A’s、ローテーション強化へ
現地2019年7月14日、トレード・デッドラインに向けた動きがでました。
オークランド・アスレチックスはカンザスシティ・ロイヤルズからトレードでホーマー・ベイリー(Homer Bailey)を獲得しました。
トレード詳細
今回のトレードは1対1です。ホーマー・ベイリーに対して、ロイヤルズはドラフト時にどうしても欲しかったケビン・メリルを獲得しました。
【アスレチックス Get】
- ホーマー・ベイリー(33才)RHP
【ロイヤルズ Get】
- ケビン・メレル(Kevin Merrell )SS
ケビン・メリルはロイヤルズ・ダブルAに所属。1995年12月生まれの23才。2017年アスレチックス1巡目(全体33位)指名。右投げ左打ちのSS。
紆余曲折があったホーマー・ベイリー
ホーマー・ベイリーは紆余曲折がありました。デビュー以来、2018年まではずっとレッズでプレー。12年に及びます。
2012年9月29日と2013年7月2日に2年連続でノーヒットノーランを達成。
結局、2012年は13勝10敗、2013年は11勝12敗と両年ともにサイヤングを狙えた訳ではないのですが、派手な実績に引っ張られ、レッズは2014年に6年1億500万ドルで契約したのでした。
しかし、2015年から故障つづきとなり、2018年までの4年間で上げた勝利数は9勝。2018年に至っては1勝14敗。また大型契約は後半になるほどサラリーが高くなる設定にしていたので、2018年は$23M。1勝でこのサラリーはいくらなんでもの批判が出たのでした。
現地2018年12月21日にヤジエル・プイーグらが動いたドジャースとレッズ間のブロックバスタートレードでドジャースに移籍。移籍はあくまで形だけです。2018年12月にリリースとなり、FAとなっておりました。詳細は下記リンクへ。
現地2019年2月9日、FAとしてロイヤルズとマイナー契約。4月3日にメジャー昇格を果たしていました。
ベイリーのサラリー(バイアウト分500万ドル除く)は$23Mでその大半はドジャースが負います。ロイヤルズは55万5,000ドルのMLBミニマムでの契約となっていました。
今回アスレチックスが負うのは25万ドル以下になりそうです。ホーマー・ベイリーに関するレッズ・ドジャース間のサラリー・ダンプ(下げる)契約はどこでバランスを取っているのか、当事者間でないとわかりにくい部分が多いです。
2019年、復活のホーマー・ベイリー
ホーマー・ベイリーですが、今季は18試合に登板して、7勝6敗、ERA 4.80。負けが混んでいますが、今季のロイヤルズの状況を考えると非常にいい数字が出ています。
しかも、6月からの1ヶ月半は3勝1敗で、6月のERAは 3.48、7月は3.60と非常にいいです。
アスレチックスに戦う意志
ベイリーを獲得し、先発を強化したことで今季は諦めないぞという意志表示がアスレチックス内外に出されたと見ていいと思います。
フランキー・モンタスのPEDS問題でのサスペンションが非常に痛かったアスレチックスですが、トリプルAからジャレル・コットン(Jharel Cotton )をコールアップするなどやりくりも工夫し、さらに秋にはショーン・マナエアも復帰します。マイク・ファイヤーズ、ブレット・アンダーソン、クリス・バシットに加えてホーマー・ベイリーが加われば、先発がかなり整理される状況に。
ブレイク・トライネンがERA悪化
後は、クローザーの問題です。2018年、完璧な投球を見せたブレイク・トライネンの神話が崩壊しつつあります。6月のERAは5.63、7月に至っては11.57。
ここをどうするかの問題がクリアーできれば、現地2019年7月14日時点でワイルドカード枠2位ももっと安全圏で確保できそうです。補強という意味でアスレチックスの7月にはまだまだ注意深く見守りたいところです。
ロイヤルズは願ったり叶ったり
ロイヤルズはケビン・メレルを確保出来たことに相当喜びを隠せないようです。2017年のドラフトでは狙っていたものの、アスレチックスに指名されてしまったという経緯があったからです。
メリルはかなりのスピードスターで、GMのデイトン・ムーアも「うち向きの選手だ」と彼を見込んでいます。
結構、はやいうちにデビューするかもしれません。9月のコールアップは間違いないでしょう。
お読みいただき、ありがとうございました。
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