NLDS Gm1 NYM 6 @ 2 PHI
現地2024年10月5日、NLDSもいよいよスタートし、リーグ勝率2位のフィリーズが登場。フィリーズは2022年から3年連続でポストシーズンに進出。今回、過去2年と違うところはワイルドカード・シリーズを経ずにNLDSからのスタートである点です。
2022、2023年はブレーブスが地区連覇を達成していましたから、どうしてシーズン中はそこを突破できませんでした。しかし、今季は地区優勝を達成。ここがとにかく重要でフィリーズにはザック・ウィーラーとアーロン・ノラという際立った右腕が2人いますが、今季は満を持してDSからのスタート。彼らは過去2年、ポストシーズン序盤で相手を圧倒していたものの、後半になると疲れからかベロシティーも落ちて、最後に勝ちきれないところがありました。
今回は日程的なところで非常に有利に思えるフィリーズですが、Gm1はある意味その通りにはなったものの、Xファクターの多いメッツに終盤ひっくり返される展開に。
千賀、2回1失点
まずゲームの注目はメッツ先発の千賀投手でした。千賀投手はスプリング・トレーニング中の2月25日に右肩の後部関節包に中等度の損傷があることが発覚。オープニング投手の予定でしたが、キャンセルとなりました。
その後、PRP注射などの治療を経て、シーズン・デビューを果たしたのが現地2024年7月26日。これでメッツはシーズン終盤にかけてラッシュをかけられる!と思ったのもつかの間、そのデビュー戦で今度はふくらはぎを傷めてしまい離脱。このままシーズン・エンドとなってしまいました。よって、2024年は1試合、5.1 IPのみの登板で終わってしまいました。
シーズン終盤にも復帰の噂はありましたがキャンセル。その間、メッツは終盤に猛ラッシュをかけ、シーズン160試合を終えてポストシーズン進出の望みをつなげます。そして9月30日のブレーブスとのダブルヘッダーの1試合目でミラクルの勝利を納め、見事にポストシーズン進出を決めました。
こうなれば、シーズン終盤とワイルドカード・シリーズで投手をたくさん投入したメッツの投手事情とそもそも登板の可能性が高まっていた千賀投手の受給が一致。今回、ポストシーズンでの復帰登板となりました。
カイル・シュワーバーに一発
その千賀投手は1回裏、フィリーズ先頭のカイル・シュワーバーの3球の4シームを豪快にRFのアッパーデッキまで放り込まれるソロHRを浴び、いきなりの1失点という立ち上がりに。
これでどうなるのか?と思いましたが、さすがは千賀投手。その後はスウィーパー、スライダー、そして時折のフォーク・ボールで怖いトレイ・ターナー、ニック・カステヤーノスを打ち取り、最少被害で1回を終えます。
Kodai Senga's 2Ks in the 1st. pic.twitter.com/t702RpDept
— Rob Friedman (@PitchingNinja) October 5, 2024
千賀投手は2イニングを投げたところで降板。被安打、失点ともにカイル・シュワーバーの一発のみでBBはブライス・ハーパーに出した1個のみ。3三振を奪い、まずはゲームを壊さずにリレーしました。久しぶりの登板で、うまいピッチングを見せましたね。球数は31球。このペースならNLDSでもう1試合あるかもしれませんね。
ザック・ウィーラーがさすがのスコアレス投球
フィリーズ先発のザック・ウィーラーは休養も十分で圧巻の投球を見せました。3回まで出したランナーは四球の1人のみ。4回表に先頭のマーク・ベントスのこの日の初ヒットを許しましたが、このイニングはホセ・イグレシアスをダブルプレーに斬って取り無失点。
ウィーラーは危なげない投球で7イニングまで投げぬき、球数は111球。被安打はたったの1で、スコアレス。BB 4、SO 9という素晴らしい投球内容でフィリーズの勝利確率を上げて降板しました。
フィリーズ、追加点ならず
ウィーラーが好投している間に打線は追加点を狙いたいところでしたが、フィリーズは打線が思う通りに機能しません。2回から7回まではカイル・シュワーバーのシングルと四球3つの出塁のみにとどまってしまいます。
メッツのブルペンが見事なリレー
それもそのはずでメッツのブルペンが素晴らしい仕事をしたからです。この日、メッツはオープナーということになりましたが、2番手のデービッド・ピーターソンが3回から5回までの3イニングを投げ、被安打1、BB 3ながら、スコアレスに抑える好投。さらに、3番手のリード・ギャレットは6回、7回の2イニングをパーフェクト・リレー。メッツはこれで流れを作りました。
メッツ、8回に5得点
1-0とフィリーズがリードして進んだ8回表、フィリーズは2番手にジェフ・ホフマンを起用。メッツはイニング先頭のフランシスコ・アルバレスがシングルで出塁すると、ここは勝負どころと見たのか、代走にハリソン・ベイダーを起用。ジェフ・ホフマンはこの代走が気になったのか、フランシスコ・リンドーアにさらに神経質になり、四球を出してピンチが拡大。
ここでメッツはマーク・ビエントスがLFにシングル・ヒットを放ち、これで2塁ランナーのハリソン・ベイダーが生還して簡単に1-1の同点に追いつきます。
フィリーズはたまらずマット・ストラムをマウンドに送りますが、そのストラムも流れを止めきれることが出来ずにブランドン・ニモがタイムリーを放ち、メッツが2-1と勝ち越しに成功。さらにストラムはピート・アロンゾに犠牲フライを浴び(3-1)、ホセ・イグレシアスにシングルを浴びたところで降板。オライオン・カーカリングにスイッチが、メッツはそのオライオン・カーカリングからも追加点を奪い、この回計5得点。
メッツは9回表にもブランドン・ニモがタイムリーを放ち、6点目を奪います。
メッツは8回裏にフィル・メイトンが登板。2アウトからハーパーに二塁打を打たれ、つづくニック・カステヤーノスにはシングルを許すも、当たりが強すぎてハーパーが生還できず、ラッキーな状況もありました。最後はアレク・ボームを打ち取り、このピンチも無失点。これでもう決まりましたね。
9回裏、ライン・スタネックが1失点を許しますが、フィリーズの反撃もここまで。6-2でメッツがフィリーズを破り、初戦を取りました。
メッツの勢いはまだ続いています。Gm2はルイス・セベリーノとクリストファー・サンチェスの先発です。フィリーズのロブ・トムソン監督がどういう手を打ってくるのか、興味深いです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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