あまり聞かない目の治療での離脱
現地2022年4月25日、アトランタ・ブレーブスは2021年のポストシーズン・ヒーローの一人であるエディー・ロザリオについて、数日中に右目に「レーザー手術」を施す予定であると発表しました。理由は右目のかすみ目と腫れを治すため。
野球選手の場合、目にボールが当たるなどなんらかの外傷によりシーズン中に目の治療をすることはあっても、視力の悪化が原因でシーズン中に離脱するというのは初めて聞くパターンかもしれません。目のケアをしている選手は多いと思いますが、オフに済ませていると思います。
今回は緊急を有したということでしょう。
8-12週、最大で3ヶ月
この情報はAtlanta Journal-Constitutionのジャスティン・トスカーノ(Justin Toscano)記者による独占。これにより、エディー・ロザロオは8〜12週間の離脱を余儀なくされることに。4週で1ヶ月と考えると、復帰は早くて2カ月後。最長で3カ月の間休むことになります。
もう5月がそこまで来ている中、手術により今の視力がよくなったとして、新しい視力による調整も必要でしょうから、おそらくじっくりと見積もった方がよく、前半戦はほぼ離脱ということになりそうです。それより早く復帰すればラッキーということかもしれません。
2021年ポストシーズン・ヒーロー
現時点で30歳のロサリオは、2022年9月28日の誕生日で31才になります。
ブレーブスがワールドシリーズを制した2021年のポストシーズン・ヒーローの一人だったのはご承知の通りです。
ブルワーズとのNLDSでは4試合で13-4で打率が.308。凄まじかったのはドジャースとのNLCSで6試合で25-14、二塁打1、三塁打1、HR 3、RBI 9で打率.506、OBP .607、SLG 1.040、OPS 1.647でNLCS MVPを獲得。ワールドシリーズでは打率.227でかなり警戒されたものの、アストロズの注意力を惹きつけ、他の打者にいい影響を与えたのは言うまでもありません。
オフに2年契約
そしてロックアウト解除後の3月16日に、ブレーブスと2年/$18Mでサイン。
ツインズ時代にゲームで大きなインパクトを残してきたエディー・ロザリオは現場の指揮官にとってとてもありがたい存在だったのですが、その活躍によるサラリー高騰とコロナ・パンデミックによるクラブの収益悪化という反比例が災いし、2020年終了後にはまさかのノンテンダー。
お金のことを気にしないで良いファンにとっては、いかがなものか?としか言えない処遇ではありました。
そんな仕事が出来るロザリオがブレーブスで活躍の場を手に入れたことはとても喜ばしいことではありました。
しかし、2022シーズン開幕後、ロザリオはまさにプア・スタートという厳しい数字を叩き出していました。
プア・スタート 44-3
現地2022年4月24日、ブレーブスが17試合を消化し、ロザリオが今季15試合の出場を果たした後の成績は悲惨なものでした。44打数3安打、打率.068、OBP .163、SLG .091、OPS .254。 長打は二塁打が1本のみでHRはなし。三振が10、四球が5。100がラインであるOPS+はなんと-25。
打撃だけではありません。彼の魅力は守備にもあるのですが、そのフィールディングにおいてもすでに3つのエラーを記録。2021年シーズンは現ガーディアンズでスタートを切り、ブレーブスに移籍。DHを除いて守備についたゲームは計100試合あったのですが、エラーは3つだけでした。
この悲惨な結果はボールが見えてなかったのか!とようやくその理由が判明したとは言え、どうしてそこまで悪化したのか?も含めてまだ謎の部分はあります。
ブレーブスのOF
現地2022年4月25日を終了した時点でブレーブスの成績は7勝10敗。上げた得点は68でこれはMLB30クラブ中14位の成績。チーム打率は.231で17位。
フレディー・フリーマンをFAでドジャースに流出させた代わりには、マット・オルソンを補強。2021年途中に怪我とDVで離脱したマーセル・オズーナも復帰しました。戦力の割に打撃が上がらなかったのは一つはエディー・ロザリオの不調があったのです。
アクーニャの復帰
ここまでブレーブスのOFはアダム・デュバルがCF、LFにマーセル・オズーナ、RFには日替わりではありましたが、エディー・ロザリオが入ることが多かったです。
タイミングが良いと言っていいのか、ブレーブスはちょうど日本のゴールデン・ウィークの時期に、ロナルド・アクーニャ・Jr.が復帰する予定です。現時点では5月6日と言われています。アクーニャは2021年7月にACLを断裂。彼が本職のRFに入ることにはなり、問題はあと2週間どういうやりくりをするのか?という点だけ。
アレックス・ディッカーソン、ギレルモ・ヘレディア、また、元SSのオーランド・アルシアで凌ぐか、あるいはドリュー・ ウォーターズも入れるのか。守備面で言えば、かつてMLB NO.1の俊足であったデリノ ・ デシールズのようなベテランを起用することも。
それにしても、絶不調の原因が「見えてなかったんかい!」というエディー・ロザリオでした。
手術がうまく行くことを祈るばかりですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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