ソガードはCREWにカムバック
ブルワーズがレッズに負けじと補強に勤しんでおります。
現地2019年12月18日、ミルウォーキー・ブルワーズはレイズからFAとなっていたエリック・ソガードを獲得。さらに別のディールになりますが、17日にはマリナーズのリオン・ヒーリーも獲得し、分厚い内野陣を形成しつつあります。
まずはソガードのディールから見ていきます。
エリック・ソガードは1年.5M
契約内容は1年$4.5M。どうやらオプションが入っているようですが、現時点は明らかとなっておりません。Vesting Optionならソガードにとってもやる気が出るでしょうが、設定した成績をクリアーされるとオプション行使となってしまうので、ブルワーズはそれを許さなそうに思います。いずれにせよ、明確になったら記載しておきます。
今回もQOを受けられず
エリック・ソガードは2020年5月の誕生日で34才になるベテランで、すでに2016年オフにFA権を取得済みではありますが、その後もアウトライトとなったりして何度かFAになっております。1年のサラリーがグンと上がるQOを受けられれば、サラリーは上がったのですが、2019年はトレードデッドラインで移籍していたため、下記の要件2にひっかかり、今オフも受けずじまいでありました。もっとも、オファーするかどうかはクラブ側が決めるので、このままQO無しで選手生活を終わりそうな感じですね。
- 過去にQOの提示なし(=1度オファーを受けたら、2度めのQOはない)
- シーズン全期間を通して所属球団にいること。(移籍してきた人は対象外)
ソガードは2017-18にCREWに在籍。
”Crew”とはブルワーズのニックネームのことです。見出しなどではよく使われます。ソガードの略歴は上記トレードの記事で書かせていただいていますのでご参照ください。前回のブルワーズ在籍時の2017-18シーズンのことについて記載したいと思います。
2016年12月はマイナー・ディール
2016年12月にエリック・ソガードがブルワーズとサインした際はマイナー契約でした。というのも2016シーズンを膝の手術で全休していたからです。これはハロー効果の逆で、直近の成績が悪いとこのような厳しい条件の契約に至ることがあります。
2017年に復帰するも・・・
しかし、2017年は打率.273、OBP .393、SLG .378、HR 3、RBI 18、Runs 37、OPS+ 107と手術前のレベルに。2017年12月に1年$2.4Mでブルワーズとサインしました。
一旦はメジャー契約となったのですが、2018シーズンは急落。55試合出場、打率.134、OBP .241、SLG .165、HR 0、RBI 2という壊滅的な成績となり、オールスター前の7月5日にDFAとなったのでした。2018シーズンはその後メジャーでプレーすることはありませんでした。
2019年の成績
2018年の成績がひどかったため、2018年12月にブルージェイズと合意したのはマイナーディールでした。
ソガードは2019年に復活。ブルージェイズでは73試合に出場し、打率.300、OBP .363、SLG .477、HR 10、RBI 30、OPS+ 123を上げる好成績。そして上記のリンクのようにトレードデッドラインでレイズに移籍したのでした。
レイズでのソガードは37試合に出場、打率.266、OBP .328、SLG .404、HR 3、RBI 10。
2019年の両クラブをあわせた成績は、110試合に出場、打率.290、OBP .353、SLG .457、HR 13 、RBI 40、OPS + 116、WARは2.6。
ブルワーズ、リオン・ヒーリーも獲得
そして現地2019年12月17日、ブルワーズはマリナーズからFAとなっていたリオン・ヒーリー(Ryon Healy)も獲得しました。
契約内容
契約内容は1年契約ということだけがわかっていて、あとは現時点では不明です。こちらも詳細がわかりましたら、追記したいと思います。ただ、ディールは成立しています。
ヒーリーはアウトライトでFAに
リオン・ヒーリーといえば、2019シーズンの日本開幕戦でも出場していた選手ですが、まだFAになるほどゲームに出ていないのに「おかしいな」と思い、調べましたところ、2019年10月末にマイナーへアウトライトされてFAを選択していたのでした。
ヒーリーの2020年1月時点のMLSは3.080です。
リオン・ヒーリーとは
やや前後しますが、ヒーリーのプロフィールを簡単に記載しておきます。1992年1月10日生まれの27才。2020年の年明けで28才になる右投げ右打ちの内野手です。
ドラフトは2013年アスレチックス3巡目指名。デビューはアスレチックス時代の2016年。2017年12月にエミリオ・パガンとアレクサンダー・カンポスとのトレードでマリナーズへ移籍。そして2019年10月にマイナーへアウトライトとなり、FAを選んだのでした。
2017-18シーズンに大活躍
リオン・ヒーリーのキャリアでよかったのは2017年と2018年の両シーズン。ご覧のような成績を上げています。25本前後のHRを見込める長打力が魅力。
- 2017(OAK): 149試合、打率.271、OBP .301、SLG .451、HR25、RBI 78
- 2018(SEA): 133試合、打率.235、OBP .277、SLG .412、HR24、RBI 73
なお2019年はご覧のような成績でした。出場試合も少なくなり、打率.273、OBP .393、SLG .378とOBPが悪化してしまいました。シーズン前半はHRを量産していたマリナーズ打線の中でおとなしい数字に落ち着いてしまいました。
- 2019(SEA): 47試合、打率.237、OBP .289、SLG .456、HR7、RBI 26
守備力が課題
2019シーズンは出場試合が少ない中、3Bで44試合に出場し、エラーが9つ。1Bでの出場の3試合ではエラーは0でした。やはり今の時代、コーナー・スポットでエラーが多いとベンチとしては使いづらいですね。
ブルワーズの内野陣
2人の内野手を獲得したブルワーズですが、今季の内野の布陣を見てみたいと思います。OFのアビサイル・ガルシアを獲得した際の外野の布陣を考えた時に、ライアン・ブラウンが1Bに動くかもということは記載していました。FAのエンカーナシオンを狙うという話もまだ消えてはおりません。
現地2019年12月18日時点ではご覧の布陣です。ソガードとヒーリーも入れてみました。
- 1B: ライアン・ブラウン、ジェイコブ・ノッティンガム(捕手のバックアップ)
- 2B:ケストン・ヒウラ、エリック・ソガード、ルイス・ウリアス、ロニー・ロドリゲス
- 3B: リオン・ヒーリー、ルイス・ウリアス、ロニー・ロドリゲス、マーク・マシアス
- SS:オーランド・アルシア、ルイス・ウリアス、ロニー・ロドリゲス
SSは決まり
まず、ブルワーズがトレードとか妙なことを考えなければですが、もうSSはオーランド・アルシアで決まり。パドレスから絶品のプロスペクトであるルイス・ウリアスを獲得していますが、彼は2Bに回るのではないかと思います。
3B/2B争いが熾烈
そこで激しいポジション争いになりそうなのが、2Bと3B。トラビス・ショーはすでにおらず、マイク・ムスターカスはレッズへ移籍。
この2つのポジションをまずはケストン・ヒウラとルイス・ウリアスで争うのはまだ頼りない気がするので、とにかく2Bにソガードを入れて重しを置いたというところでしょう。基本的にはヒウラはソガードと争わせたいというのが首脳陣の考えではないかとも推察します。
またブルワーズは2019年12月にタイガースからアウトライトウェーバーとなり、クレームオフしたロニー・ロドリゲスという選手がいますが、彼はソガードが入るとまたしてもアウトライトになるのではないかと思います。
これは筆者の予想ですが、首脳陣は理想としては3Bにヒウラ、2Bにウリアスと思っているのではないかと推察します。
難しいですね。シーズンを通して怪我をしない選手はいませんから、とにかくすぐにバックアップできる布陣を敷けたことは間違いないところです。
あとはエンカーナシオンを獲得するのか?!というところですかね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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