ブライス・ハーパーの契約の余波
現地2019年3月2日、ブライス・ハーパーがスプリングトレーニングの球場で入団会見を行いました。
NO.3 をつけた理由
今回、ハーパーはナッツ時代に背負った#34から#3に変更。フィリーズの#34はロイ・ハラデーがつけていた番号ゆえ、彼に敬意を払いその番号を避けたとのことです。
ロイ・ハラデーの番号はフィリーズではまだ永久欠番になっていませんが、ブルージェイズでは在籍時にハラデーがつけていた#32をRetired Number(永久欠番)にしています。
ちょっとマチャードのディールがかすんでしまうようなハーパーのディールでしたが、その余波は広がっています。
良い点はこれによりホットストーブ(FA市場のこと)がますます加速するであろうことです。まず、表題とは前後しますが、キンブレルの噂から。
C・キンブレルはNLイーストのマウンドに立ちそう
ハーパーの次は誰?ということで、ボラス氏のクライアントであるダラス・カイケルの動向もすぐに結論が出そうな気がしますが、やはり気になるのはレッドソックスのクローザー、クレイグ・キンブレル(Craig Kimbrel )の動向です。
レッドソックはもうないか?
クローザーのポジションが空いてしまっているレッドソックスですが、今オフ、ドンブロウスキ社長からクローザーに大枚をはたく意図はないとの報道が2度でました。
ブラフ、つまり、とりあえずそう見せかけておいて実は獲得に走るという可能性もありましたが、動きが見えないのが気になります。すでにオファーは投げておりますが、年数などの条件で1度キンブレル側からNOが出ています。
そしてマット・バーンズをクローザーに起用する報道も出ております。やはり贅沢税がネックになってキンブレルの希望を叶えられないような状況に思います。
熱心なナショナルズ
ハーパーのディールが決まった後、ナショナルズがキンブレルに熱を上げているという情報が出てきました。
ナッツにはすでにショーン・ドゥーリトルという左腕のいいクローザーがおります。ドゥーリトルをセットアップ、キンブレルをクローザーにというプランを画策しているようです。
トミー・ジョン手術から完全復活を果たしそうな元カージナルスのクローザー、トレバー・ローゼンタールもおりますから、ナッツのブルペンは現時点でもかなり良いです。
ハーパー時代でもNLCSに行けなかった大きな要因として後ろの弱さがありましたが、そのトラウマがまだ抜けていないのでしょうか。ハーパーが抜けて贅沢税の上限に少し余裕が出来たようですから獲得に走りそうです。
フィリーズ、ブレーブスも
すでにハーパーを得ているフィリーズですが、こちらもキンブレルを諦めてはおりません。
ブレーブスはアロルディス・ビスカイーノ(2018年は16SV)というクローザーがいますが、今オフにその座を争うと見られていた左腕のA.J. ミンターが現地2019年3月2日、左肩痛を訴え、ペースダウン。
先発ローテのフォルテネビッツも右肩痛を発症しており、主要投手にけが人が出ている状況。
先発を獲得するという選択肢もあるものの、打線がいいことからゲーム終盤の締めを任せられるクローザーが欲しいところです。よって、ブレーブスも有力な候補。しかも今オフは資金に余裕がありそうです。ブレーブスだとキンブレルは復帰ということになりますが、実現の可能性は結構高いと思っています。
キンブレルのディールもここ1週間で決まるのではないか?と考えていますが、どうでしょうか??
その他、ハーパーの余波としてはこの人にも。
LAA、トラウトに破格の延長を検討中
まだ検討というお話の段階ですが、エンゼルスはチームの顔であるマイク・トラウトにハーパーを年俸単価でしのぐ10年3億5,000万ドルでオファーしようかと検討しているとの情報が入りました。
トラウトのFAは2020シーズン終了後
トラウトとエンゼルスは2014年3月に6年1億4,450万ドルで延長済みで2020年まで契約が残っています。よって、トラウトがFAになるのは2021年からで、実質的には2020年のシーズン終了後。
今回は囲い込み策として現状の契約を上書きするつもりで、トラウトと長期契約を結びたい意向です。
なお、トラウトのエージェントはボラス氏ではありません。クレイグ・ランディス(Craig Landis)という人です。
LAAはロングビーチへの移転も検討中
アナハイム郡が非協力的なのか、あるいは1960年代に完成した施設の老朽化が問題なのかは精査する必要があるのですが、エンゼルスは現状のスタジアムのリース期間が2020年で終了。移転を計画中です。
また追って記事にしますが、今のところの移転先はカリフォルニア州内のロングビーチが有力です。ロスの国際物流の拠点ですね。ここのベイエリアに敷地を確保する動きが出ています。
会計的には別勘定とは言え、資金の問題がどうなのか?エンゼルスの場合はそこがポイントになるかと思います。
トラウトは静観
マイク・トラウトは自身の契約については報道陣にも勘弁して欲しいという姿勢を貫いています。これはさすがだと思います。今、未来のクラブの話をするとエンゼルスの関係者ならびにファンに失礼ですからね。
本当は地元愛にあふれ、フィラデルフィア大好きな人なのですが、そこは一切見せていません。もっとも、イーグルスやシクサーズのゲームにはしょっちゅう行ってはいて、フィラデルフィア愛はダダ漏れではあります。
ハーパー&トラウトの共演
ハーパーが長期でフィリーズに残るということで、トラウトとの同世代最強コンビがフィリーズに誕生する可能性はどうなるでしょうか?
かつて猪木・馬場で例えてしまったことがありますが、それくらい強烈なコンビとなります。
遅いFAの余波は、春先の不調に
マチャードは現地2019年3月2日、カクタス・リーグの初打席に入り、ポップフライに終わりました。
ハーパーも早ければ来週からゲームに参加することになると思います。
J.D.マルチネスはスプリングトレーニングでHRゼロ
これは2018年のJ.D.マルチネスの例だけで根拠は薄いかもしれませんが、遅いFAの影響により、スプリングトレーニングへの参加が遅れた選手はスプリングトレーニングで苦しむことになりそうです。
個人で体は鍛えてはいたはずですが、やはりゲーム勘やチームのサイン確認などがありますから、グランド外のことにも慣れるのに時間がかかるためと思われます。
2018年のJ.D.マルチネスは結果として、ワールドシリーズ制覇に貢献。シルバースラッガー賞を外野とDHで受賞したりと華やかなシーズンに終わりましたが、スプリングトレーニングでは結構悲惨でした。
47打数15安打で打率.319を残してはいたものの、HRはゼロ。
本人は開幕に向けてかなり調整したとは思います。
よって、3月終わりの開幕を迎えてようやく本人の力が発露。3月・4月でHRが5本に、さらに5月には量産して13本を放ちました。
よって、マチャードもハーパーもスプリングトレーニングでは心配を誘発すら成績になるかもしれませんということを言っておきたいと思います。
シーズンに入れば大丈夫かと。
お読みいただき、ありがとうございました。
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