MLBが厳格な処分を発表
現地2021年5月26日、MLBはエンゼルスのピッチング・コーチで前のメッツ監督も務めたミッキー・キャラウェイをthe ineligible list(不適格リスト)に入れ、少なくとも2022シーズン終了まで出場禁止という厳しい処分を課しました。
エンゼルスは解雇処分に
コミッショナーのロブ・マンフレッド氏は「調査に基づき、ミッキー・キャラウェイはMLBの(セクハラに関する)ポリシーを破ったと結論し、the ineligible list(不適格リスト)入りにする」と発表。
これを受けてエンゼルスはMLBの調査結果とその処分に重きを置き、ミッキー・キャラウェイを解雇処分としました。
記者へのさまざまなセクハラ行為
ミッキー・キャラウェイのセクハラ行為が明るみになったのは、2021年2月のこと。スポーツメディアに所属する5人の女性記者がキャラウェイからわいせつな行為を受けたことを”The Athletic”が明らかにしました。それにより被害を受けたという声がさらに広がっていったということですから、どれだけのことをしていたのか?ということですね。
キャラウェイがセクハラを行ってきた期間
現役引退後、ミッキー・キャラウェイがMLBレベルのコーチング以上の仕事についていたのは以下の期間です。
- インディアンス:ピッチングコーチ(2013-2017)
- メッツ: 監督 (2018-2019)
- エンゼルス:ピッチング・コーチ (2020)
そのわいせつな行為は3つのクラブ全部で起こっていたとのこと。
不適切なフォト、不快な行為
3月初旬にはセクハラ行為が次々に明るみになりました。記者5人にしつこくしていたということと、そのうち3人には不適切な写真を送り、さらにそのうちの1人にヌード写真を送るように依頼したことも。
また一方的にその女性らの容姿について定期的にコメントするというもはやあり得ない行為も。さらに、ある例では、女性記者がインタビューしたとき、レポーターの顔の近くに股間を持っていったりなど。
インディアンスはスルー
なお、セクハラ行為を受けた女性の夫がインディアンスの球団社長に訴えたこともあったようですが、球団社長のクリス・アントネッティは「そのような報告は他からは上がってきていない」と一蹴したようです。
キャラウェイ、復帰後に道はない可能性
今回、不適格リストに入ったキャラウェイですが、処分が明けた後、おそらく彼を採用するクラブはないだろうとは言われています。
ファンにも損失
キャラウェイがメッツの監督に登りつけたのはインディアンスのピッチング・コーチとして非常に優秀だったためです。良い右腕がたくさん育ちましたね。
その手腕を買ってエンゼルスはピッチング・コーチとして彼を雇った訳ですが、このような事態となり、非常に残念です。良いコーチは名伯楽だったりなにかと癖がありますが、立場の弱い人への不快な行為は断罪されてしかるべきです。
当初、キャラウェイは立場を利用したセクハラはないとの姿勢を貫いてきましたが、むしろ、それ以外にないだろうと誰もが突っ込みを入れたと思います。そして今回のMLBの調査でそれも簡単に崩れました。
ファンにとっても、良い投手が出てくる機会が減るのは損失で、もったいない話ではありますが、そもそもコーチ以前の「人としてどうか?」というレベルの話でもありました。
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント