ハロズは”マッドンゆかり”でOFを強化
現地2021年2月4日、エンゼルスがトレードを成立させました。
2016年のカブスのワールドシリーズ制覇に大きく貢献し、カージナルスに在籍中のベテランOFのデクスター・ファウラー(Dexter Fowler )をトレードで獲得しました。
これでエンゼルスのOFはジャスティン・アップトン、マイク・トラウト、デクスター・ファウラーという非常に強い布陣に!
トレード詳細
こちらは現地2021年2月5日時点ではまだオフィシャルではありませんが、ご覧のようなトレードとなっています。
【エンゼルスGet】
- デクスター・ファウラー(Dexter Fowler/ 35※)OF/ 右投スイッチ ※年齢は2021年4月1日時点の数字を記載しています。
- キャッシュ・コンシダレーション
- ファウラーの2021年の$14.5Mのサラリーのうち$12.75Mをカブスが負担!
【カージナルスGet】
- PTBNL(Player To Be Named Later) もしくは
- キャッシュ・コンシダレーション
デクスター・ファウラーの現在の契約
デクスター・ファウラーは2016年12月にカージナルスと以下の契約を結んでいました。
- 5 年/$82.5M (2017-21)
- このうちサイニング・ボーナスが$10M(2017年から2021年の7月と10月にそれぞれ$1Mずつ支払い)
- サラリーは$72.5Mを均等割した$14.5Mを5年間
エンゼルスは.75Mの支払いのみ
今回のディールでカージナルスが$12.5M負担するので、エンゼルスの負担分はなんと$1.75Mのみ。
2021年の7月と10月に支払いが残っているサイニングボーナスの残り$2Mは、あくまでカージナルスとのサイニング・ボーナスなので、カージナルスが負担します。よって、カージナルス負担分は$14.75M。
エンゼルスは契約のファイナル・イヤーで獲得
上記の契約期間でお分かりの通り、エンゼルスは現契約のファイナル・イヤーで獲得。よって、自動的に1年契約のような形となり、2021年終了後にデクスター・ファウラーはFAになります。2022年以降のサラリー負担増のリスクを軽減させました。
アウォード・ボーナス
一応、アウォード・ボーナスも設定されているので記載しておきます。
- MVPで$0.25M(2位で$0.15M、3位で$0.1M)
- WS MVPで$0.15M、LCS MVPで$0.1M
- ASG出場、GG賞受賞で$0.5M
- SS賞受賞で$0.25M
フルノートレード条項あり
また、カージナルスとはフルノートレード条項がありました。よって、ノーラン・アレナドの時と同じで、デクスター・ファウラー側が一旦これを撤回。その後、またノートレードにするかどうかはまだ不明ですが、もしそうなったら、エンゼルスとの契約のためだけに一時的に窓を開ける状態にし、その後また閉じる形にするのみ。ノートレードを破る形にはなるので、選手会の承認が必要になります。
ジョー・アデルはマイナーへ
今回、エンゼルスがデクスター・ファウラーを獲得したことで、トッププロスペクトですでに2020年にデビューを果たしたOFのジョー・アデルはマイナーで鍛え直すということに。
2020シーズン終了後からジョー・マッドン監督は「アデルの昇進は早かった」ということを公言していましたので、言葉どおりの形になりました。
筆者も評判のジョー・アデルに対し、どんなプレーをするのかとかなりワクワクしていたのですが、どうも「3枚目」のイメージを払拭できませんでした。
その代表的なプレーが下記の動画なのですが、ある意味、なかなか見られないプレーでした。
一応、ジョー・アデルの名誉のためにも記載しておきますが、2020年は上記の珍プレーだけでなく、9月4日のアストロズ戦でジョージ・スプリンガーのホームラン性のあたりをフェンス際でリーピングし強奪したという素晴らしいプレーもありました。
なお、2020年の打撃成績は60試合中、38試合に出場。124打数20安打で、打率.161、OBP .212、SLG .266、HR 3、RBI 7。124打数で三振数が55。
若手にとっても調整の難しいシーズンでしたので、額面どおりに捉えるのは厳しいところもありますが、まだ若いのでマイナーで精度を上げて、再チャレンジという方針に賛同したくもなります。
OFはアップトン、トラウト、ファウラー
ファウラーの加入でエンゼルスのOFは、CFにマイク・トラウト、LFにジャスティン・アップトン、RFにデクスター・ファウラーという布陣になりました。
このOFは守備、打撃ともにかなり素晴らしい布陣となりましたね!
2016WS制覇に貢献
デクスター・ファウラーは1988年3月22日生まれ。シーズンインの時点では35才になります。
もともとは2004年のアマチュア・ドラフトで14巡目でロッキーズから指名されえプロ入り。デビューはロッキーズ時代の2008年。
ロッキーズには2013年まで在籍。
2013年12月にジョーダン・ライルズらとのトレードで、アストロズに移籍。
2015年1月にダン・ストレイリーらとのトレードでアストロズからカブスに移籍。このシーズンは156試合に出場し、打率.250、OBP .346、SLG .411、HR 17、RBI 46、Runs Scoredは102をマークしました。2015年11月にFA。
もはや欠くことの出来ない選手となったデクスター・ファウラーは2016年2月25日にカブスと契約。
遅れてスプリングトレーニングに参加したデクスター・ファウラーに対してカブスが「待ってたよ」とばかりに大歓迎していたのを覚えています。
2016シーズンは125試合に出場し、打率.276、OBP .393、SLG .447、HR 13、RBI 48、Runs Scoredは84をマーク。
そしてポストシーズンでは計3HRを放ち、WS制覇に貢献しました。
そしてWSチャンプとなった翌年の2017シーズンから、カージナルスに所属。この時はカブスはなんとか再契約できないものかとやきもきしたのを思い出します。契約のファイナルイヤーでエンゼルスに移籍という流れです。
チームを明るくし、とても真面目
ジョー・マッドンがデクスター・ファウラーをいたく大事にするのは、彼はスマイルを絶やさず、しかも練習にとても真面目で、オフシーズンにたくさんの課題を出してもそれをきっちりとこなしてくて戻ってくるからです。
2021シーズンに向けても準備は怠っていないようです。
エンゼルスでぜひとも暴れてもらいたいですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント
ファウラーはCHCではなく、STLの選手だったはずですが?
カニ様
ご指摘ありがとうございます。
直近はカージナルスです。
完全に書き間違いです。失礼しました。
コメントにてのご指摘、誠に恐れ入ります。ありがとうございました。