開催に向けた様々なプラン
現地2020年5月4日、非常に意味ありげなツイートが話題になりました。それがツインズ等に所属していたトレバー・プルーフのツイート。
トレバー・プルーフがなぞのツイート
それがこのツイートです。
トレバー・プルーフは複数のソースから得た情報として、
- スプリングトレーニング2が6月10日スタート
- 開幕は7月1日で、ホームフランチャイズを使った開催
という2点をリークを漂わせてツイート。それに輪をかけて、元ヤンキース等に所属したフィル・ヒューズ(Phil Hughes)が肯定するようなツイートを流しました。
いかにもリークっぽいが
このトレバー・プルーフのツイートを読んだ第一印象としてかなり肯定的に解釈した方も多いと思います。実際、そのような歓迎コメントも多いです。MLB開催を切望する中で願望に近いものが提示されたことで、それに飛びつきたくなる材料の投下ではあったと思います。
筆者も開催されれば嬉しいというバイアスを持っている一人として自覚しているので、「これは選手に極秘裏にMLBからもたらされている情報か?」などと読んだ直後は都合よく解釈しました。
さらに、「スプリングトレーニング2があるとは言え、最善のパターンとして怪我をしないように事前通告があったのをプルーフが暴露したのか?」などとも思いました。
「あるいはMLBがプルーフにアドバルーンを上げさせたのか?」なども。
ともにFA、カリフォルニア出身・・・
確かにこれはファンにとってはとても嬉しい材料。しかし、普通に考えて・・・
- 社会的な批判にも十分に配慮しているMLBがこのような通知をするはずがない→選手やエージェントに箝口令などしく訳がなく、そもそもそんな箝口令などは皆おしゃべりなので通用しない。
- アドバルーンを上げさせたとして、なぜトレバー・プルーフ?セットでフィル・ヒューズ?
などおかしな点が挙げられます。もっとも2点目に関しては現役でない2人だからこそ出来たとも考えられなくはないです。ただ、だとして他にもいるよね?と思います。
トレバー・プルーフの今
発信源のトレバー・プルーフは2019年3月21日にフィリーズをリリースされていて、もう現役を退いていると見た方が良さそう。年齢は33才(現地2020年5月4日時点)。MLB通算9年、106HRを放った実績のある選手です。
フィル・ヒューズの今
フィル・ヒューズはヤンキースが手放した時はもったいないなと思う投手でした。彼は2018年8月にパドレスをリリースされ、その後は未契約です。彼も年齢は33才(現地2020年5月4日時点)。
ともに2016年にツインズに在籍。年も同じで2004年アマチュアドラフトの1巡目指名(プルーフはツインズ1巡目、ヒューズはヤンキース1巡目)。ともに高校はカリフォルニア州。そして2020年は未契約で前述したように引退宣言したのかどうかというところ。
そしておそらく、2人は仲が良い。
よく考えずにやった可能性あり
どうも2人はノリが軽そうです。よって、これはあくまで筆者の推測ですが、あまり何も考えずに最善のパターンをそれらしく提示した、そのように思います。もしそうならですが、影響力の大きさにあとで冷や汗をかくというパターンにならなければよいのですが。社会がギスギスしていますので2人は注意が必要です。
まあ、2人が実はコミッショナーオフィスの密命を帯びていて、アドバルーンを上げたのだ!という説があってもおもしろいのですけど、たぶん違うと思います。
実はホーム開催案もある
トレバー・プルーフがツイートを上げる2日前の現地2020年5月2日、レイズの地元、タンパベイ・タイムズがホーム開催案を記事にしています。
これも当然、MLBの議論のテーブルの上に載っているでしょう。この記事はその具体的なポイントが掲載されています。
ケビン・キャッシュ監督は「10日前よりは楽観的」
そのポイントに入る前に、地元紙なのでケビン・キャッシュ監督にもインタビュー。アリゾナ・プラン、3地区のハブ・プランなどがある中でケビン・キャッシュ監督は、記者のトプキン氏にこう述べています。
“I’m more optimistic today than I was 10 days ago,” Rays manager Kevin Cash told Topkin. “It sounds like there’s enough thought from so many different corners — players, owners, league officials — that the industry as a whole is really trying to put their heads together to make something come together for some sort of a season.
「今日の段階では10日前に比べて、かなり楽観的ですよ。選手、オーナー、リーグ、メーカーなどあらゆる方面が一つになってシーズン実現の可能性にフォーカスしている」
言えるのは少しずつ、光も感じているというところかと思います。
ホーム開催案
その概要ですが、このようなものです。
スケジュール
- スタート時期は不明確ゆえダブルヘッダーを含め、80から100試合ほどの設定
- 場合によっては7回で終了(2019年のASGイベントの若手オールスターのパーフェクト・ゲームは7回で終了だった)
- TVマネーも入る(これはアリゾナでも入ると思います)
- プレーオフの時期を11月にずらす(※記事には寒冷地ホームのことは書いていない)
ロジスティクス
選手や物資の移動などについては
- リージョンを優先する(これはスケジュールとも関連がありますが、とにかく同地区の対戦が優先)。よって、インターリーグもありだが、あったとしてもブレーブスVSレッドソックスのような同地区の近隣対決を多く設定する。
- ホームチームは家族と過ごせる機会が増える(選手にとってはアリゾナなどに缶詰になるよりはこれの方が喜びそう)。
- ビジターチームはソーシャルディスタンスのプロトコルにそって宿泊。これも近場対決にすることでよりやりやすくなる。
などが主なポイントであとは他のプランとそれほど相違はありません。
最後はメディカル・ガイドライン
Reported Cases and Deaths by Country, Territory, or Conveyance
上記の新型コロナウィルスに関する現地2020年5月4日時点でのアメリカの新規感染者数(患者数か?)は+175名。この数字をどう見るのか?ということはメディカルな根拠をもとに判断する必要があります。良くなっているようにも見えるのですが、今回の新型コロナウィルスの場合、慎重に見極める姿勢は必要かと。
ただ、ホワイトハウスはプロスポーツの開催に関し、慎重な姿勢は崩さないまでも開催には前向きな考えをもっています。すべての北米プロスポーツの中で、ゴルフのPGAがもっとも早く開催にこぎつけそうです。国家のリーダーの決断は非常に難しいです。
プロスポーツは観戦者、あるいは従事者のことも考える必要がありますので、やはりメディカルなガイドラインが決まってからのプラン選定ということになりそうです。ただ、いつ始まってもいいように準備だけはしておこうと。そういうことだと思います。
2019年のオープニングデーの動画です。
お読みいただき、ありがとうございました。
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