MLBキャリア14年、55才の若さ
現地2022年2月8日、元ヤンキース、メッツ、デビルレイズ、ブレーブス、ブルワーズ、マーリンズで活躍したOFのジェラルド・ウィリアムズ(Gerald Williams)が55歳で亡くなりました。まだ若いのに非常に残念です。ジェラルド・ウィリアムズの訃報はヤンキース時代の元チームメイトで親友のデレク・ジーターが発表しました。
The Yankees mourn the passing of Gerald Williams. pic.twitter.com/3Vsb7eL0PA
— New York Yankees (@Yankees) February 8, 2022
ガンでお亡くなりに
ジーターによると、ジェラルド・ウィリアムズは、がんとの闘病の末、お亡くなりになりました。ジーターは、この悲報を発表した声明の中でこう述べている。
To my teammate and one of my best friends in the world, rest in peace, my brother. My thoughts and prayers are with his wife, Liliana, and their whole family.”
「私のチームメイトであり、世界一の友人の一人、ジェラルド・ウィリアムズ、安らかに眠りたまえ。彼の妻のリリアナとその家族全員に、私の思いと祈りを捧げます”
ジェラルド・ウィリアムズとは
ジェラルド・ウィリアムズは、1966年8月10日生まれ。
ドラフトは1987年のヤンキースの14巡目指名。メジャーデビューは1992年、25歳でのデビューでした。ヤンキースには1996年8月23日まで在籍し、その後はブルワーズ、ブレーブス、タンパベイ・デビルレイズ、ヤンキース(2度め)、フロリダ・マーリンズ、ニューヨーク・メッツと計6つのクラブを渡り歩きました。
なお、このプレーで、あの人か!とピンと来た人も多いはず。ペドロとのベンチ・クリアー案件。
How could you not love Gerald Williams….RIP Ice pic.twitter.com/q1LmF2uIDQ
— Noah Perkins (@NoahPBPerkins) February 8, 2022
通算成績
通算出場試合は1,168試合。打率.255、OBP .301、SLG .410、85 HR、183ダブル、18トリプル、106盗塁、474得点、365 RBIをマーク。通算安打数は780。
親友ジーターとの出会い
デレク・ジーターのデビューは1995年。そしてROYを獲得したのは1996年のこと。ジェラルド・ウィリアムズとは約1シーズン半、オーバーラップしており、仲良くなったのは1995年のポストシーズンに一緒に出場したことから。
ポスト・シーズンで言えば、ブレーブス在籍時の1998年、1999年にも出場経験があります。特に、1999年のアストロズ(当時NLセントラル)とのNLDSでは、18-7、2 Runs、3 RBI、1盗塁、打率.389をマークし、大活躍しました。
1999年(ブレーブス)にはワールドシリーズに出場したものの、ヤンキースにスイープされたので惜しくもリングはもらえませんでした。なお、リングで言えば、ブルワーズに移籍したとは言え、1996年とフロリダ・マーリンズ時代の2003年に2つもらっています。ただし、2度ともゲームには出場していません。
ベスト・シーズン
ウィリアムズのベストシーズンは、ブレーブス時代の1998年に打率.305、OBP .352、SLG .504、10HRをマークしたシーズンとデビルレイズ時代にOFとしてレギュラーを獲得した2000年の2シーズンが挙げられます。2000年は682打席、キャリアハイとなる21HRをマーク。
グッデンのNO-NOをアシスト
ジェラルド・ウィリアムズで特に印象深いブレーは1996年5月14日の一コマ。
この日はマリナーズ@ヤンキース戦が行われ、ヤンキースの先発はドワイト・グッデン(Dwight Gooden)。メッツにいたあのグッデンです。通算194勝、1985年に24勝4敗でサイ・ヤング賞を獲得したあのグッデンです。
結論から言えば、この日ドワイト・グッデンはノーヒットノーランを達成。あのグッデンなら複数回達成したように思いますが、実はキャリアを通じてノーヒットノーランはこの1試合のみでした。
初回、コントロールに苦しんだグッデンは先頭打者を四球で歩かせる苦しい立ち上がり。2番には当時マリナーズにいたA・ロッドが打席に。そのA・ロッドが放った当たりは、CFオーバーとなりそうなラインドライブの鋭い当たり。誰もがマリナーズの先制点かと思ったところ、CFに就いていたジェラルド・ウィリアムズが非常に難しい正面の当たりを背走でキャッチ。本塁へうかがおうかという1塁ランナーは戻れず、ダブルプレーを獲りました。
「立ち上がりに出た良いプレー」という位置づけだったこのプレーはイニングを追うごとに重要度がアップ。最終的にグッデンがNO-NOを達成したことで、もし、初回にジェラルド・ウィリアムズの好プレーがなければ、NO−NOはあり得なかったことから、ゲーム後にその価値が非常に高まったプレーとなりました。
ジェラルド・ウィリアムズはドラフト下位指名ながらキャリア14年をサバイブしてきました。なかなか大変なことだと思います。今回、ガンでお亡くなりになられたことは残念でなりません。安らかに。
お読みいただき、ありがとうございました。
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