打撃の中核が残りシーズンの大半を離脱
現地2021年5月2日、インディアンス@ホワイソックス戦でホワイソックスにトラブルが発生。CFのルイス・ロバート(Luis Robert)が大怪我を負ってしまいました。
第1打席で
このゲームで2番CFで出場したルイス・ロバート。1回裏の第1打席で、3Bへのライン際へ内野安打になるかどうかという微妙な当たりを放ち、1塁へ激走。しかし、ベース手前で動きがおかしくなり、なんとか1塁にたどり着き、セーフになったものの、その後は右足をかばうように左足一本で駆け抜け、ライン際に倒れ込む事態が発生。
そのまま両脇を抱えられ、ゲームから離脱しました。
右股関節屈筋の断裂
ひどい怪我となったことは明白でしたが、一夜明けて診断の結果が出ました。右股関節屈筋の断裂。
股関節の屈筋とは
ルイス・ロバートが傷めたのは、全体として股関節を上に上げる筋肉ですが、股関節の屈筋は、「屈筋群」と呼ばれるように、複数の筋肉があります。大腰筋、腸骨筋、縫工筋、 大腿直筋、恥骨筋。傷めたのは正確にはどこかまでは明確になっていません。
復帰まで12-16週間
現時点での復帰へのタイムテーブルも出ていまして、12週から16週間との診断です。今から3ヶ月もしくは4ヶ月というところです。となると、早ければ8月ないしは9月というところですが、少なくとも最初の2、3ヶ月は運動は出来ませんから、そこからまず体をチューンナップし、打撃も含めた実践的な調整を入れると、9月に間に合うだろうか?という状況。
どこにゴールを置くか?
ホワイソックスは正式には12−16週間という数字しか出していませんが、故障箇所が上半身と下半身の蝶番のような場所なので、あまり無理させられないというのが本音ではないでしょうか?23才と若い、ルイス・ロバートなら、スケジュールより早く復帰する可能性も十分にあります。
ただ、よくてポストシーズン、ひょっとしたら、この才能豊かなタレントの将来を考えると今季は治療とリハビリに専念させるというシーズンエンドの可能性もあり得ます。今後の回復次第ですね。
CWSの攻撃の核
ルイス・ロバートですが、現地2021年5月2日の第1打席も含めた2021年の成績は、25試合で、95-30、打率.316、OBP .359、SLG .463、HR 1、二塁打 9、盗塁4とチーム内ランキングでは、ヤーミン・メルセデスに次いで2位。
特に守備のうまさについてはやはり欠かせない選手。
2020デビュー
メジャーでの実績ですが、2020シーズンにデビュー。もうMLBのファンが楽しみにしていた選手でした。
2020シーズンは60試合中、56試合に出場。打率.233、OBP .302、SLG .436、HR 11、二塁打8、RBI 31。その守備のうまさからルーキーながらCFでゴールドグラブ賞を受賞。
ROYの投票では惜しくもマリナーズのカイル・ルイスに敗れ、2位となりましたが、非常にインプレッシブなルーキーとして高く評価されました。
イーロイ、エンゲルにつづき
ホワイソックスですが、今季開幕直前には、CFを守っていたイーロイ・ヒメネスがホームランのリーピングキャッチを試み、フェンスから半身を出した状態から着地しようとして、左腕がそのまま残ってしまい、左大胸筋を断裂する大怪我があったばかり。イーロイは3月後半に事故があってから、復帰まで5-6ヶ月で、9月に復帰できるかどうか。
また、アダム・エンゲルもハムストリングスを傷めていて、4月1日付けで10Day IL。今季はまだゲームに出ていません。
アンドリュー・ボーンはLF
さて、イーロイ・ヒメネス、ルイス・ロバート、アダム・エンゲルの抜けているホワイソックスの外野ですが、2日のゲームでは、スターティングではRFで出場していたレウリー・ガルシアがルイス・ロバート退場後にCFに。RFには本職のアダム・イートンが、LFにはスタメンでアンドリュー・ボーンが入っておりました。
2Bですが、ルーキーのニック・マドリガルが打率.313(現地2021年5月3日時点)と活躍しているため、ユーティリティーのレウリー・ガルシアはこのままOFで出ることになりそうです。
なお5月2日のインディアンスとのゲームでは、ザック・プリサックに6回途中まで抑え込まれ、終盤にはジェームズ・カリンチャック、エマニュエル・クラセに封じられシャットアウト負け。
3日は移動日のためゲームはなし。
ホワイソックス、この緊急事態を切り替えられるかどうか。補強も含めて注目ですね。
追記:ロバートが復帰
現地2021年8月9日、ルイス・ロバートが復帰しました。3ヶ月をちょっと過ぎたところでの復帰。速かったですね!!
お読みいただき、ありがとうございました。
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