慢性的な脳震とうとの戦い
やや情報が遅れましたが、セルベリのディールについても記載しておきたいと思います。クリスマス前の現地2019年12月19日、ブレーブスからFAとなっていた捕手のフランシスコ・セルベリ(Francisco Cervelli)がマーリンズと1年で合意しました。
契約内容
契約は1年$2M(2020)。クラブオプションなどは今のところ明らかとなっていません。
マーリンズ、初のFA選手取得
今オフ、マーリンズの初めてと言ってもいい大きなディールは、バックアップロールの捕手の確保となりました。マーリンズの正捕手は26才のホルヘ・アルファーロ(J. Alfaro)。2019シーズンは130試合に出場し、118試合でマスクをかぶり、打率.262、OBP .312、SLG .425、HR 18、RBI 57、WAR 1.0。57勝105敗のマーリンズにおいて、守りの中心でもありました。
今回、セルベリを確保したことでマーリンズはアルファーロの打撃力を活用する機会が増えそうです。
一旦は捕手引退を決めるも再びマスク
フランシスコ・セルベリは現地2019年7月7日に、捕手を断念するというニュースが入りました。理由は度重なる激しいコリジョンが引き起こした慢性的な脳震とう。2014年シーズンから導入されたホーム・コリジョン・ルール後も打者のフォロースルーのバットが後頭部を直撃したり、ファウルチップが顔面を直撃したりと首から上への事故が多かったセルベリ。彼を見ていると、捕手の大変さが本当によくわかります。
一旦は捕手から身を引き、コーナースポットでの活躍の機会を探ろうとしましたが、なかなか厳しいものがあったようでやはりマスクをかぶることになりました。
パイレーツでは守るところがなくなり、結局8月22日にリリース。しかし、現地2019年8月24日にブレーブスとメジャー契約を結びました。
2019年のセルベリのスタッツ
2019シーズンはパイレーツで捕手として32試合、1Bとして1試合に出場。ブレーブスでは捕手として9試合、1Bとして2試合、DHとして1試合に出場。
2つのクラブでの全ての出場機会を合算して48試合、141打数30安打、打率.213、OBP .302、SLG .348、HR 3、RBI 12、WAR 0.2。
脳震とうの問題さえある程度クリアーになれば、かなり活躍する選手ではあります。マーリンズではちょっと引いた客観的な立場からクラブを支えてくれればなと思います。
マーリンズ、2019年はサラリーが29位
リビルドなのか、何なのか?もはや何のためにjettison(機体重量軽量化のための燃料投棄)しているのかさえわからなくなっているマーリンズは2019シーズンの贅沢税計算上のサラリーランクは29位の$86M強。
いいプロスペクトがいるとは言え、このままでは2020シーズンも厳しい戦いを強いられそうです。もしもいい戦いをしていたとしても、いつ体力がなくなるかという時間の問題になってしまいます。
そろそろ何がしかの形を見せたいところではあります。その意味でセルベリの良い影響力に期待したいと思います。ジーターが引退した2014年まではセルベリはチームメイトでしたからね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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