ナッツ、一丸でシーソーゲームを制す!
ここに来てナ・リーグ東地区を大いに盛り上げているナショナルズ。
現地2019年8月30日は地元ナショナルズ・パークでのマーリンズ戦。リードしながらもマーリンズに追いつかれ、終盤に逆転されるという非常にまずい展開となったのですが、それをひっくり返したのがアンソニー・レンドン( Rendon, A)でした。
流れの取り合いの好ゲーム
先発はマーリンズがいきのいい若手右腕のエリーザー・ヘルナンデス(Elieser Hernandez )、ナショナルズが35才のベテランで今季8勝を上げているアニバル・サンチェス(Aníbal Sánchez)でした。
ゲーム序盤はナショナルズがリードした展開になったのですが、先制点はマーリンズでした。1回表、2番のハロルド・ヘルナンデス(Harold Ramirez 24才)に今季9号の先制のHRが出て1−0。
しかしその直後の1回裏、ナショナルズもエリーザー・ヘルナンデスの立ち上がりを攻め、トレイ・ターナー(Turner, T)、へラルド・パーラ(Parra, G)、アンソニー・レンドンの3連打で同点に(1-1)。
1アウト後、アズドルバル・カブレラ( Cabrera, A)の技ありの進塁打でもう1点を追加し2−1と勝ち越し。
ナッツがやや有利な前半
ナショナルズは2回裏にもビクター・ロブレス( Robles, V)の二塁打をきっかけにトレイ・ターナーの内野ゴロの間に1点を奪い3−1に。
4回表、マーリンズは先頭のルイス・ブリンソン(Brinson, L)の二塁打からバントなどで3塁へ進塁し、ジョン・ベルティ( Berti, J)の内野ゴロで1点を上げて3−2と追い上げました。
アニバル・サンチェスは被安打3ながらも4BBとコントロールに苦しみ、常にランナーを背負うなかなかしんどいピッチングでした。5回を投げきったところで降板。
6回裏、ナショナルズは先頭のアンソニー・レンドンが二塁打で出塁し、チャンスメイク。その後ボークもあり3塁に進塁し、投手にプレッシャーをかけたところで次打者のフアン・ソト( Soto, J)が連続二塁打を放ち、1点を追加。4-2に。
元マリナーズ2人で同点に追いつかれる
終盤7回表。この回からマウンドに上がったのはハンター・スリックランド( Strickland, H)。8月21日にトレーニングルームでバーベルのバーを鼻に当て鼻が曲がるというトラブルに見舞われながらも今が勝負時ゆえにILに入らず投げ続けております。
そのストリックランドが乱調。代わりばなから3連打を許して1失点。さらに1アウト満塁にして降板という最悪の登板でした。
マウンドを引き継いたロエニス・エリアス(Elias, R 彼も元マリナーズ)も押し出しで1点を与え、4−4の同点に追いつかれました。
代走、マックス・シャーザー
7回裏、同点に追いつかれたナショナルズはこの回から二番手としてマウンドに上がったカイル・ケラー( Keller, K)からアダム・イートン( Eaton, A)が四球で出塁。
トレイ・ターナーとへラルド・パーラが三振に倒れて2アウトになりましたが、アンソニー・レンドンが四球で歩き、2アウトランナー1・2塁に。
フアン・ソトを迎えたところでマーリンズは左腕のハーリン・ガルシア(Jarlin García )に交替。
そしてナショナルズはここで足に不安のあるアダム・イートンに代えて、代走にマックス・シャーザー( Scherzer, M)を起用。もう2B上でやる気満々と言った感じでアップしてました。
そしてフアン・ソトは左投手を気にすることなく、二塁打を放ちシャーザーがラクラクホームインし、5-4と勝ち越しに成功。
F・ロドニーが好投
ナショナルズは8回表のマウンドでフェルナンド・ロドニー(Rodney, F)が打者3人で斬って取る好投を見せるも、その裏は3人で抑えられ5−4とリードしたまま9回へ。
ダニエル・ハドソンで逃げ切れず
9回表、ナショナルズはダニエル・ハドソン(Hudson, D)をマウンドに送り、逃げ切りを図りましたが、1アウトを取る前にスターリン・カストロに2ランHRを浴び、土壇場で5-6と勝ち越しを許すまずい展開に。ダニエル・ハドソンはつづく3人をきれいに抑えたのでゲームへの入りだけ失敗してしまったという結果に。
アンソニー・レンドンがサヨナラ打
9回裏、マーリンズのマウンドは元レイズのライン・スタネック(Stanek, R)。マーリンズに移籍してからはずっとリリーフですね。そのスタネックですが、あまり調子がよくありません。
この試合も先頭の大事な先頭打者に簡単にヒットを許した後、四球を出してノーアウトランナー1・2塁とサヨナラのピンチを作ってしまいます。
マーリンズ、バント封じもパスボールで帳消しに
マーリンズのもどかしいところなのですが、つづくへラルド・パーラのバントを失敗させ、1アウトを取った後、バッターはアンソニー・レンドン。敬遠という選択肢もあったのですが、ここは勝負を選択。
しかし、レンドンへのプレッシャーか、せっかくのバント失敗での足止めをなんとパスボールで帳消しにして1アウト2・3塁というサヨナラのお膳立てをしてしまいます。
結局レンドンにスライダーをLFにうまく運ばれ、ランナーが二人還りナショナルズがサヨナラ勝利を納めたというゲームでした。
アンソニー・レンドン、MVPレースへ
今年のナ・リーグのMVPは野手、投手含めてかなり熾烈ですが、アンソニー・レンドンもその中に十分入っております。
【現地2019年8月30日時点】
- 打率: .333 (NL 1位)
- RBI : 107 (NL 4位)
- OBP : .412 (NL 2位)
- SLG: .619 (NL 3位)
- OPS : 1.031 (NL 3位)
- HR: 29 (NL 15位タイ)
しかし、ドジャースのコディー・ベリンジャー( Bellinger, C)、ブルワーズのクリスチャン・イェリッチ(Yelich, C)に加え、メッツのルーキー、ピート・アロンソ( Alonso, P)、ブレーブスのフレディー・フリーマン(Freeman, F)、ロナルド・アクーニャ・ジュニア( Acuna Jr., R)と錚々たるメンバーがレースに名を連ねております。
投手ではブレーブスのマックス・フリード(Fried, M)とナショナルズのスティーブン・ストラスバーグ(Strasburg, S)が15勝。
非常に興味深い争いとなっております。
ナショナルズ、9月にブレーブスと7戦!
また、ナショナルズはこの日の勝利で75勝58敗。首位ブレーブスが82勝54敗で5.5ゲーム差。ひっくり返すのは時期的に厳しくなってきましたが、9月5−8日にアトランタでの4連戦、9月13−15日のワシントンDCでの3連戦と直接対決が7戦あります。
この7戦を勝ち越しつつ、他の取りこぼしを気をつけたいところですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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