こんにちは(^.^)
現地2012年6月4日、MLBドラフトが開始されました。MLBドラフトの特徴を簡単にまとめてみますと、、、、
MLBのドラフト
- 英語での名称は、 ”The Major League Baseball First-Year Player Draft” という
- Rule 4 Draft (ルール・フォー・ドラフト)も同義。 ルール4とは、MLB規約の第4条に規定されていることに由来。
- 毎年6月初旬に行われる。2012年は現地6月4日から6日まで。
- 完全ウェーバー制。
- 高校・大学および独立リーグの選手を対象に、前年のレギュラーシーズンのチーム成績の下位から指名権を与えられる。この際、どちらのリーグかは問わず、前年の成績の下位から有望選手を選択していく。
- 各チーム 50名まで指名できる (だから3日もかかる)。30チームあるので、計1500名。まともに戦力として期待されるのは各チームの指名50名のうち35番目くらいで、残りは「記念」のような形でオーナーの親族が選ばれたりするようなケースがある。 よく例に出されるのは、マイク・ピアッツァ。全体1389番目で、「記念」枠のような順位だったにもかかわらず、皆様もご存じのスーパースターに。
- 「ルール・ファイブ・ドラフト」とはまた別。シーズンオフに他チームのMLB組織に5年以上在籍し、なおも40人ロースター外の選手を獲得できるドラフトのこと。この制度は選手の飼い殺しを防ぐ目的で行われる。
全体1位の意味
完全ウェーバー制とは、上記のようにア・リーグ、ナ・リーグ問わず、成績の下位チームから順番に指名していく制度ですので、例えば仮の話で、ヤンキースが2010年にブライス・ハーパーをどうしても欲しいからといって、ナショナルズが彼をピックした段階で、日本のように「うちも!!!」と抽選に立って引くことはできません。
それが戦力均衡を目的としている完全ウェーバー制の掟です。
争奪戦はありえないのです。
ということは、その年にいの一番に選ばれる選手を全体1位と呼びます。
ずっと弱かったナショナルズが今年花開いているのはこの完全ウェーバー制の
ドラフトのおかげです。 とてもいい戦力補強になっています。
過去のライアン・ジマーマン(2004全体4位)、ストラスバーグ(2009全体1位)、そしてブライス・ハーパー(2010全体1位)とドラフト時にキラボシのごとく注目された選手たちが、創設したばかりで弱かったチームの宝となっています。
全体1位と3位の価値
その年に一番に指名できるチームは、よりどりみどりで欲しい選手を選ぶことができます。それが、全体1位に選ばれた選手の意味であり、価値のあるところなのですが、全体3位の順位だからといって、3番目の価値というワケにならないこともポイントです。
例えば、2011年には、トレバー・バウアーというリンスカムを彷彿とさせる投手がいて(私もすごく期待している投手なのです)、彼が全体3位だからといって、1位に劣るかと言えば、そうでもありません。
もし、2011年に一番くじだったパイレーツが、トレバーバウアーをいの一番にピックしていれば、彼が全体1位になるということになりますので、あくまでクジを早く引くチームが自陣の事情なども考慮して誰をピックするかという決断にもよります。
ただ、全体何位というのは、選手の形容詞や修飾語としてずっとついて回るのも事実なのですが。ちなみに、2011年の全体1位は、ゲリット・コールでパイレーツがピックしました。
2012年のウェーバー順
First Round
- 1. Houston Astros
- 2. Minnesota Twins
- 3. Seattle Mariners
- 4. Baltimore Orioles
- 5. Kansas City Royals
- 6. Chicago Cubs
- 7. San Diego Padres
- 8. Pittsburgh Pirates
- 9. Miami Marlins
- 10. Colorado Rockies
- 11. Oakland Athletics
- 12. New York Mets
- 13. Chicago White Sox
- 14. Cincinnati Reds
- 15. Cleveland Indians
- 16. Washington Nationals
- 17. Toronto Blue Jays
- 18. Los Angeles Dodgers
- 19. St. Louis Cardinals (A. Pujols – LAA)
- 20. San Francisco Giants
- 21. Atlanta Braves
- 22. Toronto Blue Jays (T. Beede – unsigned)
- 23. St. Louis Cardinals
- 24. Boston Red Sox
- 25. Tampa Bay Rays
- 26. Arizona Diamondbacks
- 27. Milwaukee Brewers (P. Fielder – DET)
- 28. Milwaukee Brewers
- 29. Texas Rangers
- 30. New York Yankees
- 31. Boston Red Sox (J. Papelbon – PHI)
カージナルスのところにプホルズの名前が出てきたり、ブルワーズのところにフィルダーの名前が出てきたり、同じくブルワーズが2度も出てきたりするのは、もう少し下に書かせていただきます。
何巡目とは?
上のリストはファーストラウンドです。以後は次のように進みます。
- First Round (ファースト・ラウンド)
- Comp Round A (コンプ・ラウンド・エー)
- Second Round
- Third Round
- Comp Round B
- Rounds 4-40
という形で、1ラウンドで30チームで回していっているのですが、そのラウンドのことを巡目といいます。6.に書いてあるのは、4巡目から40巡目までという意味です。
Comp Round A、Bとは??
Compは、Compensatoryの略で、「補償」という意味です。 First Roundに、なぜか出てくるビッグネーム。
19. St. Louis Cardinals (A. Pujols – LAA)
27. Milwaukee Brewers (P. Fielder – DET)
31. Boston Red Sox (J. Papelbon – PHI)
これは、フリーエージェント(FA)で抜けた選手の穴を補うために、FAでビッグネームを獲得した球団が、前に所属していた球団にドラフトの選手選択の権利を譲り渡すことをいいます。
平たく言えば、FAのいい選手を獲得した埋め合わせに、新人のいいのを採ってくれて構わないよ!という制度です。
Comp Round AとBがあるのは、FAの選手のランクがAかBかということです。この格付けを行なっているのが、Elias Sports Bureau (ESB)で、事細かくルールづけされています。
First Roundでは、エンゼルス、フィリーズ、タイガースの名前がなくて、カージナルスとブルワーズとレッドソックスの名前が2個あるのはそのためです。
2012年の全ラウンドはコチラ
2012年MLB ドラフト 1巡目の結果
FIRST-ROUND SELECTIONS
No. Team
Positon Player
1 HOU
SS Carlos Correa
2 MIN
OF Byron Buxton
3 SEA
C Mike Zunino
4 BAL
RHP Kevin Gausman
5 KC
RHP Kyle Zimmer
6 CHC
OF Albert Almora
7 SD
LHP Max Fried
8 PIT
RHP Mark Appel
9 MIA
LHP Andrew Heaney
10 COL
OF David Dahl
11 OAK
SS Addison Russell
12 NYM
SS Gavin Cecchini
13 CWS
OF Courtney Hawkins
14 CIN
RHP Nick Travieso
15 CLE
OF Tyler Naquin
16 WAS
RHP Lucas Giolito
17 TOR
OF D.J. Davis
18 LAD
SS Corey Seager
19 STL
RHP Michael Wacha
20 SF
RHP Chris Stratton
21 ATL
RHP Lucas Sims
22 TOR
RHP Marcus Stroman
23 STL
OF James Ramsey
24 BOS
SS Deven Marrero
25 TB
3B/1B Richie Shaffer
26 ARI
C Stryker Trahan
27 MIL
C Clint Coulter
28 MIL
OF Victor Roache
29 TEX
OF Lewis Brinson
30 NYY
RHP Hensley
31 BOS
Brian Johnson
※Position
RHP: Right Handed Pither LHP: Left Handed Pitcher
C: Catcher SS: Short Stop OF: Out Fielder
コメント
まとめtyaiました【MLBドラフト、全体1位ってどういうこと??】
こんにちは(^.^) 現地2012年6月4日、MLBドラフトが開始されました。 MLBドラフトの特徴を簡単にまとめてみますと、、、、 英語での名称は、 ”The Major League Baseb
一番実力のある新人は一番弱いチームに選ばれやすいってことなんですよね。
それもなんだかなあ。
そうですね。ウェーバー制だとそうなりますね。