マネジリアル・サーチ
現地2019年10月4日、メッツのミッキー・キャラウェイ監督が解雇されました。
これで2020シーズンは全30クラブ中、6クラブ(※)で監督が交代することとなります。
監督探しをしているクラブは?
監督探しは当初の6から8に
※ 10月初旬の段階ではロイヤルズ、カブス、エンゼルス、メッツ、パドレス、ジャイアンツ、パイレーツの7つのクラブで監督交代が発生し、そのうちロイヤルズだけは球団幹部となっていたマイク・マシーニが内定していたため、6つのクラブでの監督探しでした。フィリーズのゲイブ・キャプラー監督の立場は当初は微妙。
ところが現地2019年10月9日にフィリーズがゲイブ・キャプラー監督と来季契約を結ばないことを発表。実質的には解雇です。これで監督不在となったのが8チーム目となりました。
ロイヤルズも一旦白紙に
ロイヤルズは上記のように当初はマイク・マシーニが内定していました。ところが、解雇したクラブが6つも出たため、カージナルスでの指揮に実績のあるマイク・マシーニにも要請依頼が複数が出たため、ロイヤルズも一旦白紙状態になったのでした。→更新:マシーニに決まりました。
勇退2(解雇 6)
今回の監督交代はロイヤルズのネド・ヨースト監督、ジャイアンツのブルース・ボーチー監督は勇退です。
ロイヤルズはシーズン終了前の発表となり、解雇に近いかもしれませんが、オーナー事態が変わるので新しい組織になってからの出直し。
ボーチー監督はシーズン前に2019シーズンで最後というアナウンスがされていました。
次期監督候補
更新履歴
- 2019年11月28日:PITのみ更新
- 2019年11月22日: SFGのみ更新
- 2019年11月2日:NYMのみ更新
- 2019年11月1日:KCRのみ更新
- 2019年10月25日:PHI、SDP決定、LAA以外の更新も
- 2019年10月23日:LAA以外の全クラブ更新(カブスはロスに決定)
- 2019年10月16日:エンゼルス(マッドンに決定)
- 2019年10月13日: ジャイアンツ、フィリーズ
- 2019年10月11日: メッツ、ジャイアンツ、フィリーズ
- 2019年10月9日: フィリーズも監督交代へ
ロイヤルズ
ロイヤルズは元カージナルスのマイク・マシーニが2020年から引き継ぐことになっています。しかし、ここに来て相次ぐ監督交代話が出る中、マシーニさんに対し他クラブからの引き合いがあるようです。
現地2019年10月4日時点ではロイヤルズはマシーニという線で濃厚です。
現地2019年10月23日、ほぼマシーニで決定と思われていたロイヤルズでしたが、他クラブの監督交代が相次いだ中、マシーニの手腕を買いたいというクラブが複数現れ、まだ決定に至っておりません。他クラブに奪われる公算が高いのでは?と思います。ペドロ・グリフォル(KCRのQC)、デール・スウェイム(KCRベンチコーチ)の内部からの昇格と、マシーニの3人が候補です。
決定
現地2019年10月31日、ロイヤルズは当初通り、マイク・マシーニの就任を発表しました。
カブス
ジョー・マッドン氏が首位陥落でポストシーズン逃しの責任を取る形でカブスを去ることが決定。
カブスは色々と噂が流れております。
元カブスの捕手で2016ワールドシリーズのヒーローの一人のデービッド・ロス、ベンチコーチのマイク・ロレッタ、1Bコーチのウィル・ベナブルなど内部関係者の名前。あるいはラウル・イバニエスの名前も上がっています。
現地2019年10月4日時点では、元ヤンキース監督のジョー・ジラルディが現場復帰に意欲をのぞかせ、一躍候補の筆頭に上がってきました。
現地2019年10月13日、カブスはフィリーズの監督を解雇されたばかりのゲイブ・キャプラーさんとの面談もおこなった模様です。
決定!
現地2019年10月23日、カブスは2016年のポストシーズンで打率.400、OPS1.429を上げて大活躍したOBで元捕手のデービッド・ロスにクラブの指揮を任せることに決定しました。
デービッド・ロスは2013年のレッドソックス時代にもワールドシリーズ制覇を経験。選手としての実績、現役に近い点などで選手間とのコミュニケーションは良さそうです。また、捕手出身の高い見識にも期待が寄せられます。引退後、マイナーなどでの指導者としての経験がないのを見越してもカブスの幹部は彼に期待するところが大きかったのでしょう。
エンゼルス
2019シーズンはけが人続出とFA選手が機能しなかったことで不幸続きだったエンゼルスは現場のブラッド・オースマス監督を解雇。
エプラーGMは人事を一新することにしました。2020年は大谷選手の二刀流復帰、さらには数年後の新球場オープンに備え、活気を付ける必要を感じているようです。今のところ、カブスを解雇となったジョー・マッドン氏が有力と見られています。
決定
現地2019年10月16日、ジョー・マッドンに決定しました。3年、12-15M/yearほどの契約の見込みです。知恵者ですので、二刀流の大谷選手には最適の人物になりそうです。エンゼルス、いい選択を決めたと思います。
メッツ
キャラウェイ監督はシーズン中、投手起用をめぐって記者と揉め事があり、その後GMのブローディー・バン・ワゲネン氏とも口論。GMが会議で椅子をぶち投げたという話も伝わり、現場との温度差が噂されていました。それが7月に入るかどうかという出来事でした。
トレードデッドラインでは完全に解体に走ると見られていたメッツでしたが、先発投手の需要を武器にまさかの「買い」に走る事態に。
その後、メッツは盛り返し、ポストシーズンを争うまでに至りました。
結果、86勝76敗でナ・リーグ東地区3位に。貯金10まで持っていきました。ミッキー・キャラウェイ監督のちからも大いにあったのですが、結局2年間で幕切れとなりました。
2018年は77勝85敗で4位フィニッシュで、2年間の合計は163勝161敗、勝率.503という結果に終わりました。
リビルドから入った監督が5割以上の勝率を上げるのは珍しいことです。
メッツの監督候補は現地2019年10月4日時点で、元ヤンキースとオリオールズで監督を務めたバック・ショーウォルター氏の名前が上がってきました。そして錯綜してしましまいますが、ジョー・ジラルディも候補として名前が上がってきました。
さらに、元ヤンキースの投手、デービッド・コーンの名も。
現地2019年10月11日の情報では、メッツはカルロス・ベルトランが有力との見方。
現地2019年10月23日、メッツもかなり多くの候補と面談してきましたが、バック・ショーウォルターとロイヤルズ内定と言われていたマイク・マシーニの線で動くのではないか?と見られています。ベルトランはなくなったようです。理由はわかりません。
決定
現地2019年11月1日、カルロス・ベルトランに決定しました。
パドレス
アンディー・グリーンを残り10試合ほどで解雇したパドレスはエンゼルスを解雇となったブラッド・オースマスさんの名前が上がっています。噂レベルだと思いますが、カルロス・ベルトランの名前も。
さらにジョー・マッドンへのオファーも。
現地2019年10月23日の情報では、パドレスはマッドンの線が消えましたので、複数の候補と面談。ロン・ワシントン、ブラッド・オースムス、ロッド・バラハス(PAD暫定監督、前ベンチコーチ)、ジェイス・ティンラー(TEX人材開発)、ボブ・ヘンリー(WSH.3Bコーチ)、マーク・ロレッタ(CHCベンチコーチ)などの名前が上がっています。なお、ロイヤルズ内定と言われていたマイク・マシーニも候補です。
決定
現地2019年10月24日、ESPNのジェフ・パッサン氏によれば、パドレスはレンジャーズのコーチのジェイス・ティンラーを新監督に指名したとの報道がありました。まもなく公式発表もあると思われます。
ジャイアンツ
偉大なブルース・ボーチー監督の後任候補で名前の上がっているのはラウル・イバニエス。ザイディGMがドジャースのGMをやっていた時のコネクションです。
現地2019年10月11日の情報ではペドロ・グリフォル(Pedro Grifol)ロイヤルズ・クオリティー・コントロール、キャッチング・コーチとも面談。
ジャイアンツはすでに元ヤクルトでWBCでオランダの監督を務めたヘンスリー・ミューレン(SFGベンチコーチ)、ロン・ウォタス(Ron Watus)3塁ベースコーチという2人の内部からの昇格の可能性、あるいはマーク・コッツェイ(Mark Kotsay)アスレチックス・クオリティー・コントロール担当にも関心を示しております。
現地2019年10月23日の情報では、上記のほかにウィル・ベナブル、ゲイブ・キャプラー(PHI前監督)とも面談。ラウル・イバニエス、マイク・マシーニが有力です。
決定!
現地2019年11月14日、2019年にフィリーズで指揮を執ったゲーブ・キャプラー氏に決定しました。
パイレーツ
クリント・ハードル監督の解雇により、名前の上がっているのはブラッド・オースマス、ラウル・イバニエスそしてカルロス・ベルトラン。またパイレーツOBで最後はロイヤルズで現役を終えたジェイソン・ケンダール(Jason Kendall)の名前も上がっています。
現地2019年10月23日パイレーツも複数と面談をしていますが、現場の実務家に傾きそうです。今のところの候補はジェフ・バニスター(前TEX監督、PITベンチコーチを経験)、マイク・ベル(Dバックスの選手育成担当)、マーク・コッツェイ(OAKのQC、前PADのヒッティングコーチなど)、ジョー・エスパーダ(HOUのベンチコーチ)など。
決定
現地2019年11月27日、ピッツバーグ・パイレーツは新監督をツインズのベンチコーチ、デレク・シェルトン氏に決定しました。
なおパイレーツは同15日には新GMとして元レッドソックスGMで2013WSチャンプを演出したベン・シェリントン氏に決めています。
フィリーズ
5月まで快調に首位を走っていたフィリーズは、6月3日のアンドリュー・マッカッチェンの左ACL(膝十字靭帯)断裂に伴う離脱によって打撃力が低下。プレッシャーのかかった投手陣にしわ寄せが行って負の循環に陥りブレーブスに地区優勝を奪われました。最終的には4位に。
キャプラー監督の解雇を見ると、現場の監督にはシーズンを乗り切る期間での緊急対応力が大きく求められるということがよくわかります。
フィリーズはすでにピッチングコーチのクリス・ヤング氏(Chris Young)も10月4日付けで解雇。
まだ候補は決まっていませんが、キャプラーさん自身はどこかで監督を続けたいという意思を持っております。
現地2019年10月11日の情報では、名将と言われた前オリオールズ監督のバック・ショーウォルター氏の線が有力との情報も。
現地2019年10月13日、フィリーズはレッズやナショナルズで監督を務めたダスティー・ベイカーとインタビューを行いました。オールドスクール系ですね。データとの融合はむしろ選手を重んじる古いタイプの方が案外うまくコラボしていいのかもしれません。データを重んじる選手がいてもそれを優先するということですから。重鎮としての重しもまとめ上げるには必要ということも言えるでしょう。
現地2019年10月23日、フィリーズですが、バック・ショーウォルター、ジョー・ジラルディ、ロン・ワシントンの3名に絞られたようです。報道ではジョー・ジラルディが有望かと。カブスがデービッド・ロスに決めたこともジラルディに傾きつつある流れかと思います。
決定
現地2019年10月24日、フィリーズはヤンキース、マーリンズで指揮を執った経験をもつジョー・ジラルディと合意したことを発表しました。契約は2020-2022年の3年で2023年はクラブオプションです。
ジョー・ジラルディは2006年にマーリンズで1年、2008年から2017年までの10年間、ヤンキースで指揮を執っていました。松井秀喜選手がMVPに輝いた2009年WSの時の指揮官です。地区優勝3度(2009/2011/2012)。
お読みいただき、ありがとうございました。
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