レンジャーズがALペナントを制覇
現地2023年10月23日、レンジャーズ@アストロズのGame7はすごいゲームでしたね。戦前ではアストロズに分があるか?と思われました。というのもGm3で不安を撒き散らした形となったマックス・シャーザーと、やはりPSに強いという印象を与えたクリスチャン・ハビエルの顔合わせだったからです。
しかし、結果は予想を裏切るレンジャーズの強烈な破壊力が投手陣をサポート。ブルース・ボーチー監督もスペシャルな継投を見せ、レンジャーズが見事にアストロズに勝利。2011年の以来のワールドシリーズ進出を決めました。
【YOUTUBE】The Texas Rangers are GOING TO THE WORLD SERIES!!
TEX、電光石火の初回の3得点
これほどまでにうまくいくのか?というレンジャーズの初回の攻撃でした。なんとクリスチャン・ハビエルを1アウトでノックアウトするという強烈な破壊力でした。
- セミエン:強いSSゴロで1アウト
- シーガー:2球目の甘いボールをRFへ特大のソロHR (TEX 1, HOU 0)
- カーター:BB
- ガルシア:あわやHRかというLFウォール直撃のシングル(打った後、余韻に浸りました)(TEX 2, HOU 0)
- ガーバー:モーションの大きいハビエルからガーバーが2盗に成功。ガーバーはLF前ヒット。LFのブラントリーが打球を肩で弾き、ガルシアが生還(TEX 3, HOU 0)
- ハイム:LFへシングル
ハビエルはここで降板。メイトンにスイッチ。 - ロウ:三振で2アウト
- ヤング:空振り三振で3アウト
シャーザー、WSが楽しみな投球
このゲームのポイントはなんと言ってもマックス・シャーザーの出来。レンジャーズの戦法からも先制逃げ切りのパターンしかない訳ですからシャーザーがどれだけのボールを投げるのかという点と場合によってはショート・イニングでの降板も納得させるという点にありました。
そのマックス・シャーザーは立ち上がり、いきなりホセ・アルトゥーベにLFウォール直撃の2塁打を浴び、スコアリング・ポジションでヨルダン・アルバレスを迎える大ピンチ。ホセ・アブレイユにタイムリーを打たれ1点を許し、3-1となったものの、マイケル・ブラントリーを4-6-3のダブルプレーにし止めてピンチを脱出。どうなることかと思われた立ち上がりでした。
シャーザーは3回裏にアレックス・ブレグマンにソロHR、ヨルダン・アルバレスにLFへあわやHRかという三塁打を許し、ホセ・アブレイユを3Bゴロに打ち取ったところでお役御免となりました。
2.2IPで被安打4、失点2、自責点2、BB 2、SO 2、HR 1。数字は決してよくありませんが、Gm3の時とベロシティーは変わらなかったものの、ボールの切れがGm3とは格段に違いました。Gm3はいわば病み上がりの登板でしたが、この日はかなり調子を戻してきたという投球だったと思います。これはワールドシリーズでの投球がかなり楽しみでもあります。
スペシャル・リレー:モンゴメリー登板
この日は総力戦と決めていたボーチー監督は2番手にジョーダン・モンゴメリーを起用。
モンゴメリーは期待に答え、3回2アウトから5回まで計2.1イニングを投げ、被安打3、スコアレスに抑える好投。ここで締めたのは大きかったですね。
試合を決めたTEXの4回の4得点
3回裏を終えてスコアは4−2。レンジャーズはまだセイフティー・リードではありませんでした。
しかし、4回表にビッグイニングを作り4得点を上げ、7-2とリードを拡大。これでアストロズの意欲をくじいたと思います。
アストロズの投手はJP・フランス。
- ヤング:LFへのシングル
- タベラス:三振で1アウト
- セミエン:BB
- シーガー:1B強襲の内野安打で満塁
- カーター:RF線にタイムリー・トリプル。ヤング、セミエンが生還。(TEX 6, HOU 2)
- ガルシア:1アウト、2、3塁で三遊間に2点タイムリー・シングル(TEX 8, HOU 2)
- ガーバー:2Bフライで2アウト
- ハイム:RFへシングルで2アウト1、3塁に。
- JP・フランスが降板。ヘクター・ネリスにスイッチ
- ロウ:BBで2アウト満塁
- ヤング:SSゴロで攻撃終了
アドリス・ガルシア 5-4、5 RBI
レンジャーズ打線の核となったのがやはりアドリス・ガルシア。1回の第1打席でのLFへの大きなHR性のシングルの後は、3回表にはRFへソロHR。その後は2点タイムリー、1Bフライ、左中間へのソロHRとこの日は5-4、5RBIでした。
レンジャーズはモンゴメリーの後は、ジョシュ・スボルツ、アロルディス・チャップマン、そしてホセ・ルクラクとつなぎ、この3人で4イニング、2失点に抑え、このまま逃げ切りました。
最終的なスコアは11-4です。
MVPはアドリス・ガルシア
ALCSからはシリーズMVPが決まりますが、アドリス・ガルシアに決定。
ALCSは7試合で、28打数10安打!打率.357、OBP .400、SLG .893、OPS 1.293。HR 5、RBI 15、SB 1、SO 6。
- 4試合連続HRはポストシーズン史上4番目に長い記録
- 20 RBI(WC/ALDS/ALCS含む)は、2011年にデビッド・フリースが記録した21RBIに次ぐポストシーズン2位タイ。タイ記録のもう一人はチームメイトのコーリー・シーガーで2020年にドジャースで記録したもの。
- ちなみにフリースとシーガーは20試合での達成に対し、アドリス・ガルシアは12試合で達成。WSもあるので記録更新は間違いないところ。
- ALCS での15 RBIは、1シリーズのRBIとしては最多記録。それまでは2011年のALCSでネルソン・クルーズが記録した13 RBIが最多でした。
アドリス・ガルシアのまさにレコード・セッティングなALCSの記録でした。
実はNPB出身
なお、アドリス・ガルシアはキューバの国内リーグから出て初めての外国リーグがNPBだったという選手です。2016年に読売ジャイアンツに所属。ファームでは28試合で111-26、.234/.274/.396でHR 4、RBI 12、SB 2。しかし、1軍では4試合で7-0。ヒットレスでした。この時は23歳です。
レンジャーズ、おめでとうございます!ネイトのWSでの勇姿がまた見られるのも嬉しい限りです。
M・ガーバーが脇腹にHBP
なお、心配なのはミッチ・ガーバーです。6回表、ブライアン・アブレイユの97mphの豪速球を左脇腹にもろに受けました。肋骨が折れていないか?を心配しております。こちらは判明し次第、追記します。なお、ランナーには出ましたがトラビス・ジャンコウスキーに交代しています。
Bryan Abreu hits Mitch Garver pic.twitter.com/FR9kR2BIOK
— Talkin’ Baseball (@TalkinBaseball_) October 24, 2023
お読みいただき、ありがとうございました。
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