さすがのベテランの一振り
現地2019年9月15日のブルワーズ@カージナルス戦はすごいゲームでした。まさに負けられない戦い。
この両チームの対戦はこの日が今シーズン最後のゲーム。ブルワーズは上位のカージナルス、カブスとの対戦がもうないだけに直接叩いておく最後の機会でしたが、死闘となりました。
C・アンダーソン、M・ワカが好投
このゲームは両先発が好投。ブルワーズはチェイス・アンダーソンが4回を被安打2、失点1で降板。その後はトミージョン手術明けのブレント・スーターが2イニングを無失点に抑えました。一方のカージナルスのマイケル・ワカは5回を被安打5、無失点に抑え、ゲームメイクします。
カージナルスは3回裏にハリソン・ベイダーの今季9号ソロで先制。6回を終えて1-0とカージナルスがリードする投手戦でした。
スパンジェンバーグの2ランHRでMILが逆転
しかし、7回からゲームが激しく動きます。
7回表、ブルワーズは先頭のエリック・テームズがシングルで出塁。ロレンゾ・ケインがポップフライで倒れた後、バッターはコーリー・スパンジェンバーグ。
コーリー・スパンジェンバーグは2018年12月にパドレスからブルワーズに移籍(関連記事)。当初は2Bレギュラーでの起用を期待されていましたが、調子が上がらずずっとマイナーにおりました。しかし8月24日にようやく今シーズンのスタートを切ることが出来、以降はブルワーズの内野の穴を埋めています。
そのスパンジェンバーグがカージナルス3番手、ライン・ヘルスリーから2ランHRを放ち、ブルワーズが2−1と逆転に成功。
その語、ILから復帰したケストン・ヒウラのシングルなどが出ますが、2点どまりに。
MILのレイ・ブラックが2被弾
逆転を許したカージナルスですが、7回裏からマウンドに上がったレイ・ブラックがコントロールに苦しんでいるのを攻め、まずポール・デヨングが2ランHRを放ち、再逆転(STL 3-2 MIL)。
さらに2アウト後、ハリソン・ベイダーにこの日2本目となるソロHRが飛びだし、4-2とリードを広げます。
MILが8回表に1点差に
カージナルスの流れになるところでしたが、ブルワーズは8回表、マイク・ムスターカスがハリソン・ベイダーのエラーで出塁し、ノーアウト2塁のチャンスを迎えます。カージナルスのマウンドにはアンドリュー・ミラー。
2アウト後、ロレンゾ・ケインがLF前にシングルを放ち、2塁からムスターカスが生還し、3−4の1点差に迫ります。
8回裏、カージナルスは無得点。
STLジョン・ガントが大乱調
逃げ切りを図りたかったカージナルスでしたが、9回表のマウンドに上げたジョン・ガントが大誤算。
先頭から2者連続で四球を出し、スタンドがざわつきます。
トレント・グリシャムは捕手のヤディアー・モリーナのリードでなんとか三振に仕留め1アウトを取り、これで立ち直るかに思えたのですが、ジョン・ガントはつづくヤズマニ・グランダールにも四球。
1アウト満塁となったところでカージナルスベンチはタイラー・ウェブに交代。
タイラー・ウェブは代わりばな、強打者のマイク・ムスターカスを迎えましたが、ここはCFフライに打ち取り、2アウト。
後アウト1つとなったところで、カージナルスは再び動き、右腕のジュニオール・ヘルナンデスを起用。
ライアン・ブラウンを球威で抑えようとの意図があっての起用でしたが、結果的に誤算でした。
R・ブラウンがグランドスラム
一発のあるライアン・ブラウンを迎え、ヤディアー・モリーナは初球チェンジアップから入る慎重なリード。
2ストライクを奪ってからは、さらに慎重にチェンジアップとスライダーで裏をかいたリードでライアン・ブラウンを翻弄。しかしスライダーにも目が慣れてしまった7球目、ライアン・ブラウンが強振。これがCFへの大飛球となりスタンドイン。ブルワーズが2アウトを奪われながらもライアン・ブラウンのグランドスラムで一気に7-4と逆転に成功したのでした。
カージナルス、エドマンの一発で1点差に!
9回裏、ブルワーズは満を持してジョシュ・ヘイダーを起用。きっちりと締めたいところですが、さすがの首位カージナルスはそう簡単にはゲームを諦めませんでした。
ジョシュ・ヘイダーは先頭のポール・デヨングに粘られながらも1Bゴロに仕留め、1アウト。先頭を斬りました。
しかしつづくヤディアー・モリーナには四球。1アウトランナー1塁に。
つづくバッターはトミー・エドマン。2019年6月デビューのルーキーです。顔だけを見ると、日本人かと思えるような人です。
そのトミー・エドマンはヘイダーにファストボールでガンガンに圧され、2ストライクを奪われましたが、逆にファストボールに絞っていました。決めに行った96mphのファストボールをフルスイングし、これがライトスタンドに飛び込む2ランHRに。
カージナルスが粘りを見せ、6-7と1点差まで詰め寄りました。
危ういところでしたが、ジョシュ・ヘイダーのすごいところはここからさらにギアが上がるところです。
つづく、ハリソン・ベイダー、タイラー・オニールを連続三振に仕留め、ゲームセット。
ブルワーズがなんとか7-6で逃げ切ったのでした。
面白い試合でしたね。
5回表のカージナルスのリクエスト
このゲーム、このようなプレーがありました。
ヒットエンドランのサインが出ていた1塁ランナーのスパンジェンバーグは二塁に到達。しかし、打球はRFフライにより1塁へ帰ったのですが、判定はセーフ。
カージナルスがリクエストしたのは1塁への帰塁の判定ではなく、スパンジェンバーグが二塁ベースにタッチしたあと、リタッチして帰塁したかどうか。
見たところ、スライディングの勢いでベースを踏んで超えてしまったのですが、超えた時点でオーバーランとみなされリタッチして1塁へ帰塁しないといけません。しかし、VTRのようにスパンジェンバーグはリタッチせずに1塁へ帰ったため、アウトに。カージナルスベンチ、よく見ていましたね。
順位
現地2019年9月15日終了時点のナ・リーグ中地区の順位です。
- カージナルス:83-66
- カブス:81-68 (ゲーム差2.0)
- ブルワーズ: 80-69 (ゲーム差3.0)
ワイルドカードはこちら。
ナ・リーグ中地区は下記の記事でも触れている通り、19日からのカージナルスVSカブスの直接対決7試合を経ないと順位もワイルドカードもわからない大混戦。
まったく余談を許さない展開となっています。
お読みいただき、ありがとうございました。
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