ブレーブス、NLCSへ王手!
現地2019年10月6日、舞台をブッシュ・スタジアムに移してブレーブス@カージナルスのNLDS Game3が行われました。
このゲームは華麗な守備と同点打を放ったダンスビー・スワンソン(Dansby Swanson)にスポット・ライトを当てたいところですが、なんと言ってもレベルの高いゲームを作ったカージナルス先発のアダム・ウェインライト(Adam Wainwright)とブレーブス先発のマイク・ソロカ(Mike Soroka)の両人にGame MVPを上げたい気持ちになりました。
(サマリー)
まれに見る投手戦。2人のピッチングは後述しますが、先制点を奪ったのはカージナルス。
STL、犠牲フライで先制
2回裏、先頭のマーセル・オズーナがRFへ二塁打を放ち出塁。つづくモリーナのSSゴロの間にオズーナが3塁へ進塁。1アウト3塁でマット・カーペンターがCFへ犠牲フライを放ち、カージナルスが1点を先制。
その後、両先発が相手打線を沈黙させます。
STL、8回に継投でピンチを防ぐ
8回表、疲れが見え始めたアダム・ウェインライトがシングルヒットと2者連続で四球を出し満塁のピンチに。ここで打者F・フリーマンのところでカージナルスは左腕のアンドリュー・ミラーを投入。ミラーはフリーマンのタイミングをずらし、CFフライに打ち取り無得点に。
STL、8回裏の大チャンスにちぐはぐな攻撃で自滅
8回裏、カージナルスは代わったマックス・フリードから2つの四球を得て大チャンスを迎えるも、デヨングがフライを打ち上げ、進塁ならず、1アウト。
ATLは細かな継投
ピッチャーはダレン・オデイに交代。アンダースローのオデイゆえ、2塁ランナーのハリソン・ベイダーが3塁盗塁を試みますが、メジャー独特の足を上げてからの二塁牽制にひっかかり、牽制死で2アウト。
打者のホセ・マルチネスはLF前にヒットを放ち(ショートバウンド)をちぐはぐな攻撃となってしまいました。再び1・2塁となったところでブレーブスはショーン・ニューカムにスイッチ。
左打者のデクスター・ファウラーがCFフライに倒れ、カージナルスは無得点。
STL、2アウトを奪いながら逆転を許す
9回表、カージナルスはカルロス・マルチネスにスイッチ。
ブレーブスは先頭のジョシュ・ドナルドソンがLF線に二塁打を放ち、好機をつくります。これは大きかったです。ドナルドソンにはピンチランナーにビリー・ハミルトンが起用されました。
スコアリング・ポジションにランナーを背負ったカルロス・マルチネスでしたが、ニック・マーケイキスを三振。
ピッチャーのところでアデイニー・エチェバリアが代打で送られますが、三振で2アウト。エチェバリアの時にハミルトンは3塁盗塁を決めており、カージナルスは2アウトランナー3塁。
D・スワンソン勝負が裏目に
つづく、ブライアン・マッキャンには申告敬遠で2アウトランナー1・3塁に。マッキャンにはピンチランナーのオルテガが送られました。
バッターはダンスビー・スワンソン。その初球、高めに浮いたスライダーをスワンソンは見逃さず、左中間へ二塁打。3塁ランナーのハミルトンが還り、カージナルスが土壇場で1−1の同点に。カージナルスは2アウトランナー2・3塁。
A・デュバル、連日の打点
ここでバッターは8回からゲームインしたアダム・デュバル。デュバルはカウント0-2と追い込まれながらも2ストライクにとしては甘めとなったスライダーをCFへ弾き返し、ランナー2人を迎え入れてカージナルスが3−1と勝ち越しに成功。
アクーニャ、一触即発
その後、フラストレーションの溜まったカルロス・マルチネスがアクーニャに挑発するようなビーン・ボールを投げて不穏な空気となりましたが、なんとかおさまりました。
最後はオジー・アルビーズが打ち取られ、3アウト。
カージナルス、ゴールディーがチャンスメイクも無得点
9回裏、ブレーブスのマウンドにはマランソンが登場。
1アウト後、ゴールドシュミットに1塁線を破られる二塁打を打たれますが、マーセル・オーズナ、ヤディアー・モリーナを冷静に打ち取り、ゲームセット。
ブレーブスが3−1で勝利し、NLCSへ王手をかけました。
BOX SCORE
勝敗を分けたのは?
カージナルスはなんで敗れたのか?というくらい8回裏まではカージナルスの流れでした。このまま逃げ切っていれば、ブレーブスはGame4でシャットアウト負けを引きずっていたかもしれないくらい、良い展開だったと思います。
その流れを作ったのはアダム・ウェインライトですね。
A・ウェインライト、120球の熱投!8回2アウトまで
カージナルス先発のアダム・ウェインライトは結局8回2アウトまで、120球を投げて降板したのですが、被安打が散発の4安打で与四球が2。そして無失点。奪三振は8を数えました。
モリーナのリードだと思いますが、ベルトよりちょっと高い高さをうまく使っていたと思います。92mphほどのスピードだと危ない高さですが、抜いたカーブ、スライダーがあるのでとても効果的でした。
いいピッチングでした。
カージナルスは流れを作れるはずだったのですが、それを阻んだのがマイク・ソロカでした。
M・ソロカ、7回2ヒッターで流れを呼び込む
先制点を与えてしまったものの、マイク・ソロカはアダム・ウェインライトに刺激されたような素晴らしい投球を見せました。
7回を投げきり、90球。失点1がついたものの被安打はたったの2で与四球は0。奪三振が7でほぼほぼ完璧に近い投球。
3回から6回までの4イニング連続で三者凡退。さらに言えば、失点を許した2回裏の3アウト目から7回2アウトまで15人連続で打者を打ち取りました。
すごかったですね。
カージナルスの敗因その1
アダム・ウェインライトの好投の間にマイク・ソロカにあまりにもリズムを与えすぎてしまったのが敗因の一つかと思います。
カージナルスの敗因その2
やはり8回裏の攻撃ですね。ハリソン・ベイダーの牽制死は痛かったです。それだけ追加点を取るのに焦っていたというのがブレーブスに伝わったのも痛かったです。
カージナルスの敗因その3
これは結果論になります。カルロス・マルチネスのボールが甘かったです。Game1で7−3から1点差まで追い上げを食らった経験からか、平常心ではなかったと思います。ビリー・ハミルトンにマウンドから挑発したり、ロナルド・アクーニャにビーン・ボールを投げたりと集中力に疑問を持ってしまうような投球だったと思います。
Game4
2勝1敗とブレーブスがリードしたこのシリーズですが、Game4のブレーブス先発は当初フリオ・テヘランでしたが、TBDとなりました。
カージナルスはダコタ・ハドソン。ルーキーにかけます。
ダコタ・ハドソンVS ブレーブス
2019年は5月25日(SCORE)に1度対戦。6.1イニングで被安打5、失点2。そのゲームはカージナルスが6-3で勝利しましたが、ハドソンには勝ち星はつかず。
2018年からのデータでは、
- セルべリ:3-2 (.667)
- マーケイキス:4−3 (.750)
- アルビーズ:2−1(.500)
- アクーニャ:4-0 (.000)
- フリーマン:3−1 (.333)
- ドナルドソン:3−1 (.333)
などです。ブレーブスは相性が良さそうです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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