ピッチャーのV・ベラスケスがLF!?
現地2019年8月2日のホワイトソックス@フィリーズ戦で素晴らしいプレーがありましたのでお伝えしたいと思います。
ゲームは延長14回表。マウンドにはなぜか背番号24のCFロマン・クイン(Roman Quinn)が上がり、そしてLFにはなぜか背番号21のピッチャーのビンス・ベラスケス(Vince Velasquez)がついております。
どうして??
フィリーズが大量点を奪われたので、野手がマウンドに上がったのか??いやいやスコアは3−3でスコアは拮抗している。ではなぜ??
それよりもまずはビンス・ベラスケスが行ったすごいプレー2本を見ていただきましょう。
イメージとぴったり一致したパーフェクトスロー
延長14回表、ホワイトソックスは1アウトランナー2塁で勝ち越しのチャンス。セカンドランナーは先頭打者として四球で出塁し、次打者の3Bライナーの際に野手のスローイングエラーにより2塁に進塁したホセ・アブレイユ。バッターはジェイムス・マッキャン。
マッキャンの当たりはLF前のクリーンヒット。これでホワイトソックスが勝ち越し!となるところをビンス・ベラスケスが好送球で勝ち越しを阻止しました。
いかがでしょう?見ている者がこういう動きをすればいいなあと思っていた通りの動きをしたと思いませんか?もう肩の使い方が投手そのものともいえますし、さすが、ピッチャー、やはり肩が違うんだなということを実感させてくれた送球でした。
スタットキャストによるとは94.7mph出ていました。
そしてもう一つあります。
LF前のライナーを候補
今度は延長15回表。2アウト後にイーロイ・ヒメネスが放ったLF前の難しいライナーをビンス・ベラスケスはこんどはうまく正面を交わして処理。アウトにしました。
いやー、すごいプレーでした。
ではここまでの流れを記しておきます。
ジェイソン・バルガスのPHIデビュー戦
このゲームですが、ジェイソン・バルガス(Jason Vargas )のフィリーズ・デビュー戦となりました。
ジェイソン・バルガスは3回表にホセ・アブレイユに2ランHRを浴び、先制点を許すも、直後の3回裏、先頭のロマン・クインがソロHRを放ち2−1と追撃。ロマン・クインはまさかその後マウンドに上がるなんてことを想像だに出来なかったでしょう。
ジェイソン・バルガスは中盤をしっかりと締め、7回先頭のジェイムス・マッキャンに四球を与え、次打者の送りバントを処理して1アウトランナー2塁となったところで降板。
6.1イニング、被安打4、失点2、奪三振5、被本塁打1とナイスゲームメイクを見せてくれました。
フィリーズ、リレー失敗
フィリーズは6回裏にダブルプレー崩れの間に1点を返し、2-2のタイに。
7回裏には1アウト後3連打で1点を勝ち越し3−2に。さらに満塁のチャンスが続いていたのですが、ハーパー、リアルミュートが連続三振に倒れ、追加点ならず。ホワイトソックスの投手は左腕のアーロン・バマーでした。
9回表、フィリーズはフアン・ニカシオで逃げ切りを図り、二塁打を浴びたものの2アウトまでとっていたのですが、ホセ・アルバレスに投手交代。しかしこれが裏目。不運な当たりも重なりあとアウト1つが取れず、マット・スコールにライト前ヒットを許し3−3の同点に追いつかれたのでした。
ブレーク・パーカーもナイス・ピッチング
フィリーズは、ジェイソン・バルガス→マイク・モリン(こちらも新戦力)→ニック・ピベッタ→フアン・ニカシオ→ホセ・アルバレスで9回をリレー。
10回からは新戦力のブレイク・パーカーが登板。こちらは2イニングをパーフェクト、奪三振4に抑える好投。さらに12回からはザック・エフリンが2イニングをパーフェクトに抑える好投。13回まで持ちこたえました。
ベラスケス、代走で出場
13回裏、フィリーズは1アウトからロマン・クインがシングルで出塁。次打者が投手のザック・エフリンで送りバントを試みるも、セカンドフォースアウト。1塁にザック・エフリンが残ったところで、代走にビンス・ベラスケスを送ったのでした。ジーン・セグラが四球でチャンスを広げましたが、リース・ホスキンスが1塁ポップフライに倒れ、サヨナラのチャンスを活かせず。
フィリーズ、野手、投手が弾切れ
そして延長14回、野手も投手も交代できる選手がいなくなったため、ピッチャーにCFのロマン・クインを、LFにピッチャーのピンス・ベラスケスをそのまま送ったのでした。
正確には投手にはジェイク・エアリエッタ、ヘクター・ネリス、ドリュー・スマイリー、レンジャー・スアレス、アーロン・ノラがおりました。
しかし、ジェイク・エアリエッタは1日のジャイアンツ戦で4イニング登板済み、ヘクター・ネリスは31日に1イニング(今季47試合)、ドリュー・スマイリーは30日に7イニングに登板、レンジャー・スアレスも30日に2イニングに登板、ビンス・ベラスケス自身も31日に5イニングに登板したばかりでした。
大エースのアーロン・ノラは現地3日の先発。翌日以降のことも考えると、ポジション・ピッチャーで勝負するという博打に出るしかなかったということです。
野手もパイレーツから移籍のコーリー・ディッカーソンはピッチャーのところで代打で起用。残っていませんでした。
延長15回表
ロマン・クインは15回表、2アウトまで取っていたのです。L・ガルシアにシングル、ティム・アンダーソンに四球を出してスコアリングポジションにランナーを進められたところで、ホセ・アブレイユの当たりはLFのビンス・ベラスケスにまたしてもホームアウトを試みましたが、今回はリプレーでセーフに。これでホワイソックスが4−3で勝ち越し。そして3アウト目にビンス・ベラスケスが好捕したのでした。
フィリーズは15回裏、3人で終わり4−3でホワイソックスが勝利しました。
フィリーズは敗れましたが、ゲームとしてはアクシデントが奏功して非常に面白いゲームになったと思います。
ロマン・クインは結局2イニングを投げたのでした!!
お読みいただき、ありがとうございました。
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