2018トレードデッドラインまであと1日。
やはりギリギリになって動きが出て参りました。本日は中でも大きな話題となった二人の選手のトレードについてです。
イアン・キンスラーがレッドソックスへ
攻守ともに非常に高いレベルで大谷選手のバックを守っていたエンゼルスのイアン・キンスラー(Ian Kinsler )がレッドソックスへ移籍することが決まりました。
レッドソックスからエンゼルスへは2人のマイナーリーガー、タイ・バトリー(Ty Buttrey)とウィリアムズ・ヘレス(Williams Jerez)が動きます。タイ・バトリーは25才の右腕、ウィリアムズ・ヘレスは26才の左腕です。
BOSが獲得した2つの背景
レッドソックスがキンスラ−獲得に至った背景は、1つはダスティン・ペドロイアの離脱です。ペドロイアは左膝を故障しており、5月後半に一旦は復帰して3試合ほど出場したのですが、やはり状態が思わしくなく、現在は10間DL入りとなっています。今季はこのままシーズン・エンディングを迎えそうな雰囲気で、このまま2Bが空きそうになっていました。
2つ目は3Bのラファエル・デバースが29日にハムストリングを傷め、10日間DL入りになったことです。
E・ヌネスとB・ホルト
現在、レッドソックスの2Bはエデュアルド・ヌネスか、ブロック・ホルトの2人が埋めてくれているのですが、デバースの怪我でヌネスを3Bに起用する必要が出たため、新たに2Bに守備力とパンチ力もあるイアン・キンスラーを獲得に至ったという背景があります。
ホルトはこのまま内野のバックアップで必要なときにマメに出場していくと思われます。
ヤンキースが大型補強で追撃しそうですから、レッドソックスも攻撃力で対抗しようというところですね。
しかし、ヤンキースはまたしても大物獲得に動きました!
ヤンキース、今度はランス・リンを獲得!
「もう十分だろ!」とこのニュースを見たMLB通は誰もがそう思ったと思うのですが、ヤンキースがツインズからスターターのランス・リン(Lance Lynn)を獲得しました。
ヤンキースからツインズには内野手のタイラー・オースチン(Tyler Austin )とベネズエラ出身の19才の右腕、ルイス・リホ(Luis Rijo)が移籍します。タイラー・オースチンは長打力が魅力の選手です。
ヤンキースは2018年7月26日にトロント・ブルージェイズからJ・A・ハップを獲得したばかり。ご覧のとおり、もうスターターは不要の状態。
2018 NYY Starting Rotation
現地2018年7月30日現在
- ルイス・セベリーノ 22試合、14勝4敗、ERA 2.94
- C・C・サバシア 19試合、6勝4敗、ERA 3.53
- ソニー・グレイ 20試合、8勝7敗、ERA 5.08
- 田中将大投手 16試合、8勝2敗、ERA 4.09
- J・A・ハップ 21試合、11勝6敗、ERA 4.05
今のところはソニー・グレイに動きもありませんから、このスターターで回すはずです。
ランス・リンはどうして獲得したかというと、ロング・リリーフ用だそうです。なんたる贅沢な使い方。ロングはともかくリリーバーとしての起用を図ってとのことですから、ますます戦力にスキなし!というところでしょうか。
ツインズはマリナーズとのトレードも
同日、ツインズはマリナーズとのトレードも成立させました。
Twins Gets | Mariners Gets |
チェイス・デヨング (Chase De Jong ) ライアン・コステロ(Ryan Costello) | ザック・デューク(Zach Duke) LHP RP |
チョイス・デヨングは24才の右腕でマリナーズ内のプロスペクトで28位のランキングだった投手。ライアン・コステロは2017ドラフト入団の22才の内野手で右投げ左打ち。
ツインズはザック・デュークの抜けた穴をDLから復帰してくるアディソン・リードで埋めるつもりでいますが、ランス・リンの抜けた穴はまだ誰を起用するか決めかねています。トレードでの補強があるかもしれません。
なおツインズは今トレードデッドラインでエデュアルド・エスコバー(Eduardo Escobar )をDバックスへ、またリリーバーのライアン・プレスリー(Ryan Pressly)をアストロズに出しています。
ナッツがハーパーをトレードリストに
ナショナルズが今オフでFAとなるブライス・ハーパーの他球団への移籍にOKを出しました。よって、ハーパーはこの7月トレードで動く可能性が出てきました。
これはナッツファンにとっては衝撃的です。実質的には白旗を上げたような意味合いを持ちます。ナショナルズは現在ナ・リーグ東地区3位。ブレーブスとフィリーズに押されています。
現地2018年7月30日時点でナ・リーグ東地区では、2位のブレーブスが56勝、3位のナッツが52勝でまだまだ連勝と連敗の組み合わせ次第では十分に地区優勝も狙える位置ではあります。
しかし、ワイルドカードの順位で見た場合、中地区と西地区に60勝近辺のチームが何チームもひしめき合っており、ナッツは現在ワイルドカードの上から8番目。地区優勝がなければポストシーズンへの進出はないと踏んだようです。
↑2018年7月30日時点でのNLのWC順位
ナッツ経営陣がまだポストシーズンを諦めていないという視点で見たとき、ハーパーをトレード・リストに加えることで、ビッグネームの投手あたりを狙っていると考えることも出来ます。
いずれにせよ、チームの中心選手のトレードの可能性の報道でしたので、ナッツの追い上げに影響が出ないか心配であると同時に、本当にハーパーを獲得に走るチームがあるのか、様子を見たいと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
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