マット・オルソンが放つ威圧感
現地2020年8月15日時点で、ドジャースと並んでMLB勝利数トップの15勝を上げているアスレチックス。好調です。
COVID-19 の感染拡大により、今季はそもそもウィルスに感染しないことが戦力維持の観点では重要な要因となってきていますが、アスレチックスは投打ともに非常にバランスが良いです。
好調な打撃陣
マーカス・セミエン、マット・チャップマン、ラモン・ロレアーノを中心とした攻撃陣に加え、今季はロビー・グロスマンがいい仕事をしており(打率.283)、さらにマーク・カナもチーム3位の13RBIと良い仕事をしています(いずれも現地2020年8月15日時点の数字)。
その中で異彩を放っている成績を出している選手がいます。それがマット・オルソン。
マット・オルソンがHRしか打たない!!
2018年、2019年と2年連続で1Bのゴールドグラブ賞を受賞しているマット・オルソン。
今季ももちろん1Bでの出場で、打順はクリーンナップのいずれかを任されています。
そのマット・オルソンは現地2020年8月5日のレンジャーズ戦から15日のジャイアンツ戦までの計10ゲームで、全7安打を放っているのですが、そのいずれもがHRという変わった成績を残しています。
マット・オルソンの安打/HRログ
現地5日から15日までのそのログです。
- 8/5 レンジャーズ戦 : 2 Hits/ 2HR
- 8/6 レンジャーズ戦 : 1 Hit/ 1HR
- 8/9 アストロズ戦: 1 Hit/ 1HR
- 8/12 エンゼルス戦: 1 Hit/ 1HR
- 8/14 ジャイアンツ戦: 1 Hit/ 1HR
- 8/15 ジャイアンツ戦: 1 Hit/ 1HR
効果的な打撃でチームトップの16RBI
マット・オルソンはラモン・ロレアーノやマット・チャップマンでランナーを返せなかった場合に、クリーンナップとして良い仕事をしており、ここまで16 RBIはチームトップ(現地2020年8月15日時点)。
そして、BB数17もチームトップで、OBP .312はリードオフのマーカス・セミエンの.265を上回っており、RUN 13というのもチームトップタイ(いずれも現地2020年8月15日時点)。
勝利に大きく貢献しています。
打率が急降下
ただし、前述のように8月5日以来、放っている安打はHRのみで、当然のことながらHRはそう頻度高く出るはずもなく、打率が急降下しています。
上記の8月5日から15日までの10日間の打率は.175。さすがにこの間のOBPも悪化しており、.283です。
開幕から15日までのシーズントータルの打率も.158に。
もともとHR&RBIの選手
もともとマット・オルソンは打率を上げるタイプではなく、ロングヒッター。2018年の成績は打率が.247だったのに対してHRは29で、RBIが84。
2019年は打率.267でHR数は36、RBIは91。
2019年は離脱期間があって36HR
なお、2019シーズン、アスレチックスはマリナーズとの開幕戦を日本で行いましたが、マット・オルソンは菊池雄星投手のデビュー戦で有鉤骨を骨折しました。
2019年は5月7日に復帰しましたから、実に34ゲーム離脱した状況下での36HRですから、この人の長打力は恐るべしです。
やはり進化と見るべき
マット・オルソンはあアスレチックスにとっては守備面でも欠かせない存在ですから、今後も起用され続けるでしょう。
そのうち、打率も上がってくるかと思います。
それに長打があることは相手投手へのプレッシャーの点で、武器以外のなにものでもないですから、これは進化と見るべきかもしれませんね。
なお打数とHR数の比率を見るAB/HRのRatioは15日までのシーズントータルで、76打数/8HRで9.5。2019年は483打数/36HRで13.4でしたので、下がってはいますが、今季はピッチャーフレンドリーの球場が多い西地区での開催ばかりですから、パークファクターも考慮していいかもしれません。
2019年のジョーイ・ギャロも似たような傾向
なお、2019年4月4日、レンジャーズのジョーイ・ギャロも似たような数字を残していました。彼の場合は通算安打数のうちシングル安打の数より通算HR数が上回っていたという数字でした。
なお、現地2020年8月15日時点でのジョーイ・ギャロはさすがにシングル安打の方が通算HR数より多くなっています。
【ジョーイ・ギャロのシングル安打/HR数】
- 通算安打数:293安打
- 二塁打:63本
- 三塁打:6本
- HR数:114本
- シングル安打:224安打
HRタイトルも圏内
なお、現地2020年8月15日時点での両リーグを合わせたHR数ランキングはこちらです。
- アーロン・ジャッジ(NYY): 9
- フェルナンド・タティス・ジュニア(SDP):9
- マイク・トラウト(LAA):9
- ムーキー・ベッツ(LAD):8
- ニコラス・カステヤーノス(CIN):8
- マット・オルソン(OAK):8
- JT・リアルミュート(PHI):8
マット・オルソンはALの中ではアーロン・ジャッジとマイク・トラウトに続いています。
今後のマット・オルソンの成績にも注目ですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント
タティスがHRリーダーなのにめちゃめちゃ驚きました
スケールが凄すぎる
そうなんです。タティス・ジュニア、凄いことになってるんです。今年はシーズンが短いので、このままのペースで行くかも知れませんね。