ベテラン右腕とサイン
現地2021年1月23日、レッドソックスが2日続けてディールを決めました。今度はパドレスからFAとなっていた右腕のギャレット・リチャーズ(Garrett Richards )と1年で合意です。
現時点ではフィジカルチェック待ちでそれをパスすれば正式発表となります。
契約
- 1年総額$10M(2021)
- 2022年クラブオプション+バイアウト
現時点では1年総額で$10Mとなっており、こちらは$10M保証ということかと思います。よって1年あたりにすると、もう少し価格は低いと思われます。
リチャーズの前の契約
ギャレット・リチャーズの前の契約は以下の内容でした。
- 2 年/$15.5M (2019-20)
- パドレスと Dec/7/2018にサイン
- 支払いは2019年が$7M、2020年が$8.5M
- パフォーマンスボーナス:
- 21から30スタートでそれぞれ $0.25M加算
2018年にトミー・ジョン手術
ギャレット・リチャーズの前の所属先はパドレスでしたが、その前はエンゼルスで、2011年のデビュー以来、2018年まで在籍。
2018年7月にトミー・ジョン手術を受けています。
そのトミー・ジョン手術を行う前ですが、このような背景がありました。
まず、2011年から2013年まではリリーフ登板が多めのスターターとの併用。特に2013年に至っては、スターターで17試合に登板しつつも、リリーフを入れると計47試合、145.0イニングに登板。
そして2014年と2015年はスターターとしてフル稼働。2014年は26試合、2015年は32試合に登板。ともに二桁勝利を上げています。
2016年にPRP療法
さあこれからという2016年に肘痛を発症。やはり過去4年の酷使がここに来て症状として表れたようです。この時点でトミー・ジョン手術を勧められはしたものの、ギャレット・リチャーズが下した選択はPRP療法でした。血小板を注射するという方法です。
しかし、2016年と2017年はともに6試合ずつの登板に終わってしまいます。
2018年、回復の兆しを見せ、16試合に登板しますが、またしても肘痛を発症。今度はUCLの損傷が確認されるほどの症状でした。
これにより、ギャレット・リチャーズはトミー・ジョン手術を決断。2018年7月に実施したのでした。この時、30才のシーズンです。
そしてシーズン終了後FAとなり、パドレスとサイン。
2019年9月に復帰
術後、わずか1年2ヶ月。ギャレット・リチャーズはマウンドに復帰。2019年9月16日から3試合に登板。4イニングが2回、2イニングが1回。
とにもかくにも早く復帰を果たしたのでした。
2020年の成績
2020シーズンが術後初のフルシーズンとなるはずだったリチャーズですが、ご存じの通り、2020シーズンは60試合のショートシーズンになってしましました。
これは回復を見込んだパドレス側も痛かったでしょうね。
しかし、2020シーズンは復調。14試合中、10試合に先発。計51.1イニングを投げ、2勝2敗、ERA 4.03をマークしました。
ギャレット・リチャーズの素晴らしかった年は2014年。26スタートで13勝4敗で、ERAが2.61。この年はHR 9が0.3をマークするなど本当に素晴らしいシーズンとなりました。
レッドソックスでかつての輝きを取り戻せるか、注目ですね。
レッドソックスのスターター
ギャレット・リチャーズの肘の調子次第でしょうが、レッドソックスはスターターとして計算しているようです。
- タナー・ハウク
- ネイサン・イオバルディ
- マーティン・ペレス
- マット・アンドリーズ
- ギャレット・リチャーズ
- エドゥアルド・ロドリゲス(体調次第)
- クリス・セール(トミー・ジョンのリハビリ中)
数字は便宜上のもので順位ではありません。まずはスプリング・トレーニングでE・ロッドの体調をレビューするというところから始まると思われ、E・ロッドの調子が良ければもちろんローテーションのトップに。
クリス・セールの復帰がおそらく夏以降になりますから、夏までは6人でなんとか回すというプランではないか?と思われます。
とにかく、リリーバーも欲しいところですね。
リリーバーの補強をどうする?
エンリケ・ヘルナンデス獲得の記事でも書かせていただきましたが、レッドソックスの贅沢税のスペースはそれほど空いてはいません。
MLS3年未満の選手の約25名ほどの総額がどれくらいになるかにもよりますが、今回のギャレット・リチャーズの$7-$10Mの間の金額を入れると、わずかしかスペースは残っていなさそうです。
クローザーを獲得するため、アンドリュー・ベニンテンディを出すのかどうかが問題ですね。そしてトレード相手のクローザーはMLS3年未満の選手でないと贅沢税の上限にヒットしてしまいます。他のクラブにとっても貴重な人材です。果たしてそのような都合のいいトレード相手がいるのかどうか?ここが注目ですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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