BAL 13 @ 12 BOS
現地2023年9月9日、フェンウェイ・パークでオリオールズとの対戦中のレッドソックス。前日8日のGm1では前半戦は0-1で拮抗した展開を見せるも、6回以降は投手陣が打ち込まれ2-11と敗戦。9回の4失点に今季の実力を見た気がします。
とは言え、レンジャーズとマリナーズの不調が続いていることで、まだ数字的にはポストシーズンの可能性がごくごくわずかですが、1%ほど残っているということで、4連敗を阻止するべく勝負ジャージのシティー・コネクトで出陣。
その甲斐あって、打線が強烈に機能。壮絶な安打数を放ちましたが、投手陣が崩壊しており、失点の山でこの大事な一戦を落としました。
投手陣が13失点、5HR
レッドソックス先発はクリス・セール。立ち上がりは三者凡退に抑え、良い滑り出しを見せたのですが、3回表にイニング先頭のホルヘ・マテオとアドレー・ラッチマンに連続四球を出したところから怪しくなり、ランナーを貯めては長打を打たれるという投球を繰り返し、4イニングまでに2本のHRを浴びて7失点。
いきなりゲームを壊してしまいました。
レッドソックス投手陣はその後もエンゼルスから獲得したザック・ワイスが2イニングで2HRを浴びて2失点。移籍後は打たれたところしか見たことがないほど打たれているマウリシオ・リョーベラがこの日も1イニングで被本塁打1で3失点を喫し、中盤までに11失点。
これはプレーオフなどもっての他という試合展開を見せたのでした。
無失点は8回のジョン・シュライバーのみ。9回表のジョー・ジャケスはそれなりの投球を見せましたが、追い上げムードに水を差す13失点目を喫し、結果的にこの1点が重くのしかかりました。
ホーム・フェンウェイの狭さに翻弄されっぱなしです。
打線が23安打!!
オリオールズ先発はジャック・フラハーティー。レッドソックスは初回にジャスティン・ターナーの2ランHRで2点を先制したものの、上述の通り、投手陣が失点を重ね、4回表を終了した時点で2-7とリードを許す展開。
この日の打線はすごかったです。4回裏、ウィリャー・アブレイユ(Wilyer Abreu)の四球をきっかけに、下位打線で1点を返すと、上位打線も後ろに繋いでいき、このイニングはHR無しで4得点を上げ、6-7と1点差ゲームに。
6回表にザック・ワイスが2連続HRを浴びて6-9とリードを拡げられてしまい、さらに7回表にはマウリシオ・リョーベラがガナー・ヘンダーソンに3ランHRを浴びて、スコアは6-12とダブルスコアに。
しかし、7回裏に吉田選手のリード・オフ・リングルを皮切りにまたしても打線が繋がり、タイムリーのみで3得点を奪ったレッドソックスは、9-12と3点差ゲームに。
9回表、ジョー・ジャケスの1失点がなければというところでしたが、レッドソックスは9回裏にクローザー・ロールのイェニエル・カノーを攻め、1アウトからラファエル・デバースが2塁打でチャンスメイク。セダン・ラファエルラの内野安打とトリストン・カサスの四球で1アウト満塁で吉田選手に打席が回ってきます。
吉田選手、あと数メートルでGS
当たっていなかったトリストン・カサスがうまく四球を選んでくれたおかげで吉田選手に満塁のチャンスが巡ってきました。
ここでイェニエル・カノーは一段と厳しい顔つきになったと思った瞬間、ギアをアップ。吉田選手に98mph超えの投球を見せつけます。四球後の初球を打っていたら、たぶんポップフライに終わっていました。そのシンカーは外れたのでボール。そして4球目。吉田選手は97.5mphのチェンジアップに対応。うまくバットに乗せてグリーンモンスター方面に運びます。これが予想よりはるかに飛び、飛距離はHRでした。ただ、ポールからわずかに数メートル流れてファウルに。あわやグランドスラムで、惜しい当たりでした。
イェニエル・カノーはその次のボールでチェンジアップを選択。これはジェームス・マッキャンがうまかったですね。これで崩された吉田選手の打球は投手前のゴロとなり、3塁ランナーのデバースはホームでフォースアウトとなり、吉田選手が1塁に残る形に。
2アウトとなったレッドソックスでしたが、その後、トレバー・ストーリーとウィリャー・アブレイユのタイムリーで3得点。12-13と1点差ゲームに持ち込みます。
2アウト1、3塁でバッターはエマニュエル・バルデス。バルデスは97mphのシンカーを捉え、LFにいい当たりを放ったのですが、打球はオースティン・ヘイズの真正面で万事休す。レッドソックスが12-13で落としました。
両軍合わせて37安打
壮絶な展開となったこのゲームは、ご覧のような数字に。
Item | BAL | BOS | Total |
---|---|---|---|
RUN | 13 | 12 | 25 |
Hit | 14 | 23 | 37 |
HR | 5 | 1 | 6 |
レッドソックスは23安打を放っているのです。デバースが6-4、JTが5-2、吉田選手が6-3、ストーリーが6-3、ウィリャー・アブレイユが5-5!、エマニュエル・バルデスとコナー・ウォンがそれぞれ2本ずつ。
HRが1本だけでタイムリーで上げたのが10点というのが良かったのですが、いかんせん投手陣が壊滅的でした。
藤浪が好投!
レッドソックスは5回裏、2番手左腕のシオネル・ペレスから、トレバー・ストーリーとウィリャー・アブレイユが連続シングルを放ち、ノーアウト1、2塁のチャンスを作りました。
ペレスはつづくエマニュエル・バルデスから三振を奪ったところで降板。藤浪投手がマウンドに上がりました。藤浪投手はいきなりダブルスチールを決められピンチを迎えますが、コナー・ウォンを98.2mphの4シームで押し込み、RFへの浅いフライに仕留めて2アウト。
つづくアレックス・ベルドゥーゴには100mph近い4シームを見せて最後は92mphのスプリットで2Bゴロに仕留め、本人も1塁へうまくベースカバーに入り、このピンチを退けました。
藤浪投手はつづく6回裏もラファエル・デバース、ジャスティン・ターナー、トリストン・カサスという怖いターンを三者凡退に抑え、1.2イニングをパーフェクトに抑えました。中盤のこの良い仕事がオリオールズの勝ちにもつながったと言っていいと思います。藤浪投手に勝ちが転がり、7勝目を上げています。
藤浪投手は9月は好投を継続。4試合、4.2イニングを投げ、ERAは0.00、BB 0、被安打もたったの2です。イェニエル・カノーが疲れ気味ですので、今後はさらに後ろでの登板もありそうです。藤浪投手は阪神時代から非常に多くの球数を投げていますが、肩肘は平気なのでしょうか?このタフぶりには驚かされるばかりです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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