ジオ・ゴンザレスもディール成立!
現地2019年3月18日、噂通りのディールが成立しました!
ヤンキースがブルワーズからFAのジオ・ゴンザレス(Gio Gonzalez)と契約。
FAのジオ・ゴンザレスはここまで未決だったものの、ヤンキース側がルイス・セベリーノの右肩痛という緊急事態に直面したため、ジオ側に有利な契約になるだろうと予測していたのですが、まさかのマイナー・ディールとなりました。
ヤンキースが商売人と見るべきなのか、ちょっと詳細を見てみたいと思います。
契約内容
今回のヤンキースとジオ・ゴンザレスとのマイナー・ディールの内容は、メジャー契約となった場合に300万ドル。
そして4月20日を迎えてオプトアウトを実行できる条件が付与されているのと、先発試合数によってインセンティブも用意されています。
今の段階ではインセンティブの詳細は不明ですが、このような内容になっています。
4月20日オプトアウトの意味は?
“‘オプトアウト“とは選手側に途中解除という選択権が与えられていることです。
4月20日のオプトアウトに関しては、ジオ・ゴンザレス側からの要望で、仮に40人枠に入れずにそのままマイナー契約のままで(飼い殺しされるくらいなら)、シーズン中ではあるけれども、もっと条件のいいところと契約できるチャンスを残しておいてくれという意味です。
4月20日というのは単にジオ側が設定した期限だと見ていいと思います。今の時点から一月以内にメジャーのロスターに入れてねというメッセージかと。
ヤンキースは使う気満々ゆえ、よほどのことがない限りはメジャーのマウンドに上げると思いますが、ジオにすれば念の為に次への布石というところでしょうか。
追記:2019年4月21日
現地2019年4月20日、期限が来ました。
ジオ・ゴンザレスはエージェントのボラス氏を解雇。CAAというエージェントに変更。
そしてジオ側はヤンキースに対してオプトアウト(途中解除)を要求。
期限は20日でしたが、ヤンキース側には48時間の猶予が与えられているようで、ジオをメジャーに上げるか、そのままオプトアウトにするか決めなければなりません。
もしメジャーのマウンドに上げればサラリーは300万ドル、1先発につき30万ドルのボーナス付きとなります。
メジャーに上げる可能性が少ないのではないか?との見方が広まっています。もしオプトアウトなら、噂ですがメッツが声をかけそうです。
その後の追記は一番下に。
ヤンキースはすぐに空きにフィットさせず
ジオを獲得したヤンキースですが、セベリーノの空いた穴にそのままジオをフィットさせるのではなく、まずは若手を試すプランを持っているようです。
この辺りはヤンキースらしいもったいぶりですね。
実際、よい若手がおります。
- ドミンゴ・ヘルマン(26才)2018年は2勝6敗 ERA 5.57
- ルイス・セッサ (26才) 2018年は1勝4敗、ERA 5.24
- ジョナサン・ロアイシガ (24才) 2018年は2勝0敗、ERA 5.11
サバシアも4月中はサイドラインですから、試すにはいい人材ばかりですね。
上記のオプトアウトはこの当たりの若手の起用を確認した上での提示だったのではないかとも推測しております。
ヤンキースだけだったか?
これは筆者の見解で取材ソースがあるわけではありませんが、ジオに関しては他にもオファーがあったのではないか?と。
アンドリュー・ヒーニー・LAAの肘痛
エンゼルスの左腕アンドリュー・ヒーニーが3月に入ってから、左ひじの炎症で投球をストップする事態になっています。エンゼルスにとっては貴重なローテーション投手ですから、ひょっとして獲得に向かうのではないか?と見ていました。
エンゼルスにとってはダラス・カイケルだとコスト的に無理でしょうから、そうなるとジオ・ゴンザレスに走るのではないか?と思っていたのですが、ヤンキースが奪いましたね。アンドリュー・ヒーニーは一応、開幕に間に合うとなっています。大事にいたらなければいいのですが。
ジオ・ゴンザレスのキャリア
ジオ・ゴンザレスのキャリアをあらためて記載しておきたいと思います。
1985年9月19日生まれの33才。2004年ホワイトソックスの1巡目(全体38位)指名です。フロリダ州出身。
見込みがありすぎてトレードのカードに
フィリーズへ
ドラフト翌年の2005年12月に後日指名の選手も含めた複数の選手とともにフィリーズへ移籍。この時ホワイトソックスがフィリーズから獲得したのはジム・トーミ(Jim Thome )。2018年HOF入りの選手ですね。
再びCWS
さらに翌年も動きました。2006年12月にかつてマリナーズでよく投げていた右腕フレディ・ガルシア(Freddy Garcia)とのトレードで再びホワイトソックスへ。
デビュー前にまだ動きます。
スウィッシャーとのトレードでOAKへ
2008年1月にニック・スウィッシャーとのトレードで今度はアスレチックスへ。
2008年シーズン、22才の時にデビューしています。
ナッツへ
オークランドで4シーズンを過ごし、2011年12月にトレードでナショナルズへ移籍。ナッツでの活躍は後述します。
ブルワーズへ
2018年8月にポストシーズンの戦力として見込まれ、ブルワーズへ移籍。今オフ、FAとして所属先を探していたところでした。
アウォードとスタッツ
2018年終了時でメジャー11年のベテラン左腕の成績はご覧の通りです。
- オールスター2度:2011、 2012
- NL最多勝:21勝 (2012)
- 15勝以上: 4シーズン (2010-2012、2017)
- 20 勝以上: 1シーズン (2012)
- 200 イニング超え: 3シーズン (2010、 2011、 2017)
- 200奪三振: 1シーズン (2012)
- 313試合登板/1,814 IP/127勝97敗/ERA 3.69/WHIP 1.316
燦然と輝く2012年の21勝
2012年はナショナルズになってから初めて地区タイトルを獲った年。エクスポス時代の1994年以来の地区タイトルでした。
ジオ・ゴンザレスはジョーダン・ジマーマン(現DET)、スティーブン・ストラスバーグらとともに勝利に貢献。むしろ牽引役だったと言っていいですね。
2018年のジオ・ゴンザレス
2018年のジオ・ゴンザレスの成績はナショナルズとブルワーズをあわせて32試合登板、10勝11敗、ERA 4.21。
2010年から続く二桁勝利を9年連続で達成しています。ただ衰えが見えているのは確かです。ファストボールにキレがあれば、スライダーがいいのでまだまだやれそうではあります。
2018年のサラリーは1,000万ドル。今回はだいぶ下がっていまいましたが、インセンティブで上げてもらいたいですね。
追記2 現地2019年4月27日
ヤンキースを希望通りリリースとなったジオですが、結局、ブルワーズ入りが決まりました。1年200万ドルです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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