あくまで”INTERIM”
現地2020年2月11日、レッドソックスはハイム・ブルーム・ベースボール・オペレーション社長同席のもと、2020年の監督を発表しました。監督になるのは元ブルワーズの指揮官で、現ベンチコーチのロン・レニキー(Ron Roenicke)。
ただし、タイトルは”INTERIM”、暫定です。日本では「監督代行」という言い方がしっくりくるかもしれません。
内部昇格
ロン・レニキーは内部昇格。2017年11月にレッドソックスのベンチコーチに就任。2018-19シーズンと2シーズンにわたって現場での指揮に携わっていました。
暫定となった経緯
前監督のアレックス・コーラがイリーガルなサイン・スティーリング・スキャンダルで監督を急遽辞めたことはご存じの通りです。
残念ながら、レッドソックスも2018シーズンにリプレー・ルームを不正使用した疑いでMLBの調査結果を待つ段階です。
レッドソックスは2017年にもレギュラーシーズン中の8月のヤンキース戦でアップルウォッチを使って打者にサインを教えていたという疑惑もありますが、今回のMLBの調査はそれを言及するかどうか定かではありません。おそらく2018年の問題に終始するではないかと思います。
今回ロニキーを”INTERIM”としたのは、やはり2018年のコーラ体制の参謀的なポジションにいたという点が懸念されたと思われ、たとえロニキーが「シロ」であったとしても、コーラとパッケージとして見られることを懸念したとも思います。よって、MLB側からのレポートが出ていない以上、正式に監督として発表できなかったのではないでしょうか。
MLB側からのレポートはスプリングトレーニング前にということでしたが、もうバッテリー組のワークアウトが始まってしまいます。おそらく今週中には出るのではないかと思われますが、レッドソックスとしてはもうスプリングトレーニングが始まってしまいますし、とにかく現場の指揮官は決めておかないとということも考慮しての監督発表に至ったのでしょう。よってレポートが出るまでは”INTERIM”というタイトルを外せなかったという事情が垣間見えます。
マネジリアル・サーチは継続
ハイム・ブルーム氏もまだ監督探しは終わっていないとも明言。レッドソックスはコーラ解任後、元ブルージェイズのジョン・ギボンズ、現Dバックスのベンチコーチのルイス・ウルエタにインタビューした経緯がありましたが、スプリングトレーニング前までに決めるには至りませんでした。
シーズン途中にロニキーが監督に就任するか、あるいは別の人が監督になるのかは今のところ見えませんが、ハイム・ブルーム氏は、”Prepare for 2020”と言っているようにとにかく2020シーズンに入るにあたってはロニキーの力を借りようということのようです。
ロン・レニキーの実績
ロン・レニキーは63才。監督として2011年から2015年までブルワーズを指揮。2011年には96勝で中地区を制覇。この年はNLCSでカージナルスに2勝4敗で敗れ、ワールドシリーズ進出はならず。
1994年から1999年まではドジャース、ジャイアンツのマイナーで監督の経験もあり、その後のメジャーでのコーチ経験も含めとにかく現場経験は豊富。
うまいコミュニケーションでフェンウェイを湧かせてもらいたいなと思います。
青木選手がブルワーズに入ったときの監督さんでもあります。
お読みいただき、ありがとうございました。
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