ニューヨークでもメッツの方へ
スローペースと言われている2019年のトレード・デッドラインですが、現地2019年7月28日、大きな動きがでました。
注目のブルージェイズ、マーカス・ストローマン(Marcus Stroman )がメッツへ移籍することが決まりました。
トレード詳細
今回の人の動きはこのような状況です。
メッツGet
- マーカス・ストローマン(28才:RHP)
ブルージェイズGet
- アンソニー・ケイ(Anthony Kay )24才、LHP
- シメオン・ウッズ・リチャードソン(Simeon Woods Richardson )18才、RHP
なぜメッツ?
ほとんどのMLBファンの皆さんが思ったであろうことはNYはNYでもMの方?、つまりなぜメッツ?ということかと思います。
しかもヤンキースは7試合連続7失点以上が続いており、スターターを欲しがったことは言うまでもありません。
一応、WC枠にごぐごくわずかな望み
まずメッツの現地2019年7月28日時点の成績は50勝55敗でナ・リーグ東地区4位。28日はパイレーツとの4連戦をスイープしました。
ペナントはほぼ絶望で、28日時点でワイルドカード枠も8位。
56勝49敗でカブス、カージナルス、ナショナルズが並んでおり、次が55勝のフィリーズ、その次が56勝を上げながら負け数が51のブルワーズ、54勝のジャイアンツ、53勝のDバックス、そして50勝のメッツ。
このうち中地区の1チームはペナントでWC枠から出るとしてもメッツの上には少なくとも5チームがいるという状況。勝率が5割を超え、今後勝利数の積み増しがあればわずかではありますが、WC枠も残っていると言えば残っています。ただし、難しそうです。
「この強固なローテーションを崩すんですか?」がキーワード
ほとんど無いに等しい2019のポストシーズンにも関わらず、どうしてメッツが買いに走ったか?
色々なソースを見た結果、それはプロスペクトの再注入が目的という結論に達しました。ではなぜ、ストローマンの獲得がプロスペクトの再注入になるのか?
メッツは、今週中にザック・ウィーラー、ノア・シンダーガード、さらにジェイソン・バルガス、あるいはエドウィン・ディアスを出すと思われます。とくにザック・ウィーラー、ノア・シンダーガードの需要は非常に高いです。
要はウィーラーとシンダーガードを資産として良いプロスペクトを引っ張りたいので、小題に書かせていただいている通り、ストローマンを含めたことでさらに価値を高くしたと言えるでしょう。どういうことか?
妄想ネゴシエーション
たぶんGMはスマホで電話しまくっていると思われます。
(他クラブ)「メッツさん、こちら○○です。今年のTDLは遅いね。・(中略)・・ところでシンダーガードなんだけどどう?オーナーからどうしても獲れって言わてるんだよ。どうかな?」
(中略)
(メッツ上層部)「シンダーガードですか。おたくはうちの強固なローテーションを崩すんですか?ストローマンも入りましたし、相当価値が高いローテーションになったんですけど」
(他クラブ)「うちはWS狙いたいんだよ、今年」(ずいぶんもったいぶってやがるな)
(メッツ上層部)「そうですか。そんなに欲しいんですか。だったら先述の通りうちの強固なローテが崩れるリスクをおわかりになられて??まあまあ、そこまで仰るなら、おたくの願いを叶えないでもないですけど。おたくのXXX(トッププロスペクト)ではどうでしょう?」
(他クラブ)「ははは・・・・」
(メッツ上層部)「お返事は早めに。おたくの他に西海岸の下の方と東海岸の下の方、上の方、まあいろんなところからお話をいただいているので、思っていらっしゃるより早く決まるかもしれませんから、早めにお願いします。あ、キャッチ入った、ちょっと待って。東海岸の上からだわ。ではすぐにでも返事くださいね。」
流れ的にはこんなところでしょうか。
ストローマンが入るとローテーションの価値がさらに上がる→それを崩すんだからとっておきのプロスペクトをちょうだいというネゴに持っていくための獲得であると思います。
これで7月のトレードデッドラインで仮に良い話が来なくてもオフに似たような交渉ができるという腹づもりもあると思います。
会話はあくまで筆者の妄想です。
なお2018年オフのブロックバスタートレードでメッツから2人のプロスペクトが出て行っております。
マーカス・ストローマンとは
メッツへ移籍するマーカス・ストローマンですが、ニューヨーク生まれの28才。2012年ブルージェイズ1巡目です。
通算47勝45敗、ERA 3.76、2017年は13勝9敗でサイヤング賞得票8位。ゴールドグラブ賞を受賞しました。2016年、17年は200イニング超え。
運動神経バツグンのストローマンですが、身長は170cmしかありません。もうバネの塊なんでしょうね。右投手でこのサイズは本当に信じられませんね。
ファストボールは93マイルほど。ただしまもとなまっすぐはありません。シンカー、スライダー、チェンジアップ、カーブ、カットボールと非常に多彩で打者にまとを絞らせない投球です。配球はシンカーとカットボールを合わせたくらいの球数とスライダーの球数が一致するような割合です。たまに使うカーブ、チェンジアップで翻弄させるスタイルです。
ブルージェイズへ移籍する2人のプロスペクト
アンソニー・ケイ
アンソニー・ケイ(Anthony Kay )は、2016年メッツ1巡目の左腕。2019年はトリプルA所属。 ファストボールは96マイルほど。パワフルな左腕です。
シメオン・ウッズ・リチャードソン
シメオン・ウッズ・リチャードソン(Simeon Woods Richardson )は2018年メッツ2巡目指名。2019年はクラスAアドバンストに所属。 もうすぐ19才になる選手で、ファストボールは94ほどですが、まだ伸びしろたっぷりではないかと思います。
まずは2019年トレードデッドラインの大きなパズルの1つが決まったというところですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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