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【MLB2021】ヤンキース、13連勝でストップ!連勝に貢献した目を見張る動きのSS、アンドリュー・ベラスケスとは?

ヤンキース13連勝でストップ

 西海岸遠征でコロシアムでアスレチックスと対戦しているヤンキース。8月の体力的にもきつい時期に13連勝を成し遂げ、さすがにゲームの流れだけでなく、シーズン全般の流れの中の勝負どころを心得た戦いを見せていましたが、現地2021年8月28日、ついに連勝がストップしました。

F・モンタスが7回2ヒッター

 ヤンキースの連勝を止めたのは、アスレチックス先発のフランキー・モンタス。連勝中、非常に強力だったヤンキース打線を相手に、7回を被安打2、無失点、1BB 、6SOと好投を見せました。

 アスレチックスは2番手にTDLでカブスから獲得したアンドリュー・チェイフィンを投入。被安打1の無失点でつなぎ、最終回はセルジオ・ロモを起用。ロモはアーロン・ジャッジに左中間に2ランHRを打たれ、3-2と追い上げられるものの、後続を抑え1点差を守りきりました。

A’s モンタス、フル稼働中

 フランキー・モンタスはPeds問題で2019年6月21日から80試合のサスペンションとなった過去があり、それ以降調子が上がりませんでしたが、2021シーズンは先発でフル稼働。このゲームを終えて150.0イニングを投げ、10勝9敗、ERA3.66です。

フランチャイズ史上、6番目に長い連勝

 ヤンキースの今回の13連勝はフランチャイズ史上、6番目に長い連勝記録。

【ヤンキース連勝記録】

  1. 19連勝: 1947年6月29日〜7月17日
  2. 18連勝:1953年5月27日〜6月14日
  3. 16連勝:1926年5月10日〜5月26日
  4. 15連勝:
    • 1960年9月16日〜10月2日
    • 1906年8月29日〜9月8日
  5. 14連勝:1941年6月28日〜7月13日
  6. 13連勝:
    • 2021年8月14日〜8月28日
    • 1961年9月1日〜9月12日
    • 1954年7月3日〜7月18日

 前回の13連勝は1961年で、このシーズンのOFはLFがヨギ・ベラ、CFがミッキー・マントル、RFがロジャー・マリスというレジェンドが守っていました。このシーズンはワールドシリーズ制覇。

メジャー記録

 なお、メジャーの連勝記録は、1916年のニューヨーク・ジャイアンツの26。それ以降であれば、記憶に新しいインディアンスの2017年の22連勝!

 ちなみに今季はアスレチックスも13連勝を達成しましたね。

連勝をリードした選手たち

 なお、この13連勝は打撃フォームも打球速度も常識では考えられないジャンカルロ・スタントンが引っ張りましたね。

直近15試合の打撃成績

 名前/試合数/ 打率/ OBP/ SLG/ OPS/ HR/ RBIの順です。

  • ジャンカルロ・スタントン: 13試合/ .319/ .396/. 766/ 1.162/ 6HR/ 11 RBI
  • アーロン・ジャッジ: 14試合/ .404/ .517/. 745/ 1.261/ 4 HR/ 13 RB
  • ルーク・ボイト: 13試合/ .395/ .465/. 789/ 1.255/ 4HR/ 14 RBI

 ルーク・ボイトは2020年のHRキングですし、長距離砲が恐ろしく機能していたのは言うまでもありません。

直近15試合の投手成績

 投手の方はというと、ご覧の通りです。スターターではこの2名が素晴らしかったです。

  • ゲリット・コール: 3勝0敗/ ERA 0.51
  • ネスター・コルテス: 2勝0敗/ ERA 2.95

 スターターだとネスター・コルテスがこれだけやるとは!という成績。その他、ルーキーのルイス・ヒールの台頭も大きな要素かと思います。

リリーバーが大いに力を発揮

 リリーバーも以下の面々が機能しました。

  • アルバート・アブレイユ: 7試合/7 IP/ 1勝0敗1SV/ ERA 2.57
  • チャド・グリーン: 6試合/8.0 IP/1勝0敗 / ERA 2.25
  • ワンディー・ペラルタ: 6試合/ 6.0 IP/ 1勝0敗2SV/ ERA 0.00
  • ジョナサン・ロアイシガ: 5試合/ 8.1 IP/ 1勝0敗1SV/ ERA 0.00

 特にジョナサン・ロアイシガはボールも強いですし、相手チームにはかなりの脅威かと。ワンディー・ペラルタもよかったです。

目を見張る動きのアンドリュー・ベラスケス

 ついついヤンキースのことを調べてしまいましたが、筆者はこの連勝中に目を奪われた選手がいました。それがSSのアンドリュー・ベラスケス(Andrew Velazquez)。

 一瞬、現フィリーズ監督のジョー・ジラルディの若い頃の写真か?と二度目してしまうほど、よく似ております。

グレイバー・トーレスの怪我でチャンス

 アンドリュー・ベラスケスがゲームに出場するようになったのは、2021年8月9日のこと。

 きっかけはSSのグレイバー・トーレスが現地8月8日のマリナーズ戦で左指の親指を傷めたことでした。菊池投手の牽制に誘い出されましたね。

 その翌日のゲームから出始めたアンドリュー・ベラスケス。とにかく守備の動きが半端なくキビキビしており、早い。

アンドリュー・ベラスケスのキャリア

 アンドリュー・ベラスケスは1994年7月14日生まれの27才。ヤンキー・スタジアムのあるブロンコスの出身で、地元中の地元の選手。

 高卒時の2012年にDバックスから7巡目指名を受け、プロ入り。2014年11月、Dバックスがレイズからジェレミー・ヘリクソンを獲得したトレードの交換要員としてジャスティン・ウィリアムズとともにレイズへ移籍。

 デビューはその4年後の2018年。レイズで13試合に出場し、10打数3安打をマーク。

 その翌年の2019年7月、インターナショナル・ボーナス・スロットとの交換で、レイズからインディアンスへ移籍。このシーズンはレイズで10試合、インディアンスでは5試合のみの出場に終わり、シーズンオフの2020年2月に、インディアンスをDFAに。ウェーバーにかけられたところをオリオールズがクレームオフ(獲得)しました。

 しかし、2020シーズンはご承知のようなショートシーズンとなったため出場機会に恵まれず、シーズンオフの11月にFAに。

 2021年1月にヤンキースがマイナー契約でサインしたのでした。2021年はトリプルAからスタート。70試合に出場し、打率.283、OBP .367、SLG .471、HR 7、二塁打 18、43 RBI、26盗塁をマーク。

 トリプルAでこれだけの数字をマークしていたものの、7月16日に一旦は、スクラントン・ウィルクスバリ・レイルライダース(トリプルAのクラブ)をリリース。翌日の7月17日にヤンキースが再度、マイナー契約を結ぶという一種のロスター調整に翻弄された形となりました。 

 そして上記のグレイバー・トーレスの怪我により、メジャーでのチャンスを得たのでした。

 今季はメジャーに上がってから、現地2021年8月28日までの成績は、18試合で、50-12、打率.240、OBP .255、SLG .420。

 現地2021年8月21日には、メジャー初HRも放ちました。

 たとえば、ちょっとしたプレーですが、動きの良さはこの足運びにも見てとれます。

 それに肩も強い。

 現役SSで言えば、レッドソックス、タイガース時代のホセ・イグレシアスのSSは守備だけでも見に行きたいと思わせる選手で、彼の場合は肘から先がグラブ側も含めて考えられない動きを見せる球際の強さがありました。

 アンドリュー・ベラスケスはホセ・イグレシアスのような派手さはないまでも、彼のところに飛ぶと、そのシーンだけグンとスピードが上がるように見える動きをします。目を覚まさせられるような動き。とにかくファンの心も掴んでいますから、このままいい守備を見せてもらいたいとは思います。

 ただ、現地2021年8月28日時点でグレイバー・トーレスがリハビリをスタート。ボンバーズですから、今のパンチ力だとトーレスの復帰後、ひょっとしたらまたマイナーに落ちるかもしれません。なんとか残ってもらいたい選手ではあります。

 お読みいただき、ありがとうございました。

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