アレナド、自身2度目のサイクル
現地2022年7月1日、レギュラー・シーズンも後半3ヶ月に突入しました。
フィラデルフィアではカージナルスとフィリーズが対戦。フィラデルフィアでのこのカードはポストシーズンで相見えない限り、これが最後の3連戦(セントルイスでは対戦があります)。ということで、フィリーズは今季で引退を表明しているアルバート・プホルズに敬意を表し、ゲーム前にセレモニーを行いました。こういうのはいいですね。
そんないい雰囲気で始まったこのゲームですが、素晴らしい記録が生まれました。カージナルスのノーラン・アレナドがサイクル安打を達成しています。これは自身2度め。
第1打席でトリプル
ノーラン・アレナドは、4番3Bで出場。フィリーズの先発は左腕のベイリー・フォルター(Bailey Falter)。
第1打席は1回表に回ってきました。3番のポール・ゴールドシュミットが2アウトからシングルで出塁。アレナドは3球目の甘い4シームをCFへ弾き返し、あわやHRかというフェンス直撃の大きな当たりを放ちます。転がったコースもよくアレナドは三塁を陥れ、三塁打でまずは1本目。もちろん1RBIです。
第2打席は3回表。やはり2アウトからポール・ゴールドシュミットが出塁。二塁打でした。つづくアレナドはフォルターの甘いコースへのスライダーをLF経弾き返し、2ランHR。
カージナルスは3−0とリードを広げます。
第3打席は6回表に。この時点で3−3のタイスコアになっていますが、詳細は後述します。イニングの先頭打者となったアレナドは、5回から登板している右腕のニック・ネルソンと激しい火花を散らします。ネルソンはアウトコースの出し入れで素晴らしいコントロールを見せていたのですが、7球目のスライダーが甘くなってしまい、これをアレナドが見逃さず、LFへ二塁打。これでアレナドはサイクルへ王手をかけました。
ベアリングの大暴投
サイクルへ王手をかけたアレナドの第4打席は8回表、1アウト後に回ってきました。ピッチャーはセランソニー・ドミンゲス。
2球で追い込まれたアレナドでしたが、4球目の99.4mphのシンカーをサードに強い当たりを放ちます。これを3Bのマット・ベアリングがグラブに当て、うまく送球体制に入ったものの、「こんな豪快な暴投ある??」というくらいに1Bへ豪快にスローイング・エラー。
なお、そもそも打球が強く、グラブを弾いたことから、この当たりはシングルと認定され、アレナドは見事にサイクル安打を達成しました。
今季5人目
なお、アレナドのサイクル安打は今季5人目の達成です。2010年代からになりますが、歴代のサイクル安打達成者一覧です。ノーラン・アレナドは2017年に1度目のサイクルを達成しています。
歴代NO | 名前 | Name | Team | M-D-Year |
339 | ノーラン・アレナド | Nolan Arenado | STL | 07-01-2022 |
338 | オースティン・ヘイズ | Austin Hays | BAL | 06-22-2022 |
337 | ジャレッド・ウォルシュ | Jared Walsh | LAA | 06-11-2-22 |
336 | エドゥアルド・エスコバー | Eduardo Escober | NYM | 06-06-2022 |
335 | クリスチャン・イェリッチ | Christian Yelich | MIL | 05-11-2022 |
334 | エディー・ロザリオ | Eddie Rosario | ATL | 09-19-2021 |
333 | フレディー・フリーマン | Freddie Freeman | ATL | 08-18-2021 |
332 | ジェイク・クロネンワース | Jake Cronenworth | SDP | 07-16-2021 |
331 | トレイ・ターナー | Trea Turner | WSH | 06-30-2021 |
330 | キャバン・ビジオ | Cavan Biggio | TOR | 09-17-2019 |
329 | ジョナサン・ビヤー | Jonathan Villar | BAL | 08-05-2019 |
328 | トレイ・ターナー | Trea Turner | WSH | 07-23-2019 |
327 | ジェイク・バウアーズ | Jake Bauers | CLE | 06-14-2019 |
326 | 大谷翔平 | Shohei Ohtani | LAA | 06-13-2019 |
325 | ホルヘ・ポランコ | Jorge Polanco | MIN | 04-05-2019 |
324 | ブロック・ホルト | Brock Holt | BOS | 10-08-2018 |
323 | チャーリー・ブロックモン | Charlie Blackmon | COL | 09-30-2018 |
322 | クリスチャン・イェリッチ | Christian Yelich | MIL | 09-17-2018 |
321 | クリスチャン・イェリッチ | Christian Yelich | MIL | 08-29-2018 |
320 | ムーキー・ベッツ | Mookie Betts | BOS | 08-09-2018 |
319 | ホセ・アブレイユ | Jose Abreu | CWS | 09-09-2017 |
318 | エバン・ロンゴリア | Evan Longoria | TBR | 08-01-2017 |
317 | コディー・ベリンジャー | Cody Bellinger | LAD | 07-15-2017 |
316 | ノーラン・アレナド | Nolan Arenado | COL | 06-18-2017 |
315 | カルロス・ゴメス | Carlos Gomez | TEX | 04-29-2017 |
314 | トレイ・ターナー | Trea Turner | WSH | 04-25-2017 |
313 | ウィル・マイヤーズ | Wil Myers | SDP | 04-10-2017 |
312 | ジョン・ジェイソ | John Jaso | PIT | 09-28-2016 |
311 | ラージャイ・デービス | Rajai Davis | CLE | 07-02-2016 |
310 | フレディー・フリーマン | Freddie Freeman | ATL | 06-15-2016 |
309 | マット・ケンプ | Matt Kemp | SDP | 08-14-2015 |
308 | エイドリアン・ベルトレ | Adrian Beltre | TEX | 08-03-2015 |
307 | チェ・シンス | Shin-Soo Choo | TEX | 07-21-2015 |
306 | ブロック・ホルト | Brock Holt | BOS | 06-16-2015 |
305 | マイケル・カダイヤー | Michael Cuddyer | COL | 08-17-2014 |
304 | アレックス・リオス | Alex Rios | TEX | 09-23-2013 |
303 | ブランドン・バーンズ | Brandon Barnes | HOU | 07-19-2013 |
302 | マイク・トラウト | Mike Trout | LAA | 05-21-2013 |
301 | エイドリアン・ベルトレ | Adrian Beltre | TEX | 08-24-2012 |
300 | アーロン・ヒル | Aaron Hill | ARI | 06-29-2012 |
299 | アーロン・ヒル | Aaron Hill | ARI | 06-18-2012 |
298 | スコット・ヘアストン | Scott Hairston | NYM | 04-27-2012 |
297 | パブロ・サンドバル | Pablo Sandoval | SFG | 09-15-2011 |
296 | ジョージ・コターレス | George Kottaras | MIL | 09-03-2011 |
295 | カルロス・ゴンザレス | Carlos Gonzalez | COL | 07-31-2010 |
294 | ケリー・ジョンソン | Kelly Johnson | ARI | 07-23-2010 |
293 | ベンジー・モリーナ | Bengie Molina | TEX | 07-16-2010 |
292 | ジョディ・ゲラット | Jody Gerut | MIL | 05-08-2010 |
フィリーズ、先制されるも逆転
ハーパーを指(死球で)の手術で欠いているフィリーズですが、6月のキング、カイル・シュワーバーが好調を維持。この日は第1打席でのシングルのほか、マルチ安打を達成。
5回裏、フィリーズはミッキー・モニアックのタイムリーダブルなどで3点を上げ、タイスコアに。このとき、2点目の内野ゴロを放ったのはシュワーバーで、ノーアウト2、3塁からきっちりと2Bゴロを放ち、1点を上げつつも2塁ランナーの進塁を助けました。ヒットにはなりませんでしたが、いい打席だったと思います。
ホスキンスも乗ってきた!
フィリーズは6回裏にはダリック・ホールがソロHRを放ち、4-3と勝ち越しに成功。
そして7回裏にはリース・ホスキンスにも一発が出て、5-3とリードを拡大。
リース・ホスキンスは直近30日で、打率.318、OBP .426、SLG .654、HR9、RBI 18と乗ってきています。シュワーバー、カステヤーノスとともにホスキンスも機能してきているので、いい戦いが出来ていますね。
最後はブラッド・ハンドが1イニングを無失点に抑え、ゲームセット。
フィリーズはローテーションの谷間のような日でしたが、ものにしました。このまま乗って行って欲しいですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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