獲られてなるものか!の勢い再契約
現地2020年11月7日、トロント・ブルージェイズが動きました。2020年のトレードデッドラインでアリゾナ・ダイヤモンドバックスからトレードで獲得したスターター左腕のロビー・レイと再契約です。
3年前の動画ですが、よい動画なのでお時間あればご覧ください。
契約内容
ブルージェイズとロビー・レイの合意内容は、下記の通り。
- 1年/ $8M(2021)
オプションなどはまだ出ておりませんが、わかり次第追記しておきます。
ロビー・レイ、サラリーが下がる!
2020年のロビー・レイのサラリーは、1年/$9.43M (2020)。2019年オフは調停のラストイヤーで、この金額でした。
ロビー・レイのMLSは2021年1月時点で6.007。よって、今オフは初のFAイヤーでしたが、上記の通り、トレードデッドラインで移籍したので、クオリファイング・オファーの資格に該当せず、提示には至りませんでした。
仮にロビー・レイがQOの資格を満たしていたとして、その額は$18.9Mでしたからかなり開きがありますね。もっとも、ブルージェイズは仮に有資格だったとしても金額に開きがあるため提示しなかったとは思われます。
FAマーケットよりは高いが
トレード・ルーモアさんのMLB Free Agent Power Rankings ではロビー・レイのランクは36位。1年/$6Mという相場が出ていました。一つの目安として。
その相場よりは$2M高い契約となりましたが、ロビー・レイ側とすれば厳しめの評価だとは思います。
2020年はERA悪化
ロビー・レイはトレード市場でここ数年ずっと注目されていた投手。その理由は2017年の15勝5敗、ERA 2.89という素晴らしい成績があったからです。詳細については下記のトレードデッドライン時の記事にも記載しています。
2020年のロビー・レイですが、Dバックス、ブルージェイズ双方を合わせた数字で12試合、11スタートで2勝5敗、ERA 6.62。
ショートレンジのテークバックに失敗
上記の記事にも書かせていただいたのですが、Dバックスでは7試合に登板し、31.0IPでBBが31。これが2020年の悪い数字の元凶だったのですが、そうなったのは、テイクバックをルーカス・ジオリトのようなショートレンジに変えた点がありました。
投手のメカニズムは非常に精緻で、少しタイミングがずれるだけでリリースポイントも変わり、引いてはボールに大きな影響が出ます。これはさらなる改善を試みたものの、失敗してしまったということが言えると思います。
ブルージェイズ移籍後は元のテークバックに変えました。20.2 IPでBBが14でなんとか回復の兆しが見えました。結局、今季はBBが0というゲームはなく、最後まで本調子まで行かなかったのですが、なんとか良い方向に向き直って終わったというところです。
ベロシティーの変化
ロビー・レイの2019シーズンのファストボールの平均ベロシティーは92.4mph。これは2017年に94.3mphを記録したよりも下がりました。ジオリト風のテークバックを試みたのもおそらくこのベロシティーアップを狙ってやったことだと思います。
2020年は93.9mphまで戻り、スピンも2019年の2257から2420まで改善。勢いの点では非常によくなっているので、あとはBB率をなんとか抑えるのがこのオフのチャレンジになりそうです。
ランナーが1塁にいるケースの改善
2020年はランナー1、2塁のケースで7度中、4度も安打を打たれ、またランナー1、3塁のケースでは4度中2度も安打を打たれており、どうも1塁にランナーがいた時に乱れる傾向があるようです。
以上、4点ほど上げたのはサラリーダウンとなった要因についての分析でした。
やはりいい投手には違いないので2021年の投球に期待したいと思います。
2021年のブルージェイズのローテーション
今のところ、ブルージェイズのローテーションはRYU、ネイト・ピアソン、タナー・ロアーク、ロス・ストリップリング、そしてロビー・レイということに。ネイト・ピアソンは肘の調子がどうなるのか、不安な要素があるのでFAとなっているタイワン・ウォーカーにも声掛けするかもしれませんね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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