ロビー・レイがついに動く
もう速報性はありませんが、今後の備忘録として記事にさせてください。
現地2020年8月31日のトレードデッドラインで、パドレス同様、トロント・ブルージェイズも激しく動きました。
3つのディールに分かれていますので、順番に見て行きたいと思います。
【1】Dバックスからロビー・レイ
ここ2年ほど、オフの移籍市場とトレードデッドラインでずっと取り沙汰されてきたアリゾナ・ダイヤモンドバックスの左腕、ロビー・レイをブルージェイズが獲得しました。
ディールの詳細です。
ディール詳細
【ブルージェイズGet】
- ロビー・レイ(Robbie Ray):LHP/28才/左投げ左打ち
- $300K以上のキャッシュ
【ダイヤモンドバックスGet】
- トラビス・バーゲン(Travis Bergen): LHP/26才/左投げ左打ち
選手プロフィール
ロビー・レイの名前がかなり売れていますが、これははなかなか良いディールだったと思います。簡単にプロフィールと背景を。
【TOR Get】ロビー・レイ
ロビー・レイは1991年10月1日生まれで、まもなく29才になる左腕スターター。もともとは2010年、ナショナルズ12巡目指名。
2013年、ナショナルズがダグ・フィスターを獲得したトレードでイアン・クロール、スティーブ・ロンバードージとともにタイガースへ移籍。デビューは翌年の2014年です。
ルーキーイヤーを過ごした直後の2014年12月、タイガースからDバックスへ移籍。このディールはヤンキース、Dバックス、タイガースの三角トレードで、ヤンキースがDバックスからディディ・グレゴリアスを獲得したトレードです。また、現ブレーブスのシェーン・グリーンもこの時、ヤンキースからタイガースへ移籍しました。
2017年に15勝5敗
ロビー・レイが移籍市場で有名になったのはやはり2017年の15勝5敗、ERA 2.89、奪三振218、SO9 12.1という成績があったからだと思います。この時、サイヤング賞の投票で7位に入りました。
MLB7年で48勝50敗、ERA4.25。ヘルシーであれば年間150イニングは軽く超えてくれるパワフル左腕です。2018年以降、コントロールに乱れがあります。BB9は年ごとに増えており、特に2020年は31イニングで31BBと荒れています。
長年の勤続疲労があるのではないか?というところが心配な点ですが、活きのいい投手には違いありません。
MLBネットワークの分析では、今季はアームスイングをジオリトのようにコンパクトにしようという試みでシーズンイン。ところがコントロールが思うようにならず。そして8月後半にナチュラル・スイングに変えたところ、安定したということです。やはりフォームは人それぞれ。体格やタイミングのとり方などによって、独自のスイングがあります。
【ARI Get】トラビス・バーゲン
Dバックスはロビー・レイより2つ下の左腕を獲得。トラビス・バーゲン(発音は「バ」「べ」の間という非常に表記の難しい名前です。下記のルール5ドラフトの記事ではベルゲンと書いています)は、1993年10月8日生まれの26才。2015年ブルージェイズ7巡目の指名です。
2018年12月のルール5ドラフトでジャイアンツから指名を受け移籍するも、8 月21日にブルージェイズへ返されました。
デビューはジャイアンツ在籍時の2019年3月29日の開幕戦。リリーフで6回に登板しています。2019年はリリーバーとして29試合に登板。ERAは5.79。
90マイル半ばのクロスファイヤー気味のファストボールが良いです。ただ、コントロールがまだ粗いようです。
【2】マーリンズからジョナサン・ビヤー
2つ目のディールはSSの補強。ブルージェイズはSSのボー・ビシェットがIL入りとなっていることからベテランSSを確保しました。
トレード詳細
【ブルージェイズGet】
- ジョナサン・ビヤー(Jonathan Villar ):SS/29才/右投げスイッチ
【マーリンズGet】
- PTBNL(Player to be named later:後日指名)
- 決定:グリフィン・コナイン(Griffin Conine ):OF/23才/右投げ左打ち
【選手プロフィール】
【TOR Get】ジョナサン・ビヤー
ジョナサン・ビヤーは1991年5月2日生まれの29才。ドミニカ共和国出身。2019シーズンはWAR4.0ながら、アウトライト・ウェーバーというなんとも切ない扱いを受けたビヤーでしたが、実力は本物。
詳細は下記をご参照ください。
【MIA Get】 グリフィン・コナイン
PTBNLからすぐにグリフィン・コナインに決まりました。グリフィン・コナインは1997年7月11日生まれの23才。2018年ブルージェイズ2巡目指名のRFです。
2019年はクラスAに所属し、80試合で打率.283、OBP .371、SLG .576、HR 2、RBI 64。
【3】LADからロス・ストリップリング
こちらはデッドラインぎりぎりに決まったディールです。
トレード詳細
【ブルージェイズGet】
- ロス・ストリップリング(Ross Stripling):RHP/30才/右投げ右打ち
【ドジャースGet】
- PTBNL2名
- ケンダール・ウィリアムス(20): RHP/ 2019年TOR2巡目指名: 2020/SEP/1st
- ライアン・ノダ(Ryan Noda/ 25): 1B/OF/左左:2017年TOR15巡目指名: 2021/FEB/23
これでこのトレードは完結へ。
【選手プロフィール】
【TOR Get】ロス・ストリップリングとは
ブルージェイズがロス・ストリップリングを獲得したのは、マリナーズからタイワン・ウォーカーを獲得した時に記載したのと同じ理由です。怪我人が続出し、ローテーションが不安定になったからです。
ロス・ストリップリングは1989年11月23日生まれの30才。2012年、ドジャースの5巡目指名。
デビューは2016年4月。26才とやや遅め。
入団後は順調。2013年はダブルAまで昇格。ダブルAで6勝4敗、ERA2.78。さあ、これからという時の2014年のスプリング・トレーニングでUCL(内側側副靭帯)の断裂が判明し、トミージョン手術となってしまいました。これがデビューが遅れた理由です。
復帰したのはマイナーでの2015シーズンから。このシーズンはダブルAとクラスAの2つのレベルで14試合で、71.1イニングに登板。ERAは3.66。
そして2016シーズンにメジャーデビュー。デビュー戦の動画です。
以降は先発を中心にリリーフもこなし、メジャー4シーズンで20勝24敗、3.51 ERA。2018年にはオールスターにも出場。2020シーズンは7試合で、3勝1敗、ERA 5.61。被本塁打が多い投手でもあります。
ブルージェイズ、仕事のできるよい選手を多数獲得しました。残り4週間、注目ですね。
ブルージェイズ、ダニエル・ボーゲルバックをDFA
なんということを!というのが第一報の感想でした。
現地2020年9月1日、ブルージェイズはDH/1Bのダニエル・ボーゲルバック、ユーティリティーのブランドン・ドゥルーリー、右腕のサム・ガビグリオをDFAとしました。
目的は今回、獲得した3名のロスターを空けるため。ボーゲルバックは少し調整が必要な状態だったので、致し方ないかとは思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
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