アスレチックスが緊急補強を実行
現地2019年3月27日、もう開幕の前日のことですが、オークランド・アスレチックスがトロント・ブルージェイズからベテラン・スラッガーのケンドリス・モラレス(Kendrys Morales)をトレードで獲得しました。
アスレチックスからブルージェイズへはマイナーの内野手のヘスス・ロペス(Jesus Lopez)が動きます。
マット・オルソンの怪我が背景
今回のアスレチックスのケンドリス・モラレスの補強は去る3月22日に行われたマリナーズ@アスレチックスの東京開幕のGame2でマット・オルソンが怪我をしたことによる影響。
5回裏に菊池投手の投球をファウルした後、顔を歪めるシーンがありましたが、アメリカに戻ってからの精密検査で、打者にとって厄介な有鉤骨(ゆうこうこつ)の骨折と判明。
ちょうどバットのグリップが手の平の付け根に当たる部分です。長年のショックの蓄積で骨折に至るケースがあります。
マット・オルソンはすでに現地2019年3月23日にロスの病院で手術済み。
回復まで6から8週間かかる見込みです。
マット・オルソンは東京開幕戦でも中軸の6番を打ったパワーヒッター。2018年は29HR、33ダブル、84 RBIを上げているポイントゲッターでもあります。
大事な得点源を失ったことが今回、ケンドリス・モラレスを獲得に至った背景です。
サラリー
ケンドリス・モラレスは2016年11月にブルージェイズと契約した際、3年3,300万ドルでサイン。アスレチックスは残り1年の2019年分を引き継ぐ形です。
2019年のサラリーは1,200万ドル。
ケンドリス・モラレスとは
もう有名選手ですが、簡単にモラレスのプロフィールを記しておきたいと思います。
所属したクラブ
ケンドリス・モラレスは1983年6月20日生まれの35才のベテラン。右投げスイッチヒッターです。
キューバ出身で、2005年4月にエンゼルスとアマチュアFAとして契約してMLB入り。エンゼルスで6年を過ごした後、2012年12月にジェイソン・バルガスとのトレードでマリナーズへ移籍。
マリナーズでは2013年の1年だけプレーし、その年のオフにFAに。
2014年6月にツインズと契約しました。そして約1ヶ月後の7月のトレード・デッドラインの時期に再びマリナーズへ移籍。スティーブン・プライアーとのトレードでした。
2014年オフに再びFA。2014年12月にロイヤルズと契約。ロイヤルズのWS制覇にも貢献。
2016年10月に三度FAに。FAとなってすぐにブルージェイズと契約。ブルージェイズで2017年と2018年にプレーしていたのでした。
Award とStats
ケンドリス・モラレスはご覧のような成績を残しています。
- 2015シルバースラッガー賞 (DH)
- 20HR以上: 7シーズン (2009、 2012、 2013、 2015-2018)
- 30HR以上: 2シーズン (2009、 2016)
- 100 RBI 以上: 2シーズン (2009、 2015)
- World Series 制覇:ロイヤルズ( 2015)
- 通算:12年、1,310試合出場、打率 .268、OBP .328、SLG .460、OPS .780、HR 211、RBI 728、四球391。
2018年は1Bで18試合、3Bで1試合、DHで100試合、代打で22試合に出場。
打撃センスが非常にいい人です。
SS賞を受賞した2015年のハイライト動画↓。
2018年は7試合連続HR
モラレスの特筆としては、2018年に7試合連続HRを達成。あと1本で8試合連続HRのメジャー新記録というところまでたどり着いておりました。
ヘスス・ロペス
アスレチックスからブルージェイズへ移籍するヘスス・ロペスはニカラグア出身の22才の内野のユーティリティー。本当はアスレチックスは置いておきたかったプロスペクトだと思います。
2018年はシングルAに所属し、84試合で301打数72安打、打率.239、HR10、打点41。
2016年の動画ならありました。
ブルージェイズはリビルド中なので出場機会もあるかもしれません。まずはダブルAに上がってからですね。
DHはモラレスか?K・デービスか?
ケンドリス・モラレスを獲得してマット・オルソンの打撃の穴を防ぐことに成功したアスレチックス。
そのモラレスとDHで重複するのが、2018年HRキングで3年連続40HRのクリス・デービス。日本開幕戦でも存在感を見せてくれた男前です。
ケンドリス・モラレスの守備は上述した通り、2018年は1Bも守りましたが、DHがメインでした。
クリス・デービスの2018年はほとんどがDH
クリス・デービスも2018年はほとんどがDH出場。LFを守ったのは11試合のみ。2017年はLFで111試合に出場していますので、外野も任せられないことはありませんが、やはりDHで起用したいところです。
モラレスは1Bか
となると、クリス・デービスをDH、ケンドリス・モラレスを1Bで起用。マーク・カナは外野での出場がメインとなりそうです。
モラレスはスイッチヒッターで、左投手と右投手の対戦の打率がほぼ変わりません。右投手.264、左投手.278。
あえてカナと使い分けるか
よって、投手による使い分けはなさそうですが、カナの調子を維持するためにも左投手の場合は右打者のカナを使うかもわかりませんね。
いずれにせよ、また新たなけが人が出るかもしれませんから、アスレチックスとしてはモラレスを獲得してゲームのオプションが増えたことは間違いないです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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