シーズンエンディングの怪我まで
現地2019年9月9日の出来事になります。
ピッツバーグ・パイレーツのクリーザー、フェリペ・バスケス(Felipe Vázquez)とリリーバー右腕のカイル・クリック(Kyle Crick)がクラブハウス内で大喧嘩。
翌日10日(火)の情報ではフェリペ・バスケスは鼻を殴られ大きく腫れバンデージをしていた模様。一方のカイル・クリック右手人差し指の腱を損傷し、シーズンエンディングの怪我を負いました。フルリカバリーはスプリングトレーニング前という結構たいへんな怪我です。
きっかけは音楽
各種記事を読むときっかけはクラブハウス内の音楽。
フェリペ・バスケスがカイル・クリックに「音楽がうるさいから止めてくれ」と頼んだところ、カイル・クリックがこれを拒否。
それでヒートアップ。カイル・クリックが記者に話したコメントによると、フェリペ・バスケスが最初にパンチを放ってきて、自らを守るためにカイル・クリックが応戦。派手に殴り合ったということでした。
集中したい時に他人の迷惑を顧みずにガンガンに音楽を流していたからか、他の選手がやっているような許容範囲のボリュームだったのか詳しいことはわかっていはいませんが、このような些細なきっかけがあったようです。
これで双方切れるとは互いに因縁めいた伏線もありました。
カイル・クリック、バスケスの扱いに不満
7月のことですが、カイル・クリックはブルペン・コーチのユークリデス・ロハス(Euclides Rojas #56)に対して、フェリペ・バスケスの練習での優遇措置について激しく不満をもらし、フィジカル・コンタクトにまで発展したことがありました。
これによりユークリデス・ロハスは2試合出場停止となっています。
今季ERA 4.96と苦しんでいるリリーバーがMLB指折りのクローザーに対してなにか不満があっても、やはり言い分が通ることは難しいでしょう。
ただどういう優遇なのかは気になるところではありますが、公開されていません。身体的なコンデイショニングの範疇なら許されるとは思うのですが、そうでもないのでしょうね。
2人に罰金
現地2019年9月11日、パイレーツはフェリペ・バスケスには$10,000、カイル・クリックには$2,500の罰金を課しました。
カイル・クリックはこの処分には不満で以下のようなコメントを出しています。
“I don’t think it was just. I was defending myself. If we were on the street, this would’ve been assault. I got swung at twice before I swung back.”
「(この喧嘩は)よいことだとは思っていないが、僕は身を守るためにやったことだ。もしこれがストリートで行われていたら、(バスケスは)逮捕されていただろう。殴られる前に二度ほどスイングしただけです」
パイレーツ、今季はレッズとも大乱闘
パイレーツは現地2019年7月30日にもトラブルがありました。
この時の原因はリリーバーのキーオン・ケラ(Keone Kela) のブラッシュボール。これにも伏線があったのですが、詳細は下記の記事に。
度重なるトラブルを見ると、やはりチーム状態が悪いとこういうことが起こってしまうということです。
パイレーツは後半戦が始まった7月12日から7月31日までの成績が3勝16敗。この期間は9連敗というのもあり、まさにフリー・フォール状態に。
8月は12勝16敗。
3年連続ポストシーズンに進んだのは2013年から2015年。以降今季も含め4年連続でプレーオフを逃している状態。
ここ数年リビルド中ですが、解体の方に注力してしまっている感があるので、そろそろ構築に走らないとと思います。
フェリペ・バスケスとは
フェリペ・バスケスはベネズエラ出身の28才になったばかりの左腕。デビューは2015年。現地2019年9月12日時点でリリーフとして323試合に登板。17勝13敗89セーブ、ERA 2.61。2019シーズンは56試合、5勝1敗28セーブ、ERA 1.65。
カイル・クリックとは
カイル・クリックは26才のリリーバー。2011年ジャイアンツ1巡目指名。デビューは2017年6月。
2018年1月にジャイアンツがアンドリュー・マッカッチェンを獲得したトレードでブライアン・レイノルズとともにインターナショナル・ボーナス・スロットもついてパイレーツに移籍。
メジャー通算3年で146試合すべてリリーフで6勝9敗2セーブ。ERA 3.43。
2019年は52試合、49.0イニングでERA 4.96。
お読みいただき、ありがとうございました。
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