2021 シルバー・スラッガー賞
現地2021年11月11日、シルバー・スラッガー賞が発表されました。前年を覚えておいででしょうか?COVID-19のアウトブレイクでこのアウォードのスポンサーであるルイビル・スラッガー社がバットの消費の落ち込みで経営危機に陥りました。
ルイビル・スラッガー社はミュージアムの一時閉鎖や工員の一時休暇などを実施。アメリカ版の補助金の受け取りにも奔走したようです。それでも2020年もこのアウォードを守り抜き、ようやく通常の試合数となった2021年。スプリング・トレーニング、レギュラー・シーズンの162試合、そしてポストシーズンと無事に開催され、バットの消費のペースも戻りました。前年の落ち込みの経営的なリカバリーはまだこれからも続くようですが、大不況など幾多の破壊的な外部要因にも屈せず経営を続けているルイビル・スラッガー社はまさにこのアウォードのスポンサーにふさわしいですね。
2021受賞者
さて受賞者の方を見てみたいと思います。
The best hitters across baseball.
— MLB (@MLB) November 12, 2021
Your 2021 AL & NL Silver Slugger Award winners! pic.twitter.com/9Wzo5yjMD9
American League
- C: サルバドール・ペレス (Salvador Perez)
- ロイヤルズ /2年連続4度目
- 1B: ヴラディミール・ゲレロ・Jr.(Vladimir Guerrero Jr.)
- ブルージェイズ 初
- 2B: マーカス・セミエン(Marcus Semien)
- ブルージェイズ 初
- 3B: ラファエル・デバース(Rafael Devers)
- レッドソックス 初
- SS: ザンダー・ボガーツ(Xander Bogaerts)
- レッドソックス 2年ぶり4度目
- OF: テオスカー・ヘルナンデス(Teoscar Hernández)
- ブルージェイズ 初
- OF: アーロン・ジャッジ(Aaron Judge)
- ヤンキース 4年ぶり2度め
- OF: セドリック・マリンズ(Cedric Mullins)
- オリオールズ 初
- DH: 大谷翔平
- エンゼルス 初
National League
- C: バスター・ポージー(Buster Posey)
- ジャイアンツ 4年ぶり5度目
- 1B: フレディー・フリーマン(Freddie Freeman)
- ブレーブス 3年連続3度目
- 2B: オジー・アルビーズ(Ozzie Albies)
- ブレーブス 初
- 3B: オースティン・ライリー(Austin Riley)
- ブレーブス 初
- SS: フェルナンド・タティス・Jr.(Fernando Tatis Jr.)
- パドレス 2年連続2度目
- OF: フアン・ソト(Juan Soto)
- ナショナルズ 2年連続2度目
- OF: ブライス・ハーパー(Bryce Harper)
- フィリーズ 6年ぶり2度目
- OF: ニック・カステヤーノス(Nick Castellanos)
- レッズ 初
- P: マックス・フリード(Max Fried)
- ブレーブス 初
【シーズン打撃成績】
なお、シーズンの打撃成績はこちら。
ア・リーグ | ナ・リーグ |
---|---|
【HR】 S・ペレス(KCR): 48 V・ゲレロ (TOR) : 48 大谷翔平(LAA): 46 | 【HR】 F・タティス (SDP): 42 |
【RBI】 S・ペレス(KCR): 121 | 【RBI】 A・デュバル (ATL): 113 |
【Av.】 Y・グリエル (HOU) : .319 | 【Av.】 T・ターナー (LAD): .328 |
【OPS】 1.V・ゲレロ (TOR) : 1.002 2. 大谷翔平 (LAA) : .965 | 【OPS】 1. ハーパー (PHI): 1.055 2. ソト(WSH): .999 |
大谷選手がDHで受賞
大谷選手が選ばれましたね!日本人では2009年のイチロー選手以来12年ぶりの受賞。ちなみにイチロー選手は2001、2007、2009と3度も受賞しています。
大谷選手は、46HR、RBI 100、そしてご覧のような数字です。「ピッチャーが」という枕詞を除いてもすごい数字です。しかし、あえて使いたくなりますね「ピッチャーが」HR 46でトリプルが8本です!
HR | 3B | RBI | Av. | OBP | SLG | OPS | XBH | ISO | BB | IBB |
46 (2位) | 8 (1位) | 100 (18位) | .257 (-) | .372 (-) | .592 (4位) | .965 (5位) | 80 (2位) | .335 (1位) | 96 (5位) | 20 (2位) |
DHで行けば、HR、OPSはダントツ。RBIはヨルダン・アルバレス(HOU)の104に次ぎ、安打数は138で163安打を放ったJ.D.マルチネス(BOS)には及びませんでしたが、受賞して当然の成績です。おめでとうございます!
P デグロムの2021シーズンの打撃
なお、来季から結構二刀流をやる選手が増えます。ジェイコブ・デグロムはもちろん投手専任で、登板時にしか打席に立ちません。もっともPHはあり得るとは思います。2022年のCBAが更新されれば、ひょっとしてナ・リーグもユニバーサルDHが導入されるかもしれません。そうなるとピッチャーの打席が好きな筆者としてはかなり残念。
2021年は7月7日を最後に離脱したデグロムですが、その間はすごい数字を残しています。
15試合に登板して、その際に打撃機会が33PA。そしてABも33で安打数がなんと12。打率.364、OBP .364、SLG .394、OPS .758。HRは0だったものの、二塁打1、RBIは6!
ポージーが花道を飾る受賞
バスター・ポージーが4年ぶりに受賞しました。今季で引退となったポージーはこれで5度目の受賞です。
ハーパーも久しぶりの受賞
NLのMVPの有力候補であるブライス・ハーパーが久しぶりの受賞となりました。まだ2度めだったのが驚きです。
ブレーブス、ブルージェイズがマルチ受賞
ワールドシリーズを制したブレーブスは、フリーマン、アルビーズ、ライリーと内野をほぼ制しました。強い訳ですね。さらにPのマックス・フリードも受賞。
マックス・フリードは今季31試合の登板で、67打席の機会があり、55-15。打率.273、OBP .322、SLG .327、OPS .649で、二塁打が3本、本塁打は0ですが、RBIは5をマークしました。
マックス・フリードはGG賞も受賞しています。
そしてア・リーグではブルージェイズがゲレロ・Jr.、セミエン、テオスカー・ヘルナンデスと3名が受賞しました。
レッドソックスが三遊間で受賞
なお、仲良し三遊間のラファエル・デバースとザンダー・ボガーツもそろって受賞しました!おめでとうございます!
お読みいただき、ありがとうございました。
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