スプリングトレーニングの地域ごとに
現地2020年4月10日、またしても2020年のMLB開催において、仰天プランが飛び出してきました。今度はスプリングトレーニングの地域に分かれてのリーグ開催のプランです。
現地2020年4月6日に、全クラブがアリゾナに集結するというプランが出ました。これはファンにとっては希望の持てるプランでしが、このスクープに関しては、MLBが公式サイトで「そういったプランがあるのは確かだが、それに向けて全力で推進していることはなく、あくまで社会の全方面で健康優先の方針である」という旨のメッセージをわざわざ掲載しました。今度はそれにやや変化を加えたスプリングトレーニングの地域ごとにわかれてのリーグ開催というプランです。
あまたあるプランの1つではあるが
今回のプランの内容はツイッターなどでもおなじみのボブ・ナイチンゲールさんのUSA Todayへの投稿。あまたある開催プランの1つとして検討。
2020シーズンが通常のスケジュールで開催することができなくなった今、MLBは数多くの開催プランを検討。今回は確かにその中の一つのプランに過ぎないものの、場合によっては現実的になるかもしれません。
時間経過ごとに崩れる従来のフォーマット
本日の記事を書いている時点で現地2020年4月10日。通常なら15試合前後消化で、さあ、これから4月15日のジャッキー・ロビンソン・デーに向けて全クラブが42番をつけるナイキバージョンを見ようか!というところです。
しかし、ご覧のようなパンデミックの状況により、一つ言えるのは開催の企画が山のように生まれるということです。それは同時に日にちが経つごとに通常のMLBのフォーマットをどんどん崩さざるを得なくなるということ。
通常のMLBのフォーマットとは?
シーズン短縮、その中で少しでも多くゲームを行う・・・その目的を達成しようとするとやはり通常のMLBのフォーマットを崩さざるを得ない。その通常のMLBのフォーマットとは、我々が通常認識している当たり前過ぎる常識。
なお、あくまで2020シーズンに限った話ですので念の為。
【すでに崩れている、崩れる見込みのフォーマット】
- レギュラーシーズンは162試合・・・短縮の選択しかない
- スプリングトレーニングは3月・・・中止に
- 開幕は4月前後。2020年は3月26日・・・延期に
- ドラフトは6月・・・時期をずらし規模縮小にて開催しそう
- 選手のMLS・・・2020シーズンが短縮されようとも従来通りで
- オールスターは7月・・・開催は微妙
- ポストシーズンは10月から・・・開催時期は未定
【崩さざるを得なくなる当たり前の常識のフォーマット】
- ワールドシリーズはア・リーグVSナ・リーグの勝者同士の対戦
- そもそもア・リーグとナ・リーグに分かれている
- そもそもア・リーグはDH、ナ・リーグは投手が打席に
- そもそも各クラブはフランチャイズを持ち、そこでゲームを行う
時間が経過するごとに、こういった常識的なフォーマットを崩さざるを得なくなってきます。
今回出てできたプランはスプリングトレーニングの開催地ごとというものです。
AL/NL撤廃、アリゾナVSフロリダのプランとは
このプランは特に難しいものではありません。現スプリングトレーニングの開催地ごとにリーグ戦をやって、それぞれのリーグから勝ち上がりを決めようというものです。
ボブ・ナイチンゲールさんのプランによるとそれぞれの地域で3つのディビジョンに分けて行うというもの。
アリゾナ組(カクタス・リーグ)
- NORTHEAST: カブス、ジャイアンツ、ダイヤモンドバックス、ロッキーズ、アスレチックス
- WEST: ドジャース、ホワイトソックス、レッズ、インディアンス、エンゼルス.
- NORTHWEST: ブルワーズ、パドレス、マリナーズ、レンジャーズ、 ロイヤルズ
アリゾナはわりとバランスが取れていそうです。
フロリダ組(グレープフルーツ・リーグ)
- NORTH: ヤンキース、フィリーズ、ブルージェイズ、タイガース、パイレーツ
- SOUTH: レッドソックス、ツインズ、ブレーブス、レイズ、オリオールズ
- EAST: ナショナルズ、アストロズ、メッツ、カージナルス、マーリンズ
フィリーズとヤンキースがディビジョンのライバルに。そして、レッドソックスはツインズとレイズとブレーブスが入っているという史上まれに見るエゲツないディビジョンということになります。AL、NLともお金が集中している東地区は双方ともに今でも厳しい地区ではあります。
中地区同士のWSの開催も
もしもこのフォーマットが実現したら、アリゾナとフロリダに分かれているナ・リーグ中地区のクラブが勝ち上がって、ワールドシリーズが開催される可能性もあります。カブスVSカージナルス、ブルワーズVSパイレーツなど。あるいはインディアンスVSタイガースなどの組み合わせも。あくまで組み合わせの妙として。
MSTとESTでフロリダが3時間早い
もしもこのプランで行くなら、東海岸のフロリダはET(東部時間)、アリゾナは西海岸のある太平洋時間の一つ東側のMT(山岳部時間)になります。
野球のシーズン中はサマータイムなのでフロリダの方が3時間早いということに、サマータイムでなければフロリダが2時間早いということになります。
この時差を使えば、アリゾナとフロリダで中継的にはかなりメリットが出そうです。東海岸のナイトゲームを6時PMくらいに少し早めれば、東海岸の人は8時PMから6時PMスタートのアリゾナのゲームが見られ、もしダブルヘッダーでもあれば、午後から夜中までずっと野球が見られるという環境が成立するかもしれませんね。
ユニバーサルDH
なお、このプランですと常々ナ・リーグのユニバーサルDHを唱えている現MLBコミッショナーの思惑通りにナ・リーグもDH採用となるかもしれません。ユニバーサルとは「普遍的に」とすぐ浮かぶと思います。その意味を少し発展させてここでは「デフォルトで」という意味合いで捉えてよいと思います。
なぜなら、少しでもロスターを増やしたいならそうするしかありません。
兎にも角にも、前述した通り、時間が経過すれば企画は増えるものの、通常のフォーマットをどんどん崩さざるを得なくなるということはファンにとっても覚悟しないといけないことかもしれませんね。
筆者としてはこれでなし崩しにナ・リーグにDHを導入するな!とは思います。というのも投手が打席に立つとおもしろくなるからです。実際、バッティングがいいですし。
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント