カブス戦でストロング・アームを披露&2HR
これがメジャーの面白さだと思える1件がありました。
現地2022年5月23日、グレート・アメリカン・パークで行われたカブス@レッズ戦で、アリティディス・アキーノ(Aristides Aquino)がようやく今季、お目覚めとなりました。
守ってはRFから2Bへのレーザー・ビームのような好返球を放ち、打っては2HR!顔つきに迷いも消え、精悍さが戻ってきました。なにかに取り憑かれていたように大不振だったのが嘘のように活躍をしています。
ゲームはカブスが勝利
なお、最初に書いておきますと、レッズはいいゲームを見せたのですが、打線の調子が上がると今度は投手力の弱さが露呈するもので、ビハインドのゲームをせっかく打線が逆転したにも関わらず、後半、投手陣が打たれ、カブスに4-7で敗戦しております。
大不振でDFAに
アリティディス・アキーノがDFAになったのは現地2022年4月30日。その際の記事はこちらです。
とにかく、全く打てない日々が続き、DFA前は15試合出場で41打数2安打、1HR、0ダブル、2RBI、3 Run、23三振。打率.049、OBP .093、SLG .122、OPS .215、OPS+は-40。壊滅的な数字を叩きだしたのでした。もはや何かに呪われているのではないか?と心配になるレベルの成績でした。
5/7、トリプルAへアウトライト
DFA後ですが、アキーノは結局ウェーバーではクレームオフされず、トリプルAにアウトライトということに。
しかし、アキーノは運がいいのでしょうか!?マイナーには落ちたものの、1ヶ月も経たずにタイミング良く、メジャーに昇格することが出来ました。DFAから2週間を迎えようかという時期にです。
5/20、再びメジャーに
アキーノが早期にメジャーに上がることが出来た理由は、レッズが5月20日から23日までトロントでブルージェイズとの3ゲームシリーズが組まれていたため。正確に言うと、トロントでのゲームはワクチン接種が義務付けられて、以下の4名がワクチン未接種のため、リストリクティッド・リストに入ることになり、40manの数が足らなくなったため。アキーノにラッキーな空きが出来たのでした。
- OF アルバート・アルモラ・Jr.
- IF ブランドン・ドゥルーリー
- P ジョエル・クーネル(Joel Kuhnel)
- P タイラー・マーリー(Tyler Mahle)
トロントでのGame3で結果!
せっかくメジャーに上がったアキーノでしたが、20日、21日は出番は無し。これは本人も焦ったことでしょう。トロントでの遠征が終われば、再びマイナーへオプションされることが明白だったからです。
ラスト・チャンスとも言えた現地2022年5月22日のGame3。アキーノは6番CFで先発出場のチャンスを得ました。その第1打席、運命はいきなり訪れました。立ち上がりにコントロールに苦しんでいた菊池投手は四球を連発。2アウト満塁でアキーノに打席が回ってきたのです。勝負は早かったです。2球目、甘めに入ってきたスライダーを捉えた打球はLFへグランドルール・ダブル!
アキーノが先制打を叩き出したのでした。
4回の第2打席は菊池投手に三球三振に仕留められ、凡退。6回表の第3打席は2アウトから打席が回り、2番手のデービッド・フェルプスと粘りの勝負を見せます。そして、7球目。ボール球を叩いた打球は、2B内野安打に。第4打席は2Bフライ。
崖っぷちのチャンスでアキーノは4-2、2RBIの活躍を見せ、デービッド・ベル監督にもいいアピールをしたのでした。
カブス戦で大爆発
そして移動日なしで現地2022年5月23日はシンシナティに戻ってのカブス戦。トロントからは5大湖をくるっと回るだけなので、それほど時間はかからないとは思います。もちろん、飛行機だとは思います。
テクニカルに一旦はオプション→すぐ復帰
ゲーム前、レッズはリストリクティッド・リストに入っていた選手たちの復帰を優先してロスターを組み替えます。それで余ったアキーノは一旦はマイナーにオプションになりました。しかし、午後にはILの選手の調整を経てすぐにメジャーに復帰。
6番RFで先発出場しました。
カブス先発のドリュー・スマイリーにレッズ打線は前半は苦戦。アキーノもチャンスで回ってきた第1打席は空振り三振で凡退。
鈴木誠也選手が二塁打でチャンスメイク
レッズ先発のヴラディーミル・グティエレスはキレのいいファストボール、スライダーを軸にいいピッチングを見せていましたが、4回表にカブス打線に捕まりました。その口火を切ったのは鈴木誠也選手で、先頭打者として左中間へ二塁打を放ち、チャンスメイク。このイニングはパトリック・ウィズダムにHRなども出て、カブスが一気に4-0とリードする展開に。
アキーノ、RFからストロング・アーム
先制された4回裏、アキーノの第2打席はCFライナー。そしてレッズは無得点。
このままカブスが押し切ろうかという5回表。先頭のラファエル・オルテガの当たりはRFのライン際に転がる2塁打になりそうな当たりに。これをRFのアリティディス・アキーノが2塁へストロング・アームを見せ、オルテガをアウトにしました。このプレーでレッズはかなり元気になったのは間違いありません。
1点差に迫る2ランHR
5回までドリュー・スマイリーに封じられていたレッズ打線でしたが、6回裏、1アウトからトミー・ファムがソロHRを放ち、まずは1点を返し、1-4。
そして1アウト後、死球で出たジョーイ・ボットを1塁に置いて、アリティディス・アキーノの第3打席。フルカウントまで粘り、DFA前に散々空を切っていたブレイキング・ボールに対応。ドリュー・スマイリーのカーブはひときわキレのいいカーブですが、そのウィニング・ショットをアキーノはCFへ放り込みました。
これが2ランHRとなり、レッズは3-4と1点差まで詰め寄ります。そしてドリュー・スマイリーはここで降板。
流れはレッズに傾きかけていたのですが、7回表、3番手のジャレッド・ソロモンが2アウトを奪うもランナーを2人ためてしまいます。そこでこのオフにヤンキースから移籍してきたルイス・セッサが登板。しかし、その初球、イアン・ハップに甘いボールを捉えられ、無情の3ランHRに。カブスが7-3とリードを拡大。レッズの追い上げムードがしぼみました。
左中間にソロHR(2本目)
レッズに退廃ムードが漂う中、8回裏、2アウトでアキーノに第4打席が回ってきました。ピッチャーはクリス・マーティン。
アキーノは2ストライクと追い込まれながらも集中。インコース低めの難しいボールだったのですが、これをLFスタンドに運び、この日、2本目のHR。
一人気を吐いていたという感じのいい打席でした。
ただ、せっかくの追い上げもここまで。9回はデービッド・ロバートソンに抑えられ、カブスが7-4のスコアで勝利しました。
アキーノの成績は、4打数2安打、2HR、3RBI、三振は1個だけです。
鈴木誠也選手は4回の二塁打一本のみの3打数1安打でした。
アキーノ、調子の良いときのことを思い出したのかもしれません。これからHRを量産するかもしれませんので、要注目です。
しかし、DFAから一転、すぐにこんな良い結果になるとはゆめにも思いませんでしたね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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