2019 ALCS Game5
現地2019年10月18日のアストロズ@ヤンキースのALCS Game5は、WS進出を決めに来たアストロズに対し、地元でそうはさせるかというヤンキースの息詰まる攻防となりました。
スターティング・ラインナップ
打率はゲーム開始前までのGame4までの数字です。
Astros | Yankees |
1. スプリンガー-RF-.118 2. アルトゥーベ-2B-.353 3. ブラントリー-LF-★-.353 4. ブレグマン-3B-.182 5. グリエル-1B-.063 6.コレア-SS-.176 7. アルバレス-DH-★-.067 8. チリノス-C-.000 9. マリスニック-CF-.000 P. バーランダー-RHP | 1. ルメイヒュー-1B-.412 2. ジャッジ-RF-.235 3. トーレス-2B-.294 4. スタントン-DH-.500 5. ヒックス-CF-(S)-.167 6.サンチェス-C-.118 7.グレゴリアス-SS★-.083 8. アーシェラ-3B-.133 9. ガードナー-LF-.133 P. パクストンーLHP |
アストロズは左腕のパクストン登板ということで右打者のマリスニックをCFに入れ、スプリンガーをRFに。マスクはこの日もチリノス。
ヤンキースは決意のスタメン
後がないヤンキースは決意のスタメンです。当たりのなかったエンカーナシオンを下げて、大腿四頭筋を傷めてGame2以降は退いていたスタントンを4番DHで起用。これは顔起用と言いますか、彼のネームバリューを利用した起用。ケガをしているとは言え、やはり一発を警戒せざるを得ず、前後の打者に対する攻めが変わってくることを念頭に置いた采配であると言えるでしょう。3番には前日に2エラーをやらかしたトーレスをあえて置き、前日に1安打を放ったヒックスを5番に上げてきました。
(サマリー)
結果的には初回の攻防で決まったゲームでしたが、それ以降は流れの引っ張り合いを双方の投手が踏ん張って防いだ力の入ったゲームとなりました。
Game Score
(得点ログ)
先行きが危ぶまれたNYYにとって悪い流れの立ち上がり
1回表は前日の悪い流れを引きずっていたヤンキース。先頭のスプリンガーには打ち取った当たりが2塁ベース前に転がる内野安打となりアンラッキーな形で出塁を許します。
ヤンキース、バッテリーミスが2つ
2番のアルトゥーベの時にバッテリー間のサインミスか何かで、ワンバウンドではないパスボールでスプリンガーをやすやすと2塁に行かせてしまいます。アルトゥーベはSS前のゴロでスプリンガーが判断よく3塁へ進塁。左VS左の対戦でマイケル・ブラントリーには四球。1アウトランナー1・3塁。4 番のブレグマンの時に今度はカーブがワンバウンドとなり、ワイルド・ピッチ。これで3塁ランナーのスプリンガーが還ってアストロズがクリーンヒット無しで1点を先制。その後、ブレグマンの当たりはHR性の危ない当たりでしたがフェンス際でガードナーが好捕。つづくグリエルはインコースに4シームを押し込んでCFフライに打ち取り、アストロズが1−0とリードします。
ヤンキース、強気に転じる!
嫌な形で先制されたヤンキースでしたが、攻撃はなぜかよい開き直りを感じさせました。勢いが欲しかったのか、1番から3番までは3球以内で勝負し、それが結果につながりました。
ルメイヒューが先頭打者HR
先頭のD.J.ルメイヒューは2球続いた4シームを右中間へ運ぶ先頭打者HRでいきなり同点に追いつきます(スコアは1−1)。ど真ん中でボールの内側の下をきれいにたたけましたね。
チリノスのリードはよかったのか?
2番ジャッジも3球続いたファストボールに反応。LF前シングルで出塁。3番トーレスにはカーブ、スライダー、カーブという配球でしたが、3球目のカーブにうまく対応されLF線2塁打に。ノーアウト、ランナー2・3塁。
4番ジャンカルロ・スタントンにはフルカウントからスライダーを振らせ、三振で1アウト。ジャンカルロの時のリードもすごくて6球連続で4シームで最後だけがスライダー。データに基づいているのか、チリノスのリードがよくわかりませんでした。
ヒックスが3ランHR!
5番のアーロン・ヒックスですが、2球で追い込むもフルカウントまで粘られ、決めに行ったスライダーが浮いてしまい、これがRFポールに当たる3ランHRに。これはバーランダーの失投だったと思います。
ヤンキースが初回に一気に4−1と逆転に成功したのでした。結局、この初回の攻防がこのゲームを結果を左右しました。
すごかったゲームポイント
2回以降は双方シャットアウトリレー
このゲームが際立っていた点はバタバタしたのが初回だけだったという点です。2回以降、バーランダーもパクストンも立ち直り、しかも双方ともにリレーが完璧でした。点が入らなかったはずです。
【アストロズ投手陣】
- バーランダー:7回、被安打5、失点4、与四球0、奪三振9
- ピーコック:1回、パーフェクト、奪三振1
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | |
Hit | 4 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
Run | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
BB/IBB | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
【ヤンキース投手陣】
- パクストン:6回、被安打4、失点1、与四球4、奪三振9
- ケインリー:0.1回、被安打1、失点0、与四球1、奪三振0
- ブリットン:1.2回、パーフェクト、奪三振2
- チャップマン:1.0回、パーフェクト、奪三振1
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | |
Hit | 1 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 |
Run | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
BB/IBB | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 |
ヤンキースはとくにパクストンが非常に集中してたと思います。アーロン・ヒックスとともにこの日のヒーローですね。良い時のパクストンは本当にお手上げになります。
残り2戦の戦術は?
ポイントはゲリット・コールをどちらに?
バーランダーで決めに来たアストロズですが、これでちょっと雲行きが怪しくなってきました。ポイントはゲリット・コールを6戦と7戦のどちらに起用するか?という点になると思います。
Game7はゲリット・コールVSルイス・セベリーノか?
Do or DieとなるのがGame7ですので、万が一のことも考えてアストロズはGame7にゲリット・コールを起用すると思います。Game6で後がなくなった場合、コールが7に控えているかどうかは大きいです。コールはALCS Game3(10月15日)で112球を投げており、移動日なしでGame6に入りますのでGame7だと中4日を経ることになります。
そしてヤンキースもGame7はセベリーノで来ると思われます。
Game6はピーコックVSハップか?
そうなるとGame6は日本時間2019年10月19日の16時の段階では双方ともにTBDとなっていますが、アストロズはウェイド・マイリーをALCSのロスターから外していますので、スターターがおりません。
そこでALCSからロスターに入れ、Game5の8回に良い投球をしたブラッド・ピーコックを連投で使ってくるのではないか?と思います。
3回から4回を目安にあとはプレスリー、ハリス、スミス、オスーナでつなぐ。
一方のヤンキースはALCS Game2でサヨナラHRを打たれたJ.A.ハップが残っています。リベンジにも燃えているかと思いますので、彼でタイに持ち込みたいと考えているのではないか?と思います。
楽しみですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
AL | NL | |
WC | TBR 5, OAK1 | WSH4, MIL 3 |
DS-1 | 1. HOU 6, TBR 2 2. HOU 3, TBR 1 3. TBR 10,HOU 3 4. TBR 4, HOU 1 5. HOU 6, TBR 1 | 1. LAD 6, WSH 0 2. WSH 4, LAD 2 3. LAD 10, WSH 4 4. WSH 6, LAD 1 5. WSH 7, LAD 3 (F/10) |
DS-2 | 1. NYY 10, MIN 4 2. NYY 8, MIN 2 3. NYY 5, MIN 1 | 1. STL7, ATL 6 2. ATL3, STL0 3. ATL 3, STL 1 4. STL 5, ATL 4 (F/10) 5. STL 13, ATL 1 |
CS | 1. NYY 7, HOU 0 2. HOU 3, NYY 1 (F/11) 3. HOU 4, NYY 1 4. HOU 8, NYY 3 5. NYY 4, HOU 1 6. HOU6, NYY 4 | 1. WSH 2, STL 0 2. WSH 3, STL 1 3. WSH 8, STL 1 4. WSH 7, STL 4 |
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