ボーゲルバックを獲得しました。ここまでメッツのDHはJ.D.デービスが起用されることが多く、全62試合中、41試合にDHで出場。打率.234、OBP.325、SLG.345でそれなりの数字は出しているものの、HR3、二塁打8と長打に欠けている面がありました。
ここでダニエル・ボーゲルバックを入れて長打力の強化というところです。
このトレードの概要はこちら。
メッツGet
- ダニエル・ボーゲルバック(Daniel Vogelbach/29)DH/1B:右投げ左打ち
ボーゲルバックの今季の成績は(現地2022年7月23日時点)、打律.228、OBP .338、SLG .430と。打率は低いものの、HRは12本も放っており、RBIは34。二塁打は10本で安打数は54といずれもJ.D.デービスを上回っています。
左投手にはいい数字が出ていませんが、右投手との対戦の時は彼がDHで起用される見込みです。BB%が14.4%もあるので、OBPの高さも納得が行きますね。
1Bはピート・アロンゾがおりますので、やはりDH専任になるかと思われます。アロンゾの代わりに出ることももちろん可能ですが、アロンゾはさらにボーゲルバックを上回る24HRを放っているので、二人を併用するにはやはりボーゲルバックがDHに入ることで強さが出てきます。
パイレーツGet
- コリン・ホルダーマン(Colin Holderman/26) RHP/RP
メッツはパイレーツにリリーバー右腕を交換要員として送りました。コリン・ホルダーマンは今季デビューのリリーバー。ドラフトは2016年のメッツの9巡目指名。マイナーで5シーズンを過ごし、今季5月15日にメジャーデビュー。
15試合で17.2イニングを投げ、被安打11、失点6、自責点4でERAは2.27。今季まだHRは打たれておりません。シンカーのアベレージは96mph、カッターはmid-80mphです。強いボールを投げますので、パイレーツにかなり貢献できそうです。そしてゴロアウトが多いですから、SSのオニール・クルーズの見せ場を多く作れるというおまけまでついています。
【トレード2】捕手のマイケル・ペレスも獲得
もう一つ、現地2022年7月23日、パイレーツの捕手、マイケル・ペレスも獲得しました。
まずはトレード概要です。
メッツGet
- マイケル・ペレス(Michael Perez/29) C: 右投げ左打ち
マイケル・ペレスですが、現地2022年6月30日のブルワーズ戦で1試合3HRを放った左打ちの捕手です。
実はペレスはその後はマイナーへオプションされたりと上と下を行ったり来たりという状況で、現地2022年7月22日についにDFAとなってしまいました。
そこを金銭トレードでメッツが獲得。
ペレスは今季、39試合に出場。107-16で、打率.150、OBP .209、SLG .318と数字はよくありませんが、この出場試合機械でHRは6、RBIは11。パイレーツは投壊することが多かったので、あまり打撃に集中出来なかった中、これだけの数字を残しているので、期待できるかもしれません。
パイレーツGet
- キャッシュ
パイレーツはこのトレードは金銭でのディールとなりました。ゴールドグラブ賞捕手のロベルト・ペレス(元CLE)は、60Day IL入り。捕手はマイケル・ペレスがマスクをかぶることが多かったです。
よって、捕手がいないことになりましたが、そこは5月にブルージェイズからウェーバーでクレームオフしたタイラー・ハイネマンを起用しております。
メッツはニドがマスク
ブライアン・マッキャンを起用したいメッツではありますが、今季は怪我の連続。5月半ばには左手の有鉤骨の手術で離脱。復帰してすぐに7月半ばに今度は左鼠径部を傷め、またIL中です。
今季、メッツのマスクはトーマス・ニドがかぶる機会が多く、ニドの今季の成績は、現地2022年7月23日時点で、打率.210、OBP .253、SLG .234、HR0、RBI 15。良くありません。守りの方はCS%がリーグ平均の24%に対して、18%とこちらも優れているわけではありません。
下位打線のつながりを考えた時にマイケル・ペレスの起用も十分にあります。
メッツは後半戦が始まってすぐに正念場が来ました。
ここをどう対応するのか?見ものです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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