スタメン→イェーツのリレーを再び
パドレスがブルペン編成に動きました。現地2020年1月5日、サンディエゴ・パドレスはFAとなっていた2019セットアッパーのクレイグ・スタメン(Craig Stammen)との再契約に合意しました。
合意内容
まだ公式発表は出ていませんが、ディールの内容は以下の通りです。
- 2年/$8M(2020-21)
- 2020 $4Mクラブオプション & バイアウト $1M
- $0.5M/年 インセンティブ
$8M(2020-21)+$1M(バイアウト)で$9M保証の内容です。3年目のオプションが行使され(この場合バイアウトはなし)、なおかつ年間のインセンティブ$0.5Mが3度支払われれば、最大で$13.5Mとなります。
前年の活躍が評価される
2019シーズンに活躍したクレイグ・スタメンに対して「安いな」という印象を持ちましたが、2020年3月の誕生日で36才になるリリーバーに対して、複数年の提示がされたこと自体が昨今のFA市場では珍しいくらいのことです。過去2年は30才以上の選手にとって寒風吹きすさぶほど冷たい状況が続いていたので、これはかなり良い条件と見ていいと思います。
2019年のクレイグ・スタメン
クレイグ・スタメンの2019シーズンは素晴らしい出来でした。76試合、82.0イニングを投げ、8勝7敗、ERA 3.29。なお、2018シーズンの出来もよく、73試合で8勝3敗、ERA 2.73でした。
HR9が低い
34才と35才のシーズンでこれだけの好成績を上げたスタメンですが、セットアッパーとして評価されるのはやはりHR率の低さにあると思います。HR9は2018シーズンが0.3、2019シーズンは1.4でした。なおメジャー通算10シーズンでのHR9は0.9です。
スターターとしては頼りなかった
クレイグ・スタメンは2005年ドラフトでナショナルズ12巡目指名でプロ入りした右腕。デビューはナッツ時代の2009年で25才のシーズンでした。デビューから3年は本当にパッとしない成績でした。最初の2年間(2009-10)はスターターとして登板。2年間の合算で38スタート、233.2イニングでで8勝11敗、ERA 5.12。彼が投げても勝つ予感があまりしなかったと記憶しています。
リリーバーで開花
デビュー3年めの2011シーズンからリリーバーに転向。このシーズンは大半をマイナーで過ごし、調整してきました。
そして2012シーズンは59試合登板でERA 2.34に。2013シーズンは55試合登板でERA 2.76。2014シーズンも49試合登板でERA 3.84を記録。リリーバーとして安定した成績を残しています。
2015年に前腕部を手術
過去3年間の疲労が蓄積したのか、2015年はシーズン序盤で右腕の前腕部に痛みを発症し、精密検査の結果、屈筋を損傷していたことが判明。手術となり、2015シーズンと2016シーズンの大半を休むこととなりました。
パドレスに移籍したのが2017シーズンから。FAとしての契約でした。前腕部の痛みから復活したクレイグ・スタメンは2017シーズに60試合、ERA 3.14と復活。そして上記の通り、直近2年の素晴らしい活躍につながったのでした。
スタメン→イェーツのリレーを再び
今オフ、クレイグ・スタメンがFAとなったことで彼の流出はパドレスにとってかなりの痛手になると思いました。2019年はクレイグ・スタメン→カービー・イェーツのリレーが盤石で、2020シーズンも守りの地盤を強化するなら、このリレーを崩さない方が良いと思ったからです。
今回、彼をキープ出来たことはパドレスにとって良いことだと思います。ただ、ここのGMの編成はクエスチョン・マークをつけたくなるディールを展開することもあることがあります。例えばフランミル・レイエスのインディアンスへの移籍や、ルイス・ウリアスのトレードなど。良い選手を獲得したとは言え、プロテクトしたい選手でした。まだまだ余談は許さないです。
【2020ローテーション】
- クリス・パダック
- ギャレット・リチャーズ
- ザック・デイビーズ
- ディネルソン・ラメット
- ジョーイ・ルケーシー
【ブルペン】
- カービー・イェーツ CL
- クレイグ・スタメン
- ドリュー・ポメランツ(L)
- アンドレス・ムニョス 期待の右腕-20才
- マット・ストラム
- ホセ・カスティーヨ(L)
- ルイス・ペルドモ
- マイケル・バイエス
- ニック・マーゲビチアス(N. Margevicius) (L)
- ハビー・ゲラ
- ジェラルド・レイエス
【ポジション】
- 1B: エリック・ホズマー
- 2B: ジュリクソン・プロファー
- 3B: マニー・マチャード
- SS: フェルナンド・タティス・Jr.
- LF:トミー・ファム
- CF: マヌエル・マーゴット
- RF: ウィル・メイヤーズ/ トレント・グリシャム
仮に並べてみましたが、現時点の怪我人の想定無しではかなりいいメンバーですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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