キャリア13年、34才で引退へ
現地2019年7月25日、残念なニュースが入ってきました。
ヤンキースのトロイ・トゥロウィツキー(Troy Tulowitzki)が引退を表明しました。
こうなるだろうとはわかってはいましたが、やはり残念ですね。
最後はシングルAアドバンス
トロイ・トゥロウィツキーのメジャーでの現役最後のゲームは4月3日のタイガース戦。8番SSで先発出場。2回裏に回ってきた打席ではSSポップフライ。ピッチャーはマシュー・ボイドでした。
そして4回表の守備からベンチへ下がり、これが現役の最後となりました。
このときトゥロウィツキーが傷めたのは左ふくらはぎ。翌日の4日にIL入りとなり、4月30日にシングルAアドバンスのタンパ・ターポンズ(https://www.milb.com/tampa)へ。リハビリを行っておりました。
そして来たるべき時とも言っていいディディ・グレゴリアスの復帰ともにトゥロは現地2019年6月7日付で10 Day IL から60Day ILに。
ブーン監督はトゥロウィツキーに対して、自宅での療養を命じました。
【MLBニュース2019】ディディ・グレゴリアス復帰戦にルーキー、ザック・プリサックが立ちはだかる!トゥロウィツキーの最新情報も
そして現地2019年7月25日、引退表明へ。
息子に自分のプレーしている姿を
2017年7月28日、エンゼルス戦。トゥロウィツキーは足首の靭帯を損傷し、その年はそのままシーズンエンド。また、その後はかかとの骨棘(こっきょく)にも悩まされ、2018年はフルで欠場。
現地2018年12月11日に、ブルージェイズをリリースとなり、現地2019年1月4日にヤンキースとサイン。
ブルージェイズとの長期契約の解消の金額のやり取りは下記の記事にて詳細を書いています。
長くケガに苦しんで、現役引退の危機を感じながらもヤンキースでのチャンスを得たトゥロウィツキーが考えていたことはただ1つ。5才の息子に、メジャーリーガーの自分がプレーしている姿を見せてあげることでした。そのためにリハビリの苦痛にも耐え、見事に開幕スタメンに名を連ねました。
2019年は5試合に出場。HRも放ち、息子さんにプレーしている姿を見せることができました。
華麗なるスピニング・スロー
トロイ・トゥロウィツキーと言えば、華麗なるスピニング・スローですね。
打撃も含めたキャリア総集編がこちら↓です。
メジャーのSSと言えば、80年代から90年代に活躍したオジー・スミスはじめ、90年代から2000年代のオマール・ビスケル、2000年代のジャック・ウィルソン、2008年以降のクリフ・ペニントン、そして1990年代なかばから2014年までのデレク・ジーター、今ではホセ・イグレシアスなど、まだまだ名前を挙げきれていない選手もたくさんおりますが、守備面で驚異的な動きができ、憧れをもって見ることのできる選手がたくさんおりました。
そういった数ある才能ある選手の中でも2006年メジャーデビューのトゥロウィツキーは190cmの大型SSで、守備範囲、肩の強さ、動きの豪華さの点で他の選手とは一線を画したSSでもありました。攻撃面でも3割、30本、20盗塁ととても華やかなSSと言えたと思います。
すでに足を故障していたので2019年にあの頃のプレーを要求することはできませんでしたが、彼が引退するというのはやはり寂しいですね。
トゥロウィツキーの背番号
ジーターへの憧れを強くもっていたトロイ・トゥロウィツキーはジーター由来の”2”を背負い続けました。
ロッキーズでは”14”でデビューして、その翌年に早速”2”に変更。ブルージェイズでももちろん”2”、そしてヤンキースではジーターの”2”が入った”12”を背負いました。
2014年を最後に引退を表明していたデレク・ジーターの後継にはトロイ・トゥロウィツキーがぴったりだと思っていたのですが、ヤンキースが選んだのは現SSのディディ・グレゴリアスでした(2015からNYY)。
2010年11月に結んだロッキーズとの10年$157.75Mの長期契約のしばりが一番の原因だったと思われます。それに結構、故障がちな面もありましたのでヤンキースはディディを選んだと思います。
トゥロウィツキーのスタッツ
トゥロウィツキーのアウォードとスタッツです。
- オールスター出場:5度(2010-11/2013-15)
- ゴールドグラブ賞:2度(2010-11)
- シルバースラッガー賞:2度(2010-11)
- 20HR: 7度(2007/2009-11/2013-14/2016)
- 30HR: 2度(2009/2011)
- 100RBI :1度 (2011)
- 100Run:2度 (2007/2009)
ヤングプレーヤー達の夢のお手伝い
ロングビーチ生まれのトロイ・トゥロウィツキーは大学はUSCロングビーチの出身ではありますが、これからはテキサス大学(University of Texas)のアシスタント・コーチに就任します。
“While this chapter is now over, I look forward to continuing my involvement in the game that I love … instructing and helping young players to achieve their goals and dreams,”
「メジャーリーグプレーヤーという章は今終わってしまったけれど、大好きな野球にはこれからも関わっていきたいと思っている。これからは若いプレーヤー達の夢やゴールのお手伝いをするのさ」
こんな言い方かどうかはわかりませんが、いずれにせよテキサス大学の選手は非常に羨ましいですね。現役を終えたばかりのトゥロ・クラスのプレーヤーが即コーチにつくなんて。
日本で例えるなら誰が大学のコーチに就くようなものというふうにうまく当てられないですが、強いて上げれば、高橋由伸選手が現役を引退して即慶応大学の監督になるようなものでしょうか。
いずれにせよ、選手達にとってはこんなハッピーなことはないでしょうね。
お疲れ様でした。
よいプレーを見せていただき、ありがとうございました。
お読みいただき、ありがとうございました。
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