希望のスクープも、MLBが公式コメント
現地2020年4月6日、ESPNほかのMLBメディアから次のような報道がなされ、「すわ!希望が!」と思われた方も多いと思います。
それは「アリゾナ、特にフェニックスに30クラブが集結。無観客にて5月の初期段階(半ばと言っていいと思いますが)に開幕を迎えるというプランです。
超前のめりの希望のスクープ
スクープは非常に前のめりの内容で、早くて7月、ひょっとしたら今季の開幕は危ういのではないか?とある種、心のどこかで覚悟しているファンにとっては希望を感じる内容ではあったもの、ただ北米の現時点の社会状況では決して手放しでは喜べないし、果たしてどうなのだろうか?と実現可能性に冷静に捉えた方もいらっしゃるかと思います。
スクープの内容
ただ、スクープは非常に具体的且つ詳細でもありました。
アリゾナはフロリダよりも近接
AP通信のロナルド・ブラム氏の内容では、「フェニックスには、スプリングトレーニング施設が多数あるほか、アリゾナダイヤモンドバックスのホームであるチェイスフィールドもあり、互いに近接している。 近接している点でアリゾナはフロリダよりも動きやすい」と。
ESPNのジェフ・パッサン氏はさらに具体的な内容に踏み込んでいました。
大枠として
- 開催は”As early as MAY”としながらも6月がより現実的であること。
- 全ゲームがフェニックスで行われることを確認していること。
公衆衛生的な内容としては
- プレーヤー、コーチングスタッフ、その他のスタッフは、地元ホテルに隔離。スタジアムとの往復だけを行き来する点。
- 現時点でのパンデミックの状況であっても感染拡大を防ぐ施策が厳格であれば、MLBの開幕も実現可能であることを CDC(Centers for Disease Control)とNIH(National Institute of Health)の当局の一部から賛同を得ている点
プレー面
さらにパッサン氏によれば、人同士が近づかない対策として以下の2つも提案しています。
- プレートアンパイアがエレクトリック・ストライクゾーン、いわゆるロボアンパイアの使用も検討するに値する。
- また、プレーヤーは、ダグアウトで待機するのではなく、スタンド内で互いに離れて座るように求められる場合があり得る。
これは検討されている内容というよりもパッサン氏の提案と言っていいでしょう。
スクープにはきちんと但し書きも
信用できる記者がかなり具体期な内容を記載していたので、かなり説得力がありました。そして、彼らはきちんと但し書きも書いています。「この報道もまだまだ初期段階であり、フェニックス開催のオプションには克服すべき多くの障害があるだろう」と。
ローゼンタールさんの見解
また、記者のケン・ローゼンタール氏は、MLBコミッショナーオフィスとMLBPA現地2020年4月6日に会議を開き、今週も議論を続ける予定であると付け加えています。
ローゼンタール氏がさらに追加の見解も。それは仮に両者が合意に達し、州と連邦政府の承認が得られた場合、シーズン全体を暑さが厳しいアリゾナで開催するのか、他の都市でも開催できるかはウィルスの沈静化次第であろうとも言っています。
地元は興味津々のようだが
地元アリゾナ州の当局者はホストするこのプランには興味津々のようです。
もっとも、実現にはプレーヤーが家族と一緒にホテルに滞在することを許可するかどうか、他国から参戦に戻るプレーヤーについてのリスクおよび最悪の想定も必要かもしれません。
MLBはやんわり否定
現地2020年4月7日、このプランが報道されるとすぐにMLBは下記コメントを公式サイトに掲載しました。
“MLB has been actively considering numerous contingency plans that would allow play to commence once the public health situation has improved to the point that it is safe to do so. While we have discussed the idea of staging games at one location as one potential option, we have not settled on that option or developed a detailed plan. While we continue to interact regularly with governmental and public health officials, we have not sought or received approval of any plan from federal, state and local officials, or the Players Association. The health and safety of our employees, players, fans and the public at large are paramount, and we are not ready at this time to endorse any particular format for staging games in light of the rapidly changing public health situation caused by the coronavirus.”
「MLBは、公衆衛生状況が改善されて安全な状態になったら、プレーを開始できるようにする数多くの緊急時対応計画を積極的に検討してきました。1つの場所でゲームを開催することも可能性のあるオプションの1つとしてそのアイデアとして説明はしましたが、そのオプションを解決したり、詳細な計画を作成したりしていません。 私たちは政府および公衆衛生当局と定期的にやり取りを続けていますが、連邦、州、地方の当局、または選手会に計画を求めたり、承認を得たりすることはありません。 従業員、プレーヤー、ファン、そして一般国民の健康と安全が最優先事項であり、現時点では、コロナウイルスによって引き起こされる急速に変化する公衆衛生の状況に鑑み、1つの箇所に集まって開催するという特定の形式を承認する準備ができていません。」
アドバルーン的な様子見のリークかもしれませんね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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