こんにちは(^.^)
MLBは毎年開幕前のこの時期になると、40-Man Roster(40人枠)に入る選手、漏れる選手がでてきます。
そして40名のロスター枠争いだけでなく、怪我をした一流選手の調整も含めてマイナーリーグはこの時期は何かと話題になります。
かつて、松井秀喜選手が膝の調整で2Aのタンパ・ヤンキースで過ごしましたし、ジーター選手も2011シーズンはマイナーで調整しました。
何回かにわたって、マイナーリーグについてご説明しようと思いますが、まずは第1回目としまして、マイナーリーグのロゴと組織、特に階層についてご説明申し上げます。
マイナー・リーグのロゴ
メジャーリーグベースボール(Major League Baseball)をMLBと略すようにマイナーリーグ(Minor League Baseball)も略語があります。略称としてMiLBと書きます。
MLBのバッターマンロゴ
MLBのロゴで有名なのがバッターマンロゴと言われるロゴ。
.@nytimes reports Jerry Dior the man who designed MLB's logo batter's silhouette in red, white & blue has died at 82. pic.twitter.com/PUsjJ8KMy4
— CKNW (@CKNW) May 30, 2015
MLB公認の商品かどうかはこのマークの有無によって識別されます。このマークが製品についてなければ本物とは判定されないほど重要なロゴです。
マイナーリーグのロゴ
同じようにマイナーリーグにもロゴマークがありましてこうなります。
MLBの権利と同じようにMiLBのこのクラシックな感じのロゴマークが商品についていなければ、公認商品と言えないことになっています。
個人的なことですが、私、このデザインとっても好きなんです。ちょっとニグロリーグを連想させるところもあるのですが、クラシックな感じがとても好きです。
マイナーリーグの階層
さて、階層に関してです。
一般的にはMLBを頂点にして上から下に、
MLB ⇒ 3A ⇒ 2A ⇒ 1A ⇒ ルーキーリーグ
という5段階のピラミッド構造になっているのです。しかし、実際には移動距離などのリーグ戦の運営面の考慮や選手のレベルによってもう少し細かく設定されています。
表
細かく分けるとメジャーも含めて7段階となっております。
正確に分けるともう少し増えますが、多少なりともすっきりさせるためこのくらいの区分けがアメリカでも適当なようです。
階層 | よく使う表記 | 読み方 | |
MLB | 省略 | 省略 | |
AAA | 3A | トリプル・エー | |
AA | 2A | ダブル・エー | |
A | Class A Adv. | Class A+ | クラス・エー・アドバンスト |
Class A | Class A | クラス・エー | |
Class A Short Season | SS あるいは A− | クラス・エー・ショート・シーズン | |
Rookie | R | ルーキー |
“シングルA”の内訳
通称「シングルA」と呼ばれる階層が3つに別れています。
昔は1Aを「ワンエー」などと呼んでいました。今は「シングル・エー」の方が馴染み深いと思いますが、より正確な表記とか言い方としては「クラス・エー」が正解かと思います。
シングルAを細かく分けたことにより、Class Aを境に上下に”+”と”SS”の計3つのレベルがあると。
「ショート・シーズン」というのは76試合しか組まれないのでそう呼ばれています。
期間は6月半ばから9月はじめまで。遅い開幕は、カレッジ・プレーヤーの春の大会が終了するのを待ってそのように設定されております。6月にドラフトがありますが、カレッジ・プレーヤーがドラフト指名され、その後の受け皿としても機能します。たいていはルーキーからやるのですが。
ルーキーリーグの内訳
また、便宜上ルーキー・リーグを1つとしていますが、実際にはこのような感じで運営されています。パイレーツのルーキーには4つの組織があるのがおわかりになると思います。
ルーキー・リーグも正確に言うと、「Adv.」と「それ以外」に別れています。これらはリーグによってわかれています。
ルーキー Adv.
ルーキー Adv(アドバンスト)は、
- アパラチアン・リーグ
- パイオニア・リーグ
それ以外は海外リーグ
それ以外は海外のリーグ
- DSL = ドミニカン・サマー・リーグ (Dominican Summer League)
- GCL= ガルフ・コースト・リーグ (Gulf Coast League)
- AZL= アリゾナ・リーグ(Arizona League)
- VSL= ベネズエラン・サマー・リーグ(Venezuelan Summer League)
近年、中南米の中学生から高校生くらいの選手を入団させるケースもあり、いわゆる彼らの養成が必要なことからこのような組織が出来上がりました。
ガルフ・コースト・リーグをオペレーション(どこでゲームをしているか)しているのはフロリダです。メキシコ湾にちなんでそう呼ばれています。
親球団が変わる!
最後にマイナーリーグのおもしろいところを一つ挙げますと、日本では全くもって考えられないことなのですが、親球団が変わることがたまにあります!
どういう事かというと前年はブルージェイズの傘下だったのに、今年はナショナルズの傘下に変わった!という具合です。
マイナー球団の経営が独立採算制ゆえにたまに起こることです。
たまにというか、よくあると言った方が正解かもしれません(^。^)
MLBの親球団が変われば、チームのユニフォームも新しい球団をイメージしたものに変わり、
チームカラーが青から赤に極端にモデルチェンジ!なんてこともしばしばあるようです。
日本で言うなら、ロッテの二軍だと思っていたのに、翌年から日ハムの二軍に変わった!といいうようなことです。
こういうのは現地の事情に詳しくないと、ちょっと理解しにくい部分もありますよね。
逆に言えば、それを理解できれば、少しアメリカの文化に触れた気もしますね。
また、下位組織のことをアフィリエイション(Affiliation)またはアフィリエイト(Affiliate)とも呼びます。
これは、トップ球団から見た時の3AからRまでの下位組織を束ねてそう呼ぶこともありますし、例えば、とある2Aのチームがどこの組織に属していたかを考えたり、言ったりする時に、どこどこのアフィリエイションだというような言い方をすることがあります。
例えば、上のドジャースの組織の上から2番め、「タルサ・ドリラーズ(Tulsa Drillers)はどこのアフィリエイションだ?」というときに、「ドジャースのアフィリエイションだ」というような使い方です。ちょっと蛇足ではありましたが、一応かかせていただきました。
(お役だちリンク)各チーム傘下のマイナー組織
お読みいただき、ありがとうございました。
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