マット・ハービーがILから復活
現地2019年7月13日、エンゼルスに救世主登場か!?
タイラー・スキャッグスを追悼したセレモニーが行われた現地7月12日にテイラー・コール(Taylor Cole #67)とフェリックス・ペーニャ(Félix Peña #64)の2人でコンバインド・ノーヒットノーランを達成したエンゼルス。
非常にエモーショナルな出来事として話題となりました。
数字にまつわるこのような話題も↓。
けが人多数の緊急事態に光明
ザック・コザートの左肩亜脱臼に関わるシーズンエンディング、ジョナサン・ルクロイのコリージョンによるケガ、少し前にはトミー・ラステラの自打球による右すね骨折など、悪いことが重なりすぎているエンゼルス。
ただでさえローテーションが苦しいところに、タイラー・スキャッグスの突然の訃報。
そんな投手陣のやりくりも非常に苦しいエンゼルスに頼もしい投手が復活してきました。
5月25日の登板を最後に腰の痛みでILに入っていたマット・ハービー(Matt Harvey #33)が現地2019年7月13日のマリナーズ戦で復帰登板。
ハービーは3回表に1アウトからマレックス・スミスに四球を出し、さらに足でも揺さぶられ、続くJ.P.クロフォードにはストレートの四球。ムラっ気がある投手なのでこれで崩れるかと思いました。
しかし、今日のハービーは非常に冷静でした。つづくドミンゴ・サンタナには3−1とボールが先行しつつも最後は落ち着いてコントロールし、ダブル・プレーで打ち取り、このピンチを見事に切り抜けました。
デービッド・フレッチャーの好送球にも助けられましたが、こんなプレーが出たというのはピッチングに集中できていたからこそ野手も動きやすかったのだと思います。
ハービーは5回2/3まで投げ、被安打4、失点1、与四球3、奪三振3で見事にゲームメイク。今季3勝目を上げました。
トラウトの連日のHRも出て序盤に大量点を取って、エンゼルスが9-2でマリナーズを下したリキャップはこちらです↓。
再び、ダークナイトになる可能性も
エンゼルスは厳しい試練に晒されてはいるものの、非常に不思議な力も感じます。
この時期にハービーが戻ってこられたのもラッキーすです。
5月26日にILとなった報道を目にして、筆者は「これはもうキャリアも終わったな」と思いました。メッツでも最後は問題児のような行動を取り、トミー・ジョン手術を経験したとは言え、せっかくの投手としての素質を自らスポイルしてしまうのかなと思いました。
本人は思うようにスピードが乗らないジレンマがあったのかもしれません。
ほんとうにすごかったですからね。
100→92、よってモデルチェンジ
今日1日の登板で本物かどうかはまだ判定しづらいです。
基本的な持ち球は以前と変わりません。ファストボール、チェンジアップ、カーブ、スライダーの4つ。
100mphをがんがん投げていたころと比べて、ファストボールはかなり落ちました。本日の投球でMAXで95mphは出ていたものの、アベレージで92mphというところでした。
剛球で騒がれた投手だったので、ここが一番のジレンマだったことは容易に想像がつきます。
今回、マイナーのリハビリから上がってきて変わったところがありました。
カーブ、スライダーの比率が多めに
モデルチェンジと言えるかどうかはわかりませんが、腰を痛めるまではファストボールの復活に期するところがあったように思います。
よって、だいたいの比率ですが、このような配球でした。
- ファストボール:55%
- チェンジアップ:5%
- スライダー:30%
- カーブ:15%
しかし、今回の登板ではファストボールとスライダー+カーブの比率がほぼ半分ずつになりました。
- ファストボール:48%
- チェンジアップ:5%
- スライダー:25%
- カーブ:22%
スライダーは故障前からウィニングショットしてよく投じていて、非常にいいボールでした。ただ、今は全盛期のスピードがなくなりましたので緩急差があまりなかったのが痛いところでした。
今回、HR数の多いマリナーズ打線だったこともあったと思いますが、カーブを多めにし、ファストボールを速く感じさせることができたのが奏功したのではないかと思います。この投球に旨味を感じてくれたら、次回も期待できるとは思っています。
エンゼルスにとってもハービーが活躍してくれなければ、かなり苦しいのでここはこの調子をキープしてもらいたいと思います。
これで化けてくれたら、エンゼルスが一番チーム一丸となっているので、ミラクルが起こり、非常に面白い展開となるのですが。
お読みいただき、ありがとうございました。
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