J・ヤマモト7回スコアレスデビュー
現地2019年6月12日のMLBの結果一覧を見て「おや?」と思われた方も多かったのではないでしょうか。
かくいう筆者も午前中のトイレ休憩で全体のスコアを見た時、「マイアミがカージナルスを完封?!誰??」とすぐにBOX SCOREをチェックしたほどでした。
そうしたら情報の網を張り忘れたマーリンズですごいことが起こってるではないですか!自らの油断に反省した次第です。
その出来事とはジョーダン・ヤマモト(Jordan Yamamoto)のデビュー戦。
ジョーダン・ヤマモトは強豪カージナルス相手のデビュー戦に臨み、堂々のピッチングを披露!
7回スコアレスで、見事にデビュー戦で初勝利を上げました!
マーリンズにとっても今季一番のホットなニュースでしたね。
ダブルAからの昇格
ジョーダン・ヤマモトのコールアップは現地12日。登板日ですね。
それまではマーリンズのダブルA、ジャクソンビル・ジャンボシュリンプ(ちょっと笑える名前ですよね。テーブルに並べたい!)で投げておりました。
ダブルAでは12スタート、65.1イニングを投げ、3勝5敗、ERA 3.58、与四球25、奪三振64。
数字はぱっとしないかもしれませんが、初昇格となる場合、マイナーではいろいろなことを試しているので、際立った数字で上に上がることはあまりありません。コーチなりが選手のポイントを見て上に上げることを判断するケースが多いです。
ヤマモトの場合はスライダーとツーシームのコントロールがポイントだったのではないかと思います(これは推測です)。
7回、被安打3、無失点、5K
ジョーダン・ヤマモトは非常に落ち着いたマウンドさばきを見せ、1回と2回を三者凡退に。
3回には1つ四球を与えましたが、序盤で完全にカージナルスのリズムを崩しましたね。
4回表、2巡目となったところでポール・デヨングに2塁打、ポール・ゴールドシュミットにシングルを打たれ、ノーアウト1・3塁のピンチを迎えましたが、マーセル・オズーナをLFファウルフライに仕留め、三塁ランナーを足止め。
さらにヤディアー・モリーナをダブルプレーに取り、ピンチを脱しました。2巡目で捕まりそうに思えたのですが、うまく乗り切りましたね。
ピンチらしいピンチは4回表のみ。
3巡目に達した6回、7回は疲れも出はじめる頃でしたが、ここはギアが上がりむしろ安心して見ていられる投球で、無失点。
結局、ヤマモトは7回95球、被安打3、無失点、与四球2、奪三振5という素晴らしい内容の投球を見せてくれました。
多彩な球種
ジョーダン・ヤマモトのこの日のMAXは5回の3アウト目をハリソン・ベイダーから三振で奪ったボール。4シームで93.7mph(150.8kmh)でした。
ファストボールは4シームか2シームですが、アベレージで91-92(146kmh-148kmh)というところでした。
とにかく球種が多彩です。
その他にも86-88(138.4-141.6kmh)ほどのカットボール、79−80(127-128.7kmh)ほどのスライダー、80前後のチェンジアップ、最遅69.7(112.2kmh)を記録しアベレージで72(115.87kmh)ほどのカーブもあります。
またファストボールもやや力を抜いた86-87mph(約140km)も投げており、非常にテクニシャンです。
例えば、カブスのカイル・ヘンドリクスは今MLBで活躍する右腕でもっとも遅いボールを投げると言われていますが、ツーシームでMAX89(143.23kmh)、アベレージ88(141.62kmh)ほどです。
速度帯はカイル・ヘンドリクスより速いですが、ヤマモトの4シームはスピンがかなり効いていて伸びています。
また、カイル・ヘンドリクスの場合、いかにもボールが曲がりますよという投げ方ですが、ヤマモトは本格派のフォームですので余計にカージナルス打線も面食らったのかもしれません。
スクイズも成功し打点1
この日マーリンズ打線はカージナルス先発のマイルズ・マイコラスを打ち込み、2回を終えて5−0とリードし、ヤマモトを援護。
2回のギャレット・クーパーのグランドスラムが効きましたね!
追加点がほしかった中盤6回裏、先頭のミゲル・ロハスが2塁打で出塁し、チャンスメイク。ブライアン・ホラデーが三振した後、ヤマモトが打席の時に相手投手がボークを犯し、ロハスは3塁へ。
1アウト3塁となったところで投手が交代。
代わった初っ端、ベンチはスクイズのサイン。
三塁ランナーの動きが見えなかったのですが、実況がピッチャーのモーションで「スタート」と言っているのでセーフティーではなく、普通のスクイズだったと思われます。
これで6点目となり、自らを楽にしました。
8回は28才で今季デビューしたニック・アンダーソン、9回はタイロン・ゲレーロがそれぞれ無失点で締め、マーリンズが9−0でカージナルスを下しました。
リズムがよかったせいか、SSのロハス、2Bのスターリン・カストロの動きがよかったですね。
マーリンズはやることすべてが上手く行ったという展開でしたね。
イェリッチとの交換要員
ジョーダン・ヤマモトはハワイ州の高校卒で2014年ドラフトでブルワーズ12巡目でプロ入りした投手。
2018年1月にマーリンズがクリスチャン・イェリッチをブルワーズに放出するというご乱心のようなトレードの交換要員としてマーリンズに移ってきました。
下記の記事はロレンゾ・ケインの話も入っていますが、マーリンズとブルワーズ間で発生したトレードはイェリッチとヤマモト含むプロスペクト達のトレードです。
これから楽しみですね。ご両親も喜んでいます。
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント
この試合向こうの中継で見てました。緊張感あるいい試合でした。
スクイズは高校野球のような完全なスクイズ。
この打席相手投手がヤマモトに3球投げたところで故障発生降板、
急遽代わった投手の初球にスクイズ。
ケン様
コメントをありがとうございます。
そうなんですよね。直前に投手が代わっていたんですよね。記事ではそこを省略してすみませんでした。虚をつくという意味でポイントだったかもしれませんね。あとでリライトさせていただきます。
それにしてもこの日のマーリンズはやることがすべてうまく行きましたね。またよければご訪問ください。コメントありがとうございました。