ジョーダン・ヒックスも”torn UCL”
現地2019年6月24日、MLBファンにとってはショッキングなニュースが入ってきました。
セントルイス・カージナルスのセットアップ兼クローザーで、MAX 105mph(168.98kmh)を記録し、常時100mphを計測するジョーダン・ヒックスが右肘の”torn UCL (Ulnar Collateral Ligament)、尺骨側副靭帯(しゃっこつそくふくじんたい)の断裂が明らかとなりました。
大谷選手と同じですね。
カージナルスは可能な限り連投を避けていた
ジョーダン・ヒックスは6月22日のエンゼルス戦までマウンドに立っていました。このゲームは2イニングにまたがる1.1イニング。
ほとんどが1イニングでの登板でしたが、6月19日のマーリンズ戦、5月31日のカブス戦、4月1日のパイレーツ戦では2イニングに登板。
また、カージナルスはかなり気を使って登板させていて連投は可能な限り避けており、5月は30日と31日の間で1回、6月は19日と20日の間で1回と直近の2ヶ月に限っては2度しか連投させていません。
最低でも中1日、最大で中6日を設けていたにもかかわらず、UCL断裂になりました。
19日から22日に過負担になったか
あえて言うなら、19日のマーリンズ戦で2イニングを投げた翌日20日に1イニングを投げて連投、さらに1日空けて22日のエンゼルス戦で1.1イニングですから、ここで負担がかかったとも言えなくもないです。
19日は21球、20日は7球、22日は28球でした。
2019はシーズンエンドに
カージナルスの声明です。
MRIで検査した結果、断裂まで行ってしまったので、もうトミー・ジョン手術に踏み切るしか道はないと思います。
現地2019年6月24日の時点ではまだ手術をするかどうかは決めていませんが、プロセスとしてはそうなるでしょう。
早めに手術をしたとしても、2020年のシーズンの大半はリハビリに費やすことになりそうです。
ジョーダン・ヒックスのスタッツ
ジョーダン・ヒックスは22才。2015年カージナルス3巡目指名。2018年3月にデビュー。
短いイニング限定とは言え、2018年は73試合に登板していました。
- 2018年:73試合、3勝4敗、6SV、ERA 3.59
- 2019年:29試合、2勝2敗、14SV、ERA 3.14
持ち球は2シームとスライダーとチェンジアップ。チェンジアップでも95mph(152.8mph)は軽く超えるという嘘みたいな球速です。
ファストボールはほとんどがシンカー。スライダーでも90mph(144.84kmh)を超えてきます。
少ない投球の時ならアベレージで103mph(165kmh)を超えてきます。
上記VTRで出てくるのはヒックスだけでなく、マーリンズの56番テイロン・ゲレーロ、パロレスの66番ロバート・ストック、ナッツの44番(だった)トレバー・ローゼンタール、レイズの#63ディエゴ・カスティーヨ、パイレーツの#73フェリペ・バスケス、レイズの#20タイラー・グラスノー、レイズの#46ホセ・アルバラード、ロッキーズの#54カルロス・エステベスなどが含まれています。
2019MLBでファストボールを投げるメンツですね。
現場で見てみたいです。
ロンドンではお披露目できず
カージナルスとカブスは2020年6月13日と14日にロンドンでの開催が決まっております。
ここでヒックスが出れば度肝を抜いていたのでしょうが、それが叶わずちょっと残念ですね。
後任には?
カージナルスにとってはヒックスの離脱は痛すぎる事態です。
ゲーム後半ですが、ジョン・ガント(John Gant)、ジオバニー・ガジェゴス(Giovanny Gallegos)、ジョン・ブレッビア(John Brebbia)で回すことになりそうです。
7勝3SVを上げているガントがヒックスの役回りになるかと思います。ガントは今の役割でいい結果を出しているのでそのままにしたいところでしょうが、代わりとなるべき投手がいないのでおそらくガントでしょう。
アンドリュー・ミラーはまだ本調子ではありません。
カージナルスはナ・リーグ中地区での追い上げがちょっと厳しくなってきそうです。ここで一致団結するかどうかですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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