2019 ALCS Game 2
現地2019年10月13日、ヤンキース@アストロズのALCS Game2は、ジャスティン・バーランダーとジェームズ・パクストンという地区シリーズでGame1を任された同士が先発。投手戦も予想したのですが、終わってみると、カルロス・コレア( Carlos Correa )が輝きまくったゲームとなりました。
スターティング・ラインナップ
アストロズ側の★印は、左打者。ヤンキースの先発が左腕のジェームズ・パクストンゆえの印です。
Yankees | Astros |
1. ルメイヒュー-1B 2. ジャッジ-RF 3. トーレス-2B 4. エンカーナシオン-DH 5. ガードナー-CF 6. サンチェス-C 7. アーシェラ-3B 8. メイビン-LF 9. グレゴリアス-SS P. パクストンーLHP | 1. スプリンガー-CF 2. ブラントリー-LF-★ 3. アルトゥーベ-2B 4. ブレグマン-3B 5. アルバレス-DH-★ 6. グリエル-1B 7. コレア-SS 8. チリノス-C 9. マリスニック-CF P. バーランダー |
ジャンカルロ・スタントンが欠場
ヤンキースは前日に5番LFのスタートだったジャンカルロ・スタントンが大腿四頭筋を傷めて欠場。前日のGame1の第一打席ですでに傷めていたようですが、ゲームに出続け、ソロHRまで放っていました。
ジャンカルロ・スタントンの代わりに、キャメロン・メイビンがLFで8番に入りました。致し方ないとは言え、エンカーナシオンの後の圧が弱まりました。打率は1割台なものの、ディディ・グレゴリアスが5番に入る方が怖いのではないか?、そう思いました。
(サマリー)HOU 3, NYY 2
Game Score
戦前では中盤まで両先発がクオリティー・スタートを切るかと思われたのですが、蓋を開けてみるとジェームズ・パクストンが3回途中で早めに降ろされ、バーランダーが7回2アウトまで踏ん張るという展開に。ヤンキースは序盤からつなぎにつないでという守りになりました。
コレアが先制タイムリーダブル
先制点はアストロズで、2回表、先頭のブレグマンがシングルで出塁、アルバレスが四球の後、ユリ・グリエルが凡退するも、カルロス・コレアが2塁打を放ち、アストロズが1−0に。
ジャッジが勝ち越し2ランHR
ヤンキースは2巡目となった4回表に、先頭のルメイヒューが四球で歩き、つづくアーロン・ジャッジがスライダーを右中間スタンドに入れる2ランHRで2−1と逆転。アーロン・ジャッジらしいHRでした。
スプリンガーが同点HR
アストロズは5回裏に、3番手のアダム・オッタビーノの代わりばな、ジョージ・スプリンガーが狙いすましたかのように武器のスライダーを一撃。左中間スタンドに入るソロHRとなり、2−2の同点に持ち込みます。
バーランダーはQS
バーランダーは7回表、2アウトまで取るも、キャメロン・メイビンに四球を出したところで交代。ここまで109球を費やしていました。
コレアがサヨナラHR
その後、両ブルペンが踏ん張り2−2のスコアで迎えた11回裏、先頭のカルロス・コレアが初球のアウトハイの4シームを上からかぶせるようにライトスタンドに持って行き、サヨナラHRに。アストロズが3−2で勝利し、ALCSを1勝1敗のタイとしました。
面白かったゲームポイント
カルロス・コレア、6回に弾丸スロー
スコア2−2で迎えた6回表。非常に大きなプレーが出ました。ここで1点を奪われていると、流れが変わったはずです。
先頭のルメイヒューがシングルで出塁。ジャッジがフライアウトで倒れた後、トーレスもシングルで続き、1アウト1・2塁。エンカーナシオンはフライアウトで2アウト1・2塁でブレット・ガードナーという場面。
ガードナーはフルカウントまで粘り、7球目のスライダーに対応。打球はホセ・アルトゥーベのほぼ正面に近い当たりだったものの、強さからアルトゥーベがまさかのファンブル。ところがこれが2塁ベース方向に転がったことから、SSのカルロス・コレアがすぐに反応。94.4mphの剛速球でホームに返球し、2塁ランナーのルメイヒューのホームインを阻止しました。
もし1点が入っていたら、トーレスが3塁、ガードナーが2塁まで行っていたかもしれず、なおかつゲイリー・サンチェス、ジオ・アーシェラとつづく嫌なターンでしたので、ここで斬れたという点で大きなプレーでした。
ヤンキース、9人の投手をつぎ込む
ヤンキース先発のジェームズ・パクストンは2回裏に2安打、1四球で1失点。3回裏には1アウトからマイケル・ブラントリーとホセ・アルトゥーベに連打を許したところで降板。
2.1イニングで被安打4、失点1、与四球2、奪三振3という内容で早めにリレーを決断しました。
ブーン監督、Game3がちらついたか?
ジャスティン・バーランダーとゲリット・コールの登板日が続く中で、ヤンキースのアーロン・ブーン監督は「避けるべきは連敗!」、「あわよくば、どちらかで1勝を」という戦略があったのではないかと推測します。
3戦目がこのポストシーズンでもっともいいピッチングをしているゲリット・コールゆえに、このゲームの位置付けとして、2戦目のバーランダーでチャンスがあれば絶対に取りに行くという考えがあったからこそ、惜しみなくパクストンを交代させたのだと思います。自軍の被害を最小限に抑えるべく。
この日のヤンキースのリレーです。9人で175球を費やしました。
【Game2でのヤンキース投手リレー】
Enter/Exit | IP | Hit | Run | BB | SO | HR | |
パクストン | GS/3回●●- | 2.1 | 4 | 1 | 2 | 3 | 0 |
グリーン | -/5回●- | 2.0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 |
オッタビーノ | -/5回●●- | 0.1 | 2 | 1 | 0 | 2※ | 1 |
ケンリー | -/7回 | 2.1 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 |
ブリットン | 8回 | 1.0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 |
チャップマン | 9回 | 1.0 | 0 | 0 | 1 | 3 | 0 |
サバシア | 10回/10回●- | 0.1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
ロアイシガ | -/- | 0.0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 |
ハップ | -/GF | 0.2 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 |
※オッタビーノが1アウトしか取っていないのに2SOとなっているのは振り逃げが1つあるからです。
パクストンに癖を指摘したのはカルロス・ベルトラン
なお、カーブの時にグラブの角度に癖があったのを指摘したのはOBのカルロス・ベルトランだったそうです。グラブの角度が完全に変わりました。
カルロス・ベルトランはやはり優秀ですね。現地2019年10月13日時点でメッツの監督に最有力と言われ始めました。
アストロズ、2番手にウィル・ハリス
こちらはアストロズのリレーです。実はアストロズ投手陣も175球でした。
Enter/Exit | IP | Hit | Run | BB | SO | HR | |
パクストン | GS/7回●●- | 6.2 | 5 | 2 | 2 | 7 | 1 |
ハリス | -/8回●- | 1.2 | 0 | 0 | 1 | 2 | 0 |
オスーナ | -/9回 | 1.2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
スミス | 10回/11回●●- | 1.2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 |
プレスリー | -/- | 0.0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
ジェームズ | -/11回 | 0.1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 |
意外だったのが、もっとも安定感のあるウィル・ハリスを2番手に起用、イニングをまたぎましたが、ディディ・グレゴリアスとD.J.ルメイヒューに当てました。アーロン・ジャッジとも勝負しましたが、四球を出したところで、ロベルト・オスーナにスイッチしました。
延長が長引いた場合はどうするのか?という疑問もありつつも、攻撃が裏でしたので、早めによい投手からつぎ込もうと考えたようです。
オスーナはトーレス、エンカーナシオン、ガードナー、サンチェス、アーシェラという一発のある選手を完璧に封じました。すごかったですね。采配が当たりました。
また、次のジョー・スミスがよかったです。きれいなアンダースローを投げる投手ですが、1.2イニングをピシャリ。ハマりましたね!ブルペンのキーマンになれば面白いのですが。
ちょっと心配なのがライアン・プレスリーですね。2戦続けてリリーフ失敗です。この日は0.1イニングだったのでまだチャンスはあるかと思います。
双方対策すべき課題が残った2試合だったと思います。
Game3は一日置いて、ゲリット・コールとルイス・セベリーノ。これは楽しみですね。
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