最適なフィットではなかった
現地2019年5月4日、シンシナティ・レッズは外野手で今オフ、ドジャースからトレードで獲得したマット・ケンプ(Matt Kemp)をリリースしました。
GM「見定め期間は終了。フィットしなかった」
マット・ケンプのリリースに際し、レッズGMのディック・ウィリアムズはこのように述べています。
“After giving it time to develop, we didn’t see Matt fitting in. We wanted to give him the opportunity to help another team.”
「チームの戦力としてフィットするかを見定めてきたが、マットはチームに戦力としてフィットしていないように見えた。彼には他のチームでの活躍の機会を与えたい」と語っています(意訳)。
マット・ケンプの2019年の成績
34才のシーズンを迎えたマット・ケンプの2019年の成績は60打数12安打、打率.200、OBP .204、SLG .283、HR 1、打点5、WARは-0.9。
怪我としては肋骨を傷めており、4月22日付けで10 Day ILに入っていました。どのタイミングで傷めたかは不明ですが、スイングもしっかりできない状態だったかと思います。
ニック・センゼルのメジャーデビューの影響も
2019年はチーム打率が.212(現地2019年5月4日時点)とナ・リーグ最下位で、とにかく貧打で苦しんでいるレッズ。
今回のケンプのリリースは、混雑しているレッズの外野陣において、ニック・センゼルのメジャーデビューで彼が戦力としてかなりの見込みがあるということがわかったによる厳しい処置と言わざるを得ないです。
新陳代謝は仕方ありません。
同時にシェブラーはトリプルAへ
ケンプのリリースと同時に外野手のスコット・シェブラー(Scott Schebler)をトリプルAに降格、さらに左腕投手のコディー・リード(Cody Reed )のメジャーへのコールアップも発表されています。
スコット・シェブラーも深刻な打撃成績で、81 打数11安打、打率.123、HR2、RBI 7。レッズ貧打打線の要因の一人でもありました。
スコット・シェブラーは28才ということでまだチャンスを与えたいという考えのようです。
レッズはケンプの残りのサラリーを支払う
マット・ケンプの2019年のサラリーは2,175万ドル。このうちドジャースが350万ドルを支払い、パドレスは250万ドル支払います。計600万ドルがこの2チームによって支払われます。
これはトレードの時にそういう支払いの契約をしたためです。
残りの1,575万ドルはレッズに支払い義務が残っています。
レッズはケンプ獲得のトレードでドジャースからキャッシュを700万ドルもらっていますから、それによってケンプへの支払いを相殺するつもりかもしれません(推測)。
とにかくトレード1つで見ると、損をしているように見えますが、いろいろなトレードの条件によって案外予算があることがあるので、思い切った決断の影にはそのようなしっかりとした財政的根拠があるはずです。
ヤンキース、ケンプを狙うか?
レッズをリリースとなったマット・ケンプですが、肋骨というか脇腹というかとにかく胸壁の怪我がクリアーであれば、しっかりとスイングできますので他球団が手を上げそうです。
とくに外野手3名が離脱しているヤンキースは手を上げるかもしれません。キャメロン・メイビンが頑張ってはおりますが、いくらでも欲しいのがヤンキースですので、入るかもしれません。
お読みいただき、ありがとうございました。
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