ハブ&スポークの「ハブ案」でも可
現地2020年8月27日、ポストシーズンを1ヶ月後に控え、MLBではCOVID-19の感染拡大予防策にバブル案(Bubbles)を実行することを視野に入れて検討することとなりました。
要は当初の集約案
筆者などはバブルと聞くと、「バブル経済」の「バブル」をついつい想起してしまい、「実態のない泡のような経済」とスポーツの開催がどうもうまくリンクしなかったのですが、実はそれで正解でした。
どこが正解かというと、「泡」を想起して正解という意味で、要は一箇所から湧き出てくるという意味で「バブル」。
MLBの2020年のレギュラーシーズン開催に際し、数多くの案が出されました。その中で、アリゾナ1箇所に集結という案やフロリダとテキサスに集結という案があったのを覚えておいででしょうか。
今回のポストシーズン案はそれと同じ発想で、場所がテキサスと南カリフォルニアになっているということです。
遠征でのリスク回避
ポストシーズンに参加する全クラブをテキサスか南カリフォルニアのどちらかに集約させるというのは遠征による感染拡大のリスクを減らすことが目的です。
バブル案イコール、選手・コーチ・関係者の隔離案と言った方が実態を表しているとは思います。
もっとピンと来る言葉を使うとするなら、「ハブ&スポーク」の「ハブ案」とでも言った方が良いように思います。
レギュラーシーズンのバブル案回避への非難
マーリンズやカージナルスのクラブ内クラスター感染により、MLBはレギュラーシーズンをどうして1箇所に集約して行わなかったのかという批判もありました。
MLBではこれをポストシーズンに適用することを視野に入れているというお話です。ポストシーズンは最後まで勝ち残るクラブは1ヶ月かかる訳ですから、期間が長いこともあり、今回はそれを適用する方向で話が進んでいます。
他の競技がバブル案を採用
プロスポーツで言えば、NBAはフロリダに集結。WNBA(女性プロバスケ)、MLS(サッカー)も1ロケーションに集約してレギュラーシーズンを行っています。
一箇所に集まれば、さらにクラスターとなるのではないか?とも思いますが、集約することでむしろ隔離された形となり、管理はできます。これは選手の精神的なストレスも増えるとも思いますが、少なくとも街に出かけて感染し、クラブ内にクラスターを巻き起こすというリスクは防げます。
構想ではグローブライフでWS
これはケン・ローゼンタールさん情報でもあります。
アメリカン・リーグは南カリフォルニアに、ナショナル・リーグはテキサスに集結。ワールドシリーズをレンジャーズのニューホームであるグローブ・ライフ・フィールドで行うというシナリオ。
通常の10月の東海岸のナイターは寒くて選手が気の毒になりますが、コンディションも配慮して温かい2つの地域が対象となっています。
南カリフォルニアはドジャー・スタジアムを使うのか、エンゼル・スタジアムを使うのか、はたまたペトコ・パークを使うのかはまだ決まっていません。
拡大ポストシーズンも視野
MLBはMLBPA(選手会)とポストシーズン枠の拡大についても検討中です。
シーズン前の交渉ではMLBPAがポストシーズン枠の拡大案が入っていたMLB側の提案を選手会が蹴る形になった訳ですが、今回はポストシーズンの拡大枠にフォーカスして話し合っていますから、実現するかもしれません。
通常であれば、両リーグ3地区のタイトルチーム+ワイルドカード対戦の2チームずつを加えた計10チームですが、これが14チーム、あるいは16チームに拡大するかもしれません。
もし実現した場合、まったく同じではないと思いますが、下記のポストシーズンのニューフォマットに似た形で開催されるでしょう。
9月に入れば、正式発表がなされると思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
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