2020年のQO
現地2020年10月9日の情報です。
毎年、ワールドシリーズ終了後の5日間、クラブ側がFA選手となる選手に優先的に条件を提示できるクオリファイング・オファー(以下QOと記載することも)の金額が決定しました。
今季は新型コロナ・ウィルスの影響で、選手のサラリーはプロレイティッド(日割り)となり、総額の37%が受取金額となりましたが、クオリファイング・オファーの金額算定は、元のサラリーが根拠です。
今季は18.9Mドル
トップ125名の選手の2020シーズンの契約のフルサラリーの平均額をもとに算出された今季のQOの金額は$18.9M。
過去のQOの提示金額一覧
MLBで2012年から始まったクオリファイング・オファーですが、2019年が前年より$0.1Mダウンしたものの、それ以外はアップ傾向。2012年当初から考えると、$5.6Mほど上昇しています。
- 2020年11月(For 2021): $18.9M
- 2019年11月 (For 2020) : $17.8M
- 2018年11月 (For 2019): $17.9M
- 2017年11月(For 2018): $17.4M
- 2016年11月(For 2017): $17.2M
- 2015年11月(For 2016): $15.8M
- 2014年11月(For 2015): $15.3M
- 2013年11月(For 2014): $14.1M
- 2012年11月(For 2013): $13.3M
要因:2018年オフからつづく大型契約
その要因は2018年オフからMLBでは大型契約と言っていいでしょう。マニー・マチャード、ブライス・ハーパーから始まり、マイク・トラウトの大型延長。
2019年オフにはゲリット・コールが9年$324M、スティーブン・ストラスバーグが7年245Mドルの延長、アンソニー・レンドンが7年$245Mとトップ・オブ・トップのサラリーがさらに上がったことから、このような金額になったと想像できますね。
クオリファイング・オファーを受ける資格
この金額は翌年のサラリーの金額。ワールドシリーズ終了後5日の間にクラブからこの提示を受けた選手は、提示期間終了から10日以内に決断し、返信することになっています。
クオリファイング・オファーを受ける資格のある選手は以下に適合している場合です。
- 過去にQOの提示なし(=1度オファーを受けたら、2度めのQOはない)
- シーズン全期間を通して所属球団にいること。(移籍してきた人は対象外)
初FAの選手はオファーされる可能性が高いのですが、初FAでなくとも過去にQOを受けていない選手は対象となります。そしてシーズン途中に移籍すると提示されないということでこれで資格を失うケースもあります。
2020年に提示を受けるであろう選手
上記の2要件にQOの提示を受けるであろう候補者達です。主に初FAとなる選手が多いですが、ベテランの名前もあります。
- P: トレバー・バウアー(CIN)
- P: マーカス・ストローマン(NYM)
- P: ライアム・ヘンドリクス(OAK)
- P: ブレイク・トライネン(LAD)
- P:マイク・マイナー(TEX)
- P: 田中将大投手(NYY)
- P: ホセ・キンタナ(CHC)
- P: アレックス・コロメ(CWS)
- C: J.T. リアルミュート(PHI)
- INF: DJ・ルメイヒュー(NYY)
- INF: マーカス・セミエン(OAK)
- INF: ディディ・グレゴリアス(PHI)
- INF:アンドレルトン・シモンズ(LAA)
- OF: ジョージ・スプリンガー(HOU)
- OF: ジョク・ピダーソン(LAD)
- OF:マイケル・ブラントリー(HOU)
- DH:ネルソン・クルーズ(MIN)
今季のFAの詳細についてはまた別途記事にてご案内申し上げます。
お読みいただき、ありがとうございました。
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