カブスはハビアー・バイエスまで出してしまう!
現地2021年7月30日のトレードデッドラインでまたもカブスから選手が流出。ハビアー・バイエスがメッツにトレードされることに。カブスは、アンソニー・リッゾ(to NYY)、クリス・ブライアント(to SFG)とアイコニックな選手が出て行ったばかり。バイエスまで出て行くとは、さすがのファンも意表を衝かれたかもしれません。
トレード概要
やや特殊な形のトレードです。メジャーリーガー2人に対してマイナー・リーガーが1人という構成は珍しいです。
【メッツGet】
- ハビアー・バイエス(Javier Baez/ 28)SS/ 右投げ右打ち
- トレバー・ウィリアムス( Trevor Williams/29) RHP
【カブスGet】
- ピート・クロウ=アームストロング(Pete Crow-Armstrong/19)CF/左投げ左打ち
メッツ、リンドーアの離脱で補充
今回、メッツがハビアー・バイエス獲得に至ったのは、SSのフランシスコ・リンドーア( Francisco Lindor )が2021年7月16日に右腹斜筋を傷め、復帰まで4週間から6週間の診断が出たため。
早めの復帰では8月後半。やや悲観的に見積もれば、9月中旬まで離脱することが予想されるため。
メッツくらいのクラブになれば、現地2021年7月28日のラインナップのように、SSにジョナサン・ビヤー、3BにJ.D.デービス、2Bにブランドン・ドゥルーリーの布陣で十分だと思うのですが、現場およびフロントはリンドーアの1ヶ月不在はさすがに大きなインパクトと考えたようです。それが獲得のきっかけ。
ただ、後述しますが、ピカピカのプロスペクトを出してまで獲得する必要があったのか?という視点もあります。
選手紹介
このトレードで動く選手たちは以下の通り。
【メッツ】ハビアー・バイエス
言わずと知れたカブスのSS。プエルトリコ出身。「確信タッチ」の代名詞にもなっている選手ですね。
Javier Baez pulls off the ultra-rare no-look tag. #WBC2017 pic.twitter.com/gjMaxtEiyP
— Yahoo Sports (@YahooSports) March 15, 2017
ハビアー・バイエスは今季、すでに28才となりました。1992年12月1日生まれ。フロリダのジャクソン・ビルにある高校に入り、2011年にドラフト1巡目(全体順位9位)でカブスから指名を受け、プロ入り。
デビューは2014年8月5日。2Bでのデビューでした。
スターリン・カストロの後継
バイエスがデビューした2014年頃、カブスはスターリン・カストロがSSを守っていました。スターリン・カストロは2010年からほぼレギュラー。2011年からはカブスには欠かせない選手に。2015シーズンだけ、クリス・ブライアントと三遊間を組んでいました。
なお、スターリン・カストロは現地2021年7月30日、DV(ドメスティック・バイオレンス)で30試合のサスペンションを食らい、サスペンションが空けたのち、現所属先のナショナルズからリリースされる予定です。
スターリン・カストロはバイエスにポジションを譲るような形で、2015年オフにヤンキースへ移籍。なお、2017年12月にヤンキースからマーリンズへ移籍。ジャンカルロ・スタントンのヤンキース入りの交換要員の1人でした。
2016年からレギュラー
ハビアー・バイエスは2016年からレギュラー。このシーズンは三遊間だけでなく、2B、1B、LFなど色々守りました。この年は打率.273、OBP .314、SLG .423、14HRをマーク。
翌年の2017年はHRが23本に増えました。
2018年は際立っていました。160試合に出場し、打率.290、OBP .326、SLG .554をマーク。安打数は176、HR 34、RBIが111、盗塁が21。この年はオールスターだけでなく、シルバー・スラッガー賞を受賞。さらにMVP投票では2位に入りました。良いシーズンでしたね。
I posted something like this in 2019 when Javier Baez avoided the tag at 1st base. Today he did the same thing, but very different. pic.twitter.com/IkwW2e9ldO
— Brendan Jamieson (@bjamieson) May 28, 2021
2020年にはゴールドグラブ賞を受賞。
2021年は、現地7月29日時点で、打率.248、OBP .292、SLG .484、HR 22,RBI 65をマーク。長打が増えている分、打率が下がっています。
もし、メッツがポストシーズンに行くことになれば、リンドーア、バイエスのプエルトリコの二遊間が見られるかもしれません。
【メッツ】トレバー・ウィリアムス
カブスからメッツへ動くもうひとりは、トレバー・ウィリアムス。29才の右腕です。2013年のアマチュア・ドラフトでマイアミ・マーリンズから2巡目で指名を受け、プロ入り。
2015年10月にパイレーツに移籍。2020年オフにFAとなり、2021年2月にカブスと1年/$2.5Mでサインという流れです。
スターター投手でパイレーツ時代の2018年に31スタートで、170.1イニングを投げ、14勝10敗をマークしたことがあります。2021年は12スタートで4勝2敗、ERA 5.06(現地2021年7月29日時点)。
Trevor Williams was phenomenal in his #Cubs debut. 🔥🐻
— Cubs Zone ™️ (@CubsZone) April 6, 2021
(📸: @WatchMarquee) @MeLlamoTrevor pic.twitter.com/cQhOXOI6Hx
【カブス】ピート・クロウ=アームストロング
カブス・ファンにとっては少しは光明となるのが、このピート・クロウ=アームストロングの補充。ちなみに名前の間に=が入るのは複合姓。英語表記だと-(ハイフン)。詳細はディー・ストレンジ=ゴードンの記事にて。
ピート・クロウ=アームストロングは、2002年3月25日生まれの19才。2020年のアマチュア・ドラフトで、メッツから1巡目(全体19位)で指名を受け、プロ入り。
この選手は、守備、アーム、打撃、特にコンタクトで際立った素質を覗かせる選手で、パワーがつけば鬼に金棒のような選手。
I want to swing just like Pete Crow-Armstrong when I grow up. #NHSI19 #MLBDraft pic.twitter.com/IpSxnNqh14
— Josh Norris (@jnorris427) April 5, 2019
2021年はクラスAで6試合、24−10、打率.417、OBP .563、SLG .500、HR 0をマーク。おそらくカブスはしばらくはマイナーで基礎体力面からケアすると思いますが、相当センスを感じさせるいい選手です。
お読みいただき、ありがとうございました。
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